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ぽろぽろドール の商品レビュー

3.8

79件のお客様レビュー

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2009/10/07

人間×人形にまつわる短編集。今まで豊島ミホの作品を全作読んできた者としては、全体の雰囲気というか本に流れる空気がこれまでのものと違うように感じた異色作。表現出来ない気持ちを人形にぶつけたり自分が失ったものを「美しい」人形に魅せられたり…大切なもの/ことを「人間」でなく「人形」に求...

人間×人形にまつわる短編集。今まで豊島ミホの作品を全作読んできた者としては、全体の雰囲気というか本に流れる空気がこれまでのものと違うように感じた異色作。表現出来ない気持ちを人形にぶつけたり自分が失ったものを「美しい」人形に魅せられたり…大切なもの/ことを「人間」でなく「人形」に求める寂しがり屋の人間。言葉を操れない人形に取り憑かれているかのようだった。静かな狂気が満ちた作品。装丁のメルヘンさにだまされてはいけません。

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2009/10/07

可愛らしい装丁とタイトルに反して、内容にはけっこう狂気を感じる。うちは、幼少児から今でもぬいぐるみは好きだけど、リカちゃん含め人形というものはどうも好きになれなかった。人形には「物」以上の力が伝わってきて、その力が怖い。だから人形に執着する彼らに共感はできなかったけれど、しかし人...

可愛らしい装丁とタイトルに反して、内容にはけっこう狂気を感じる。うちは、幼少児から今でもぬいぐるみは好きだけど、リカちゃん含め人形というものはどうも好きになれなかった。人形には「物」以上の力が伝わってきて、その力が怖い。だから人形に執着する彼らに共感はできなかったけれど、しかし人形に引き込まれてしまうものがあるのはわかる。登場人物はみんな人形に執着してるわけだけど、人形自体に執着しているわけじゃなく、「何か」に人形を通して執着している。それに直接的にアプローチができず、間接的にを託している。この湿っぽい不器用さが面白かったです。

Posted byブクログ

2009/10/04

カバーが良いなあ、と思ったら鈴木成一デザイン室かー。納得。 内容は・・・良くも悪くもなかった。薄い感じが否めない。

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2009/10/04

人形にとりつかれた人々を描く短編集。この短編集は現実と折り合いをつけられない人たちが主人公だ。ぽろぽろドールの主人公の「わたし」が女の子であることに表面上は上手く折り合いをつけたつもりでも、本当は全然そんなことがなくて泣けてしまう場面は昔の自分を思い出させて、堪らなかった。

Posted byブクログ

2010/09/02

借本。 人形にまつわる短編集で読みやすい。 内容が若い女性向け。 初めて著者の本を読んだけど、なんかイマイチ。

Posted byブクログ

2009/10/04

「人形」をテーマにした6話から成る短編集。 タイトルと表紙から、可愛らしい内容なのかと思ったけど、なんだか怖い感じがした。特に最初の「ぽろぽろドール」。「手のひらの中のやわらかな星」は唯一うっすらと希望が見える感じだった。

Posted byブクログ

2009/10/04

人形がテーマの短編集。だからと言って決してファンタジーではない短編ばかり。どちらかというと様々な人形の持ち主達のお話で、どことなく背徳的な感じ。ある意味ヒヤヒヤする。「きみのいない夜には」が一番好きです。「血の底までさらわれて自分の中身がすっからかんになるような、運命が欲しい」と...

人形がテーマの短編集。だからと言って決してファンタジーではない短編ばかり。どちらかというと様々な人形の持ち主達のお話で、どことなく背徳的な感じ。ある意味ヒヤヒヤする。「きみのいない夜には」が一番好きです。「血の底までさらわれて自分の中身がすっからかんになるような、運命が欲しい」というヒロインの言葉は、なんだか心にググっときた。ドール好きの私にはかなりヒットした本でした。

Posted byブクログ

2009/10/04

人形に異常な思い入れを持つ人達の6つのお話。 人形はもともと大勢のためではなく、とても個人的な私的なもの。 だからどのお話も他人の日常をこっそり覗いているような、そんな背徳感を強く感じてしまう。 周囲にさらけ出せない自分の気持ちを人形にだけそっと話す、 その秘密の行為を、いけな...

人形に異常な思い入れを持つ人達の6つのお話。 人形はもともと大勢のためではなく、とても個人的な私的なもの。 だからどのお話も他人の日常をこっそり覗いているような、そんな背徳感を強く感じてしまう。 周囲にさらけ出せない自分の気持ちを人形にだけそっと話す、 その秘密の行為を、いけないと知りつつ読者も一緒に共有してしまう。 どこか危険な香りが漂ってくる。 でも危険としりつつ引き込まれてしまう。 ストーリーはどれも落ち着いて静かなのに、読み終えた私の心臓はドキドキと鼓動が早くて落ち着かなかった。

Posted byブクログ

2009/10/04

お人形にまつわる短編集。結末がほほえましいもの、背筋がひやっとするもの、色々ですが、後者の方が多いかも。人形は子供以来とっくに手放したものだけど、また手にしてみたくなった。(2007/10/18読了)

Posted byブクログ

2009/10/04

こんなに冷たくて無慈悲な豊島ミホは初めて。特に最後の収録作「僕が人形と眠るまで」の残酷さはものすごい。突きつけてくる過酷な事象に対して、その解を僕は見つけ出すことができない。

Posted byブクログ