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グッド・バイ の商品レビュー

4

141件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

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  3. 3つ

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    4

  5. 1つ

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2021/11/16

太宰治後期の短編集。短編小説14、戯曲2。 全て戦後の作品とのこと。無頼派の先鋒といった様相。「たずねびと」「饗応夫人」「男女同権」などは皮肉が強すぎて、女性への蔑視かとも取れる。そこが、作者の裏表なのかも知れないが。 未完の「グッド・バイ」は、一変してコミカルで、愛した女性達に...

太宰治後期の短編集。短編小説14、戯曲2。 全て戦後の作品とのこと。無頼派の先鋒といった様相。「たずねびと」「饗応夫人」「男女同権」などは皮肉が強すぎて、女性への蔑視かとも取れる。そこが、作者の裏表なのかも知れないが。 未完の「グッド・バイ」は、一変してコミカルで、愛した女性達に別れを告げる儀式を画策する気弱な主人公が登場。ここから、新しい作風が始まろうとしていたのかもしれない。

Posted byブクログ

2021/10/28

表題作のみが読書会課題本であった。著者の急逝のために未完となった表題作と、最晩年に書かれた短編小説・短編戯曲の代表的なものを集めた一冊。正直、あまり面白いものでもない。原稿料稼ぎのためにテキトーに書いたと誹られても仕方ないぐらい質の悪い作品もある。

Posted byブクログ

2021/07/06

田島がキヌ子に、直接、または心の中で突っ込む言葉が面白い。 全部やめるつもりでいるんです。 太宰治の気持ちの代弁だったのだろうな。 太宰治は自分の事を冷静に俯瞰できている反面、どうしようもなくコントロールできない部分があった。 当然のように続きが気になる。

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2021/06/28

大泉洋さん主演で映画になって初めて知った。 他の作品と雰囲気が全く違う。読みやすく面白かった。 読みたかったな、グッド・バイ。 収録作品のうち半分ほどは 理解できず、また読み切れなかった。 歳を重ねたら違って感じるようになるかしら。 それまでとっておこう。(熟成という感じ)

Posted byブクログ

2021/06/25

未完のグッドバイが収録されている短編集。エッセイ的なものが多い中、冬の花火と春の枯葉という本格的な戯曲が非常に面白い。途中までしか書かれていないが、グッドバイが完成していたら人間失格以降の太宰治の代表作になっていたかもしれない。

Posted byブクログ

2021/06/05

太宰治の描く人間は人間らしさが溢れてて、でも、こんな奴いてたまるかという気持ちになる。 『グッド・バイ』は太宰治の最後の作品となっているが、最後の「絶筆」も含めてジェットコースターのようなスピード感。本当に面白いと思った。

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2021/03/25

フォスフォレッセンス、饗応夫人、グッドバイが面白かったです。 グッドバイは未完で終わってるので続きが気になってしまいます。

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2020/10/27

16作のオムニバスで、最期の[グッド・バイ]は未完であったが本当に良いところで終わってしまう。続きを見てみたいと思う反面、 そこで完結したままの作品として評価したい気持ちが平等に分かれている。[人間失格]や [晩年][斜陽]の作者とは思えないほど、良い意味で現代的な自由な作品。そ...

16作のオムニバスで、最期の[グッド・バイ]は未完であったが本当に良いところで終わってしまう。続きを見てみたいと思う反面、 そこで完結したままの作品として評価したい気持ちが平等に分かれている。[人間失格]や [晩年][斜陽]の作者とは思えないほど、良い意味で現代的な自由な作品。その他では、 [饗応夫人]、[たずねびと]がかなり印象に残った。

Posted byブクログ

2020/05/27

戦後、太宰後期の作品集。 破壊者である太宰の荒々しくも熱っぽい文章に胸を打たれる。『グッド・バイ』どんな作品になっていたのだろうか、本当に口惜しい。

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2020/05/06

太宰治の戦後の著作16編を収録した短編集。未完の絶筆『グッド・バイ』も含まれている。特に『グッド・バイ』についてはこれから物語が一層面白くなっていくだろうところで筆が途切れてしまっており、残念なことこのうえない。 作品全体を通じて、戦後の極限状況の中でそれでもなお負けじと這い上が...

太宰治の戦後の著作16編を収録した短編集。未完の絶筆『グッド・バイ』も含まれている。特に『グッド・バイ』についてはこれから物語が一層面白くなっていくだろうところで筆が途切れてしまっており、残念なことこのうえない。 作品全体を通じて、戦後の極限状況の中でそれでもなお負けじと這い上がってこようとする不屈の意地のようなものを感じた。その中にも太宰ならではの風刺やユーモアがピリッと効いていて、とても楽しく読むことができた。 太宰ほど人間の苦悩やみじめさ、やりきれなさを読み手の心に訴えかけるように書ける作家はいないだろう。後期の後にどんな時代が花開いただろうか、考えると実にやるせない。

Posted byブクログ