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星新一 の商品レビュー

4.1

44件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/09/29

ものすごい取材力にあっぱれ読み応えもものすごいことに・・・強烈なキャラクターの父上の話のほうが話としては面白かった星新一が好きで読み始めた本だったから最後のほうは寂しくて読むのがツライけど、読んでよかった と思う

Posted byブクログ

2011/09/18

著者があとがきで述べている「星新一体験」はおそらく、本を読むのが好きだった子ども時代を送った多くの人が共有している体験だと思うし、ほぼわたしにも当てはまる。いったん読み出すと止まらなくなる。友達と貸し借りをよくしていた。そしてある日ぷっつりと読まなくなる。1001編目が発表されて...

著者があとがきで述べている「星新一体験」はおそらく、本を読むのが好きだった子ども時代を送った多くの人が共有している体験だと思うし、ほぼわたしにも当てはまる。いったん読み出すと止まらなくなる。友達と貸し借りをよくしていた。そしてある日ぷっつりと読まなくなる。1001編目が発表されていたこともほとんど記憶になかった。星製薬を一代で築き上げた父の突然の死により、会社も借金もその全てを背負い込むことになり、あげくの果ては会社を倒産させてしまったという事実は、エッセイなどで自らが書いていることであり、知ってはいた。しかしその状況は私が漠然と抱いていたイメージよりもっと厳しいものだった。地縁血縁含めた人間関係、社員や債権者や重役たちとの軋轢、父が戦時中に関わった事業・・。日本SF界の草創期に立会いながら、生涯、文学賞とは無縁。締め切りまでにきっちりと作品を書き上げてくる上に、SF界の大御所と一目置かれるようになると作品を批評する編集者はいない。盟友である筒井康隆や小松左京は徐々に活動の方向性を違えてくる。「天才の孤独」なんていう感想は手垢のついた言い回しを嫌ったという星には、けっと言われるかもしれないが。

Posted byブクログ

2011/09/19

 この本は、内容が三つに分かれる。その真ん中のパートは「SF道」だ。 『まんが道』(藤子不二雄A作の傑作自伝漫画)が、トキワ荘に集まった漫画家たちにとっても、マンガという表現自体にとっても青春と呼んでいい時代の物語なら、『星新一 一〇〇一話をつくった人』の中盤は、まさしく日本SF...

 この本は、内容が三つに分かれる。その真ん中のパートは「SF道」だ。 『まんが道』(藤子不二雄A作の傑作自伝漫画)が、トキワ荘に集まった漫画家たちにとっても、マンガという表現自体にとっても青春と呼んでいい時代の物語なら、『星新一 一〇〇一話をつくった人』の中盤は、まさしく日本SFの青春の物語。 『まんが道』で漫画界の先頭を走っていたのは手塚治虫。SF界では、そのトップランナーは星新一だった。 昭和35年、直木賞候補に挙がり名が知れ、翌36年、ソビエトの有人飛行成功による宇宙ブームも追い風となり、取材、原稿依頼が殺到した。 1編が原稿用紙10枚ほどのショートショートだが、月10編も書いた。 その後を、筒井康隆、小松左京、豊田有恒、平井和正、眉村卓、光瀬龍、矢野徹らが続き、最初は推理小説の一分野扱いだったSFを、星雲のいや青雲の志に燃え、マニアから大衆の読み物へと歩ませた。 しかし、昭和四十年代後半以降(三つ目のパート)、SFファンの星新一離れが起きてくる。 読者は、中学生や高校生、子どもたちにシフトしてゆく。 私もその読者の一人だな(もちろん当時は事情まったく知らなかったが)。 星新一が、SF作家という認識は薄い。私にとって星新一という作家は、ショートショートをいっぱい書いた人。マンガばかり読んでいる少年に活字世界の入口を示してくれた人だ(中学の図書館に何十冊も並んでいて友達と競うように読んでいった)。 数を目標とする、一〇〇〇編をめざす、この時期は星にとって、苦しい時だったようだ(こんなことも当然まったく知らなかった)。 とにかくこの本は、積み上げた事実、文章、言葉の量が半端ではない。 最初のパート(私が勝手に三つに分けたんですよ)、星新一の父が製薬会社の創業者というところから、私は知らないことだらけだった(一部では常識)。 550ページを超えるノンフィクションを書き上げた調べ上げた著者・最相葉月の力業に拍手。

Posted byブクログ

2009/10/04

戦前、戦中、戦後の日本一のアイディアビジネスマンの生き様(+特権階級の人達の生活)や日本SF界の勃興期の状況など色々な驚きを持って読める本だ。戦前から戦後、現代への親一を中心とした歴史物語。

Posted byブクログ