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眠れる美女 の商品レビュー

3.8

204件のお客様レビュー

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    44

  2. 4つ

    69

  3. 3つ

    49

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2009/10/04

日本文学を読もうと思い、読んだ川端康成の二冊目。これまた、描写がエロティック、かつ綺麗。なんだか日本文学ってエロティック...?

Posted byブクログ

2010/09/25

眠れる少女の描写に注目。肉体的に老いた人は、冷静な視線で少女の身体を観る。眼で少女の身体を「弄る」。肉体的エロよりよほどエロスを感じることができる描写だ。これこそ小説の醍醐味ではなかろうか?「片腕」もまた、そのような妖艶さを堪能することができる逸品である。最後の「散りぬるを」は、...

眠れる少女の描写に注目。肉体的に老いた人は、冷静な視線で少女の身体を観る。眼で少女の身体を「弄る」。肉体的エロよりよほどエロスを感じることができる描写だ。これこそ小説の醍醐味ではなかろうか?「片腕」もまた、そのような妖艶さを堪能することができる逸品である。最後の「散りぬるを」は、冷静かつ緻密にある事件の資料を辿っても、結局すべての事実は「フィクション」、仮説の域にとどまらざるをえないことを思い知らされる。「事実」などというものは闇に「散りぬる」。改めて気付くと怖いことである。

Posted byブクログ

2009/10/04

眠れる美女を老人の目を通して描写していくのだが、美女側は眠ったままでほとんどアクションがない。それなのにというかそれだからというか終始倒錯的なエロスが漂う。緻密で美しい描写がどこか壊れた価値観と現実を繋いでいるようだ。謎が全て語られるすっきり感はないが、背中がぞわぞわするような緊...

眠れる美女を老人の目を通して描写していくのだが、美女側は眠ったままでほとんどアクションがない。それなのにというかそれだからというか終始倒錯的なエロスが漂う。緻密で美しい描写がどこか壊れた価値観と現実を繋いでいるようだ。謎が全て語られるすっきり感はないが、背中がぞわぞわするような緊張感があると思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

2006. 11. 28頃  似たようなデカダンスな三編の物語の中で意外に最後の「散りぬるを」が一番好きでした。「眠れる美女」はなんか自分も老後はこんな心境になるのかと不安を覚えました。三島由紀夫の解説が妙に真面目でむかついた。

Posted byブクログ

2009/10/04

眠らされた美女と添い寝する老人・片腕を借りる・殺人事件の公判内容を執拗に追った・の短編集。どの作品も性交渉的な話は無いが、大変エロチックでムードある作品。幻想的な内容に引き込まれていると終結ではっと我に返らされ、薄恐ろしさに震えるような作品が多い。

Posted byブクログ

2009/10/04

勃起しなくなった老人用の娼家の話。全裸で昏睡している少女の横で見たり触れたり。 『眠れる美女』もまーまー良いが、この中の『片腕』という話が大好きだと思った。

Posted byブクログ

2009/10/04

最近新潮社から出たガルシア・マルケスの新作はこの本を元にしたらしいと聞いたので、そっちを読まないかわりにこれを。高校時代につまらんと思った川端康成を見直した。アンタなかなかやるじゃん!やるねえ。地の文はやっぱり読みづらいけど、この寸止めプレーという現代小説的な設定はすごくアリです...

最近新潮社から出たガルシア・マルケスの新作はこの本を元にしたらしいと聞いたので、そっちを読まないかわりにこれを。高校時代につまらんと思った川端康成を見直した。アンタなかなかやるじゃん!やるねえ。地の文はやっぱり読みづらいけど、この寸止めプレーという現代小説的な設定はすごくアリです。太宰や三島や谷崎あたりを愛読する人はいっぱい見るけど、こんな小説を書く川端康成ももっと皆読んでいいんじゃないか。って僕は「雪国」とこれしか読んでませんが。・・・そういや、なんか最近エロい本ばっかり読んでいるような気がするが、まあよかろう。

Posted byブクログ

2011/07/15

借りて読んだ。 私に勧めてくれた人は、少女の描写がとても良い。と言っていた。うーんなるほど。そうかも。(しかし手元に無いので読み返せないのだな やはり本は買うに限るなあ) 割と倒錯的な話ではあるが、別に大した事をするわけではなく寧ろ主人公の老人がしている事だけを見ればプラトニック...

借りて読んだ。 私に勧めてくれた人は、少女の描写がとても良い。と言っていた。うーんなるほど。そうかも。(しかし手元に無いので読み返せないのだな やはり本は買うに限るなあ) 割と倒錯的な話ではあるが、別に大した事をするわけではなく寧ろ主人公の老人がしている事だけを見ればプラトニックでほんのささやかな事ではある。そこが気持ち悪い。 寧ろもっと生々しくどぎついものを望む主人公の方が正常であって、金持ちの老人が少女と添い寝。というプラトニックさが何よりも倒錯的であるのではないかと思う。 断崖絶壁にある館、というシチュエーションがまた老人の先行き短い人生を表現しているらしいが(伝聞)それにしてはこの主人公平気であと10年20年生きそうなところがなかなかどうして。

Posted byブクログ

2009/10/04

ノーベル文学賞の暗面。これは読まないと川端さんは語れないのだろうなあ。『片腕』も凄いです。ぶっ飛んでる。

Posted byブクログ

2009/10/04

コドモだった私はディズニーの眠れる森の美女を連想しました。(当時、どんなにか老人になりたかったことか!!) 眠る女性を前にして貴方はどんなことを思い、どんな言葉を掛けるのか・・・眠る女性になり損ねたわたしの疑問にちょっとだけ答えてくれるそんな一冊。

Posted byブクログ