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ヴィヨンの妻 の商品レビュー

3.9

300件のお客様レビュー

  1. 5つ

    70

  2. 4つ

    112

  3. 3つ

    67

  4. 2つ

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駄目夫を持つ女の苦悩…

駄目夫を持つ女の苦悩を描いた作品です。この妻が不憫で、ちょっぴりもの悲しいお話です。

文庫OFF

晩年の短編集。表題作…

晩年の短編集。表題作の「ヴィヨンの妻」を含め、ほとんどの作品が、家庭を顧みない夫、そして家庭の価値、幸福とは何かを、太宰なりの日々の生活を描くことによって問うているように思う。

文庫OFF

2024/04/19

ヴィヨンの妻 そんな夫からは離れろよ。なんで離れないのかって好きだから?らしくてじゃあしょうがないと思うと同時になんで好きやねんの気持ち。 理想にそれこそ紙の上で生きたい夫と現実的な妻の話?

Posted byブクログ

2024/04/19

今回もよかった、、確信した、太宰治の文章めっちゃ好き。なんだろう、ただ読むんじゃなくて、文章を深く味わえるっていうか、自分なりの解釈を考えながら読めるのが好き。特に「父」がよかったな。地獄だと思いながらそこにはまり込もうとする姿が共感できる。勉強しなきゃいけないことは分かってるの...

今回もよかった、、確信した、太宰治の文章めっちゃ好き。なんだろう、ただ読むんじゃなくて、文章を深く味わえるっていうか、自分なりの解釈を考えながら読めるのが好き。特に「父」がよかったな。地獄だと思いながらそこにはまり込もうとする姿が共感できる。勉強しなきゃいけないことは分かってるのにスマホばっか見てる、別に楽しいわけじゃない、むしろ目が痛くなって辞めたいのに。勉強は好きだけどどうもやる気が起きない、そこはトカトントンに似てるかな?良くない事は自覚してる、変えたいけど変えたくない、怠惰で救いようないけど、この言い表せない心情を代わりに説明してくれた気がした。今回は特に、どの話もどこか気まずくて不幸で、読んでて心地よかった。

Posted byブクログ

2024/04/01

太宰の何が好きかって、その文章の在り方。言葉選びや表現云々ではなく、読む人によっては読みづらさを感じざるを得ない文章の書き方。句点が連続する、付け足しの多い、その書き方こそが僕は好き。太宰の本に登場する男こそ好きになれないけれど、この文章を読むために太宰を読む。

Posted byブクログ

2024/03/29

この本自体にはヴィヨンの妻にとどまらず、7つの短編も収録されている。 その中でも私は親友交歓が大好きだった。 あの男の態度や言動、最後のセリフ全てが魅力的に思える。 加えあの雰囲気は、私の好きなサウンドノベル「学校であった怖い話」の風間望によく似ている。 読んでいる中で彼がよくち...

この本自体にはヴィヨンの妻にとどまらず、7つの短編も収録されている。 その中でも私は親友交歓が大好きだった。 あの男の態度や言動、最後のセリフ全てが魅力的に思える。 加えあの雰囲気は、私の好きなサウンドノベル「学校であった怖い話」の風間望によく似ている。 読んでいる中で彼がよくちらつき、ニヤニヤして読んだ。

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2024/03/08

私の中では読まず嫌いの太宰治。 なぜってすぐ死にたがるんですもの。 そして、しっかりクズなんですよね…。 しかし、それでこそ太宰治!ですよね。 彼の生き方とか人間性に魅力は感じないですが、 面白い文章を書きますね。 個人的には「おさん」が好き。 どの作品も男の貧弱さと女のしな...

私の中では読まず嫌いの太宰治。 なぜってすぐ死にたがるんですもの。 そして、しっかりクズなんですよね…。 しかし、それでこそ太宰治!ですよね。 彼の生き方とか人間性に魅力は感じないですが、 面白い文章を書きますね。 個人的には「おさん」が好き。 どの作品も男の貧弱さと女のしなやかさの対比が素晴らしい。この時代にこの角度で性別を見れた人は少ないのではないでしょうか? さて、つぎはどの太宰作品を読もう。太宰を嫌いと言うにはまだまだ読まなければならないものがたくさんある。

Posted byブクログ

2024/02/24

太宰にどハマりして早死に願望が膨れ上がる今日この頃です。太宰についで「彼はつねに彼を描いた。作品はすべて告白の断片にすぎない。」と言われることがあるのだけど、これもマジノンフィクションだろっていう描かれ方。健気なさっちゃんの語り口調で物語が進むけど、それを書いた太宰はどんな気持ち...

太宰にどハマりして早死に願望が膨れ上がる今日この頃です。太宰についで「彼はつねに彼を描いた。作品はすべて告白の断片にすぎない。」と言われることがあるのだけど、これもマジノンフィクションだろっていう描かれ方。健気なさっちゃんの語り口調で物語が進むけど、それを書いた太宰はどんな気持ちだったんだろうか。作中で「生きてさえいれば良い」と書き、1年半後には死んでいく太宰は何を思っていたのだろうか。フランソワ・ヴィヨン=物語の主人公大谷=太宰だと思うのだけど、クズ男を支える健気な妻みたいな描写が今もなお感動されてしまうのはちょっと時代錯誤甚だしいかもと思いつつ。松たか子主演の同映画も素敵だったから是非。太宰苦手な人にも普段読まない人にもおすすめしたい、めずらしく後味やわらかな作品です。

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2024/02/11

この人は本当にプライドが高く格好はつけるもののダサい男をかくのがうまい。対照的に強い妻が引き立っていて面白かったです。

Posted byブクログ

2024/02/08

この強かな妻の生命力はどこからくるのだろうと思った。 夫に対する絶対的な信頼なのか、はたまた冷ややかな侮蔑なのか。 あっけらかんと日々を過ごすことで自分を保っているのか?しかしその中にも、今すぐにでも壊れてしまいそうな危うさを感じた。 どんなことを思って酒を飲んでいたのだろう。

Posted byブクログ