ステップファザー・ステップ の商品レビュー
かなり昔に読んだものを再読。 心がポカポカして、あたたかくて、癒される。 たくさん好きなシーンはあるけれど、全体を通して、双子のことを「あの双子」とか、「今出新町の双子」とか言っていたのが、最終話直前には自ら「俺の双子たち」と地の文で呼んでいる「お父さん」に見える心の変化が一番...
かなり昔に読んだものを再読。 心がポカポカして、あたたかくて、癒される。 たくさん好きなシーンはあるけれど、全体を通して、双子のことを「あの双子」とか、「今出新町の双子」とか言っていたのが、最終話直前には自ら「俺の双子たち」と地の文で呼んでいる「お父さん」に見える心の変化が一番好き。 「子供が空けた穴は、女でも、酒でも埋まらない。」とかさ、泥棒の一人称でハードボイルドものみたいな印象もあるのに、この温かさ。好きだなぁ。 宮部みゆきは老人と子供書かせたら天下一品というし、実際この作品に出てくる双子も、「柳瀬の親父」も可愛い子供に素敵な老人だけど、何より主人公に感情移入して、双子とうまくいかないシーンでは涙を流してしまうくらい。 これ、自分が親になってからの再読というのもあると思うけど、あたたかいだけでなく切なさもあって、でも優しい気持ちで読み終わることができるので、心が疲れてる時にこれからも読み返したい。
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初読み(購入)は15年くらい前なので、表紙が違うバージョンですが… ミステリーかというと違う気がするけど、ストーリーやセリフの掛け合いがテンポ良くスルスル読み進められて、普通に面白いです。 日常系ミステリーに近い…のかな? 泥棒ではあるけど『悪』ではなくて、人間味あるところがま...
初読み(購入)は15年くらい前なので、表紙が違うバージョンですが… ミステリーかというと違う気がするけど、ストーリーやセリフの掛け合いがテンポ良くスルスル読み進められて、普通に面白いです。 日常系ミステリーに近い…のかな? 泥棒ではあるけど『悪』ではなくて、人間味あるところがまたいいなぁと思う。 設定は現実にはありえないだろう事だけど、登場人物達はどこかにいそうな感じな親近感と好感が持てるので、そんなに気になることでもなかったです。
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優しい気持ちになる。 物語の立ち上がりの突飛さなんて、物語のおもしろさにはあんまり影響しないのかもしれない。
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中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。
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ミステリとしての出来やプロットのうまさはともかく、「俺」が双子にだんだんほだされていくようすになんともほっこりしてしまう。擬似家族好きにはたまらないと思われる。 各話の設定とかオチがうーんって感じで、ミステリにするより、3人の関係を描く「擬似家族モノ」に振り切った方がよかったんじ...
ミステリとしての出来やプロットのうまさはともかく、「俺」が双子にだんだんほだされていくようすになんともほっこりしてしまう。擬似家族好きにはたまらないと思われる。 各話の設定とかオチがうーんって感じで、ミステリにするより、3人の関係を描く「擬似家族モノ」に振り切った方がよかったんじゃないかな……。無理な相談か。 語り口が軽妙で、そこも魅力的です。
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内容紹介 中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』...
内容紹介 中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作!
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七つの作品が収録された連作短編集。 泥棒で生計を立てる主人公が、ひょんなことから双子の兄弟の父親代りになって…という物語です。 ちょっとありえない設定かもしれませんが、三人の絆が徐々に深まっていく様子は心地よく、ほんのりと温かい気持ちになりました。 コメディ要素を含んだミス...
七つの作品が収録された連作短編集。 泥棒で生計を立てる主人公が、ひょんなことから双子の兄弟の父親代りになって…という物語です。 ちょっとありえない設定かもしれませんが、三人の絆が徐々に深まっていく様子は心地よく、ほんのりと温かい気持ちになりました。 コメディ要素を含んだミステリなので、読んでいて楽しいし、文章も読みやすくさらりと読めてしまいます。 シリーズ化しても絶対面白いと思うのですが、続編は今のところないようですね。でも、雑誌掲載された作品がいくつかあるらしく、それらを加えた新装版みたいなものが、いつか発表されることを願っています。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
58 宮部みゆきってめっちゃくちゃ読みやすいの! すらすら~って頭に入っていくし、そしてなにより抜群に面白い。出てくるキャラがめちゃくちゃいい。 最初無理やり父親にさせられた泥棒が、どんどん双子に愛を注いで、最後は柳瀬のおじいちゃんと一緒に息子を奪還するのがとってもすてき。 画聖もいいキャラしてて、憎めないなぁ。 面白いだけじゃなく、葛藤とか、せつなさとかも上手く描いてる。先生がんばれ。 ロンリーハートが特に印象に残ったなぁ。 1993年刊行なのに色褪せない面白さ、すごい! あー面白かった! 20190811
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1人の職業泥棒と、双子の男児が繰り広げる少しコミカルなサスペンスもの、といったとことだろうか。 タイトルや本の表紙からあまり期待していなかったというのもあるかもしれないが、なかなか面白かった。
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とても読みやすくて読書音痴の自分には有り難かったですが、窃盗やゆすりで得た金で遺棄児童を養う主人公やそれを強制する双子に一抹の狂気の色も滲ませないのは、バランスを欠いた印象を持ちました。 主人公が面倒見の良い疑似親や義賊を気取るには、別の犯罪行為のどさくさに紛れてといえども、拭い...
とても読みやすくて読書音痴の自分には有り難かったですが、窃盗やゆすりで得た金で遺棄児童を養う主人公やそれを強制する双子に一抹の狂気の色も滲ませないのは、バランスを欠いた印象を持ちました。 主人公が面倒見の良い疑似親や義賊を気取るには、別の犯罪行為のどさくさに紛れてといえども、拭いきれない罪を犯しすぎている気が…。
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