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痴人の愛 の商品レビュー

3.8

588件のお客様レビュー

  1. 5つ

    145

  2. 4つ

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  3. 3つ

    150

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痴人というのが誰のこ…

痴人というのが誰のことか読んでいる最中で気づいてしまいました。男と女の主従関係が最後には逆転します。面白い。

文庫OFF

一言で言うとぐろいで…

一言で言うとぐろいですね。でも、好きな人は好きそうな話しです。

文庫OFF

官能的で、好き嫌いが…

官能的で、好き嫌いが分かれるかもしれません。私としては、面白く読めました。

文庫OFF

戦前の作品ですが、古…

戦前の作品ですが、古さを感じずに楽しめます。ナオミに譲治という名前どおり、西洋が意識されているのでしょう。

文庫OFF

2024/05/03

初谷崎。近代文学は殆ど読まないので、他との違いはわからぬが…ナオミの身体のパーツを事細かに描写するところは神々しいまでの美しさ、エロティシズムをとても感じさせた。この独特な谷崎文学をもっと読んでみたいと思った(^^)

Posted byブクログ

2024/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こんなふうに若いかわいい女の子に振り回されたいのは、いつの時代も男の夢かもしれない。 幸せなのか不幸せなのかは本人にしかわからないけどジョージにはこれがよかった。

Posted byブクログ

2024/04/05

初谷崎!おもしれ〜文章がうまくて読みやすぅ〜 ナオミみたいに愛されたいわ女だもの 譲治の容姿とナオミの美が失われた後に起こりうる悲劇は置いといて

Posted byブクログ

2024/03/07

近代文学を読もう16。 再び谷崎潤一郎、ついに読んでしまったよー。 身も心も、そして金も(←)全てを捧げ尽くす、谷崎のマゾヒズム炸裂の『痴人の愛』。 オーディブルにて読了。平川正三さんのナレーション、ナオミの婀娜な魅力が十分に伝わりました。 女性経験がなく、「君子」とあだ名が...

近代文学を読もう16。 再び谷崎潤一郎、ついに読んでしまったよー。 身も心も、そして金も(←)全てを捧げ尽くす、谷崎のマゾヒズム炸裂の『痴人の愛』。 オーディブルにて読了。平川正三さんのナレーション、ナオミの婀娜な魅力が十分に伝わりました。 女性経験がなく、「君子」とあだ名がつくくらい真面目なサラリーマンである28歳独身の河合譲治は、浅草のカフェーで出会った15歳の美少女ナオミを見初め、自分が教育と作法を身につけさせ、夫婦になろうと思って彼女を引き取り、一緒に住むようになる。   ナオミ16歳のときに二人は入籍。しかしナオミをレディーに仕立てようという彼の期待は、次第に裏切られていく。ナオミは怠惰で行儀が悪く、言葉遣いも男のようで、浪費家で飽きっぽい。ナオミの散財で、金銭的な余裕はなくなっていった。 しかしナオミは次第に女としての魅力を開花させていき、譲治はナオミに抗うことができなくなる。 ある日、彼が早く家に帰ってみると、玄関の前でナオミが若い男と立ち話をしていた。ナオミはお友達だと否定する。 しかしまもなく、ナオミが他にも何人もの男と深い仲になり、卑猥なあだ名までつけられていることを知り、一切の付き合いを禁じる。しかしナオミがおとなしくなったのは表面だけで、また男と密会していることを知り、ついにはナオミを追い出す。 追い出したものの、譲治はナオミが恋しくて仕方がない。反対にナオミは、知り合いの男性の家に泊まり、豪華な衣装で遊び歩いて楽しく暮らしているようで、自分への未練などなさそうだ。 もう忘れようと決意していた譲治のもとへ、ナオミがふらっと現れるようになり、肉体的な魅力をふりまいて翻弄する。ナオミは自分の魅力を十分に知って、譲治が自ら陥落するのを待っていて…。 譲治は全面的に降伏し、すべてをナオミに捧げると違う。 う、うん、すげー話でした。ここまで恋焦がれてしまうナオミの魅力。惚れたもん勝ちと言うけど、その一番沼の深いバージョンでしょうか…。大正時代に書かれたというが、現代でも読んでギクっとする人は多いのではないでしょうか?笑 あざとい女って女からは嫌われるけれど、男の人は、自分の気をひこうとするそのあざとさが可愛いって思うものらしいよね。ナオミまでいくと、さすがに可愛いとか言ってられないけれど。 翻弄されて身悶えしながらも恍惚としている譲治。彼なりに幸せな人生だったといえるのでしょう…(でも金の切れ目が縁の切れ目になってないか心配だな)

Posted byブクログ

2024/02/28

大正という時代に対する私たちの偏見が、日本人が日本の伝統と西洋の新文化の狭間で動揺していた時代というイメージが、譲治とナオミの「ハイカラ」な暮らし振りによって容易く打ち砕かれる。彼らは病的に西洋を崇拝し模倣する。彼らは確かに時代の尖端にあったが、しかし来るべき時代の象徴でもあった...

大正という時代に対する私たちの偏見が、日本人が日本の伝統と西洋の新文化の狭間で動揺していた時代というイメージが、譲治とナオミの「ハイカラ」な暮らし振りによって容易く打ち砕かれる。彼らは病的に西洋を崇拝し模倣する。彼らは確かに時代の尖端にあったが、しかし来るべき時代の象徴でもあったのだろう。谷崎作品に通底する病的なマゾヒズム、女性や西洋に対するヒステリックな羨望は、この前期作品において、ふたりの堕落した生活のなかに、しかし現代の私たちには他人事とは笑えないリアリティをもった生活のなかに、確かな強度で現れている。ナオミの皮膚は譲治を支配するひとつの象徴としてたくみに描かれる。西洋人への、或いは白色への熱烈な崇拝が、勤勉で女を知らぬ譲治のナオミへの倒錯した支配欲として顕現し、しかし気づいた時には彼はその象徴たるナオミの膝下に嬉々として跪いている。然るに跪いたのは、読者の私たちではなかったろうか。

Posted byブクログ

2024/02/27

読み進めていく内に、譲治もナオミも正常なんではないかと思えてくる。歪ではあるし周りからは理解されないだろうけれど、互いに足りないものを得ようとしているだけなのかも。ナオミは精神的な幸せを感じられるのか?現代に置き換えても考えれるし、色褪せることない名著ですね!

Posted byブクログ