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星新一 の商品レビュー

4.1

44件のお客様レビュー

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2015/12/04

非常に緻密な取材で日本SFの黎明期のさまざまな動きや、 その中での星新一の立ち位置的なものがよく分かる。 晩年の苦悩やあせりなどは ちょっと意外だけど、そういえば 筒井や小松らは年を重ねるにつれ、唯一無二の存在感を増していったのに対し、星はゆっくり舞台から消えていったような、そう...

非常に緻密な取材で日本SFの黎明期のさまざまな動きや、 その中での星新一の立ち位置的なものがよく分かる。 晩年の苦悩やあせりなどは ちょっと意外だけど、そういえば 筒井や小松らは年を重ねるにつれ、唯一無二の存在感を増していったのに対し、星はゆっくり舞台から消えていったような、そういう雰囲気だったかもしれないなぁと

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2014/10/03

最相葉月の本は長い。徹底的な取材をして、自分の考えを語るとそうならざる得ないのだろう。長いけれども引き込まれる。まず、題材が良い。最相がギモンに思ったり知りたいと思うことは、私も知りたいと思っていたことが多い。そして素人の目線で調べが進んでいくことが読者を魅了する。専門家の立場で...

最相葉月の本は長い。徹底的な取材をして、自分の考えを語るとそうならざる得ないのだろう。長いけれども引き込まれる。まず、題材が良い。最相がギモンに思ったり知りたいと思うことは、私も知りたいと思っていたことが多い。そして素人の目線で調べが進んでいくことが読者を魅了する。専門家の立場で書かなくて、素人が確かな調査をして書くから良いのだ。 星新一の話もズンズン読みました。私は司書だから周知の事柄も含まれるが、それ以上に知らないことが多くて面白かった。知っている作家がガンガン出てくるのも楽しいです。それからSFやたんぺんが文学的地位がなかったことに驚いた。

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2013/08/16

新一がショートショートの名人として1001の短編作成へ拘った意味はなぜか?(終了ではなく、新たなスタート)実は長編よりも短編の方が大変なのですね。そして結局直木賞をはじめとして賞に縁が無く、ライバルとされた安部公房との評価の差に淋しさを感じる後世だったことが痛感されます。常に若者...

新一がショートショートの名人として1001の短編作成へ拘った意味はなぜか?(終了ではなく、新たなスタート)実は長編よりも短編の方が大変なのですね。そして結局直木賞をはじめとして賞に縁が無く、ライバルとされた安部公房との評価の差に淋しさを感じる後世だったことが痛感されます。常に若者の人気ベスト10に入る作家でありながら、文学としての低い評価は気の毒ですね。

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2013/04/06

装丁がクラフト・エヴィング商会の二人だったのがきっかけで手にとった本。 大人も子どもも楽しめるショートショートの作家、星新一。あの独特な作風の裏には、こんなベースがあったのですね… 星新一作品が、また読みたくなりました。1001篇…読んでみようかな。

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2012/12/06

ショートショートの神様とも言うべき星新一の評伝。父星一の話から新一の死まで、遺族や周囲の人にインタビューして纏められた労作。「一〇〇一編」以降に関しては若干著者の思い入れが入っている。全体には抑制の効いた記述で興味深い内容。

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2012/12/09

読書歴は星新一さんから始まった。 彼がいなければ、自分はどんな半生を過ごしてきたのだろう? 星さんに対して尊敬、いや、敬愛の気持ちを持ってます。 そんな唯一無二の存在。星さんの生涯に深く迫った好著。

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2012/10/25

ショートショートの神様。 未来を予言したようなSF。普遍的な人間の愚かさと可笑しみ。 シンプルなストーリーに、あっといわせるラスト。 星新一の作品は有名だが、その人となりにここまで迫った本があっただろうか。 緻密な取材と文章力で構成されながらも、「本」としての面白さも同時に抱えた...

ショートショートの神様。 未来を予言したようなSF。普遍的な人間の愚かさと可笑しみ。 シンプルなストーリーに、あっといわせるラスト。 星新一の作品は有名だが、その人となりにここまで迫った本があっただろうか。 緻密な取材と文章力で構成されながらも、「本」としての面白さも同時に抱えた本書は、星新一ファンなら絶対に読まなければならない! 蛇足だが、想定が気に入って買ったが、クラフトエヴィング商会によるものであった。これも星新一らしくてお気に入りである。

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2012/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

星新一はハマるとすごい。 どんどんどんどん読みたくなる。 私がはまったのは中学のとき。 一番最初によんだ「おーい でてこーい」は衝撃だったなあ。 でもそーいや最近あんまりよんでないな、とこの本がでたときに思った。 ふと見たら装丁が吉田さんだったのでなんか嬉しかった。 が、多分私は現実の人間にはあまり興味がないのだろう。 でてくる人が多すぎてちょい疲れた。 とゆーかなんかすごい聞いたことのある名前がどんどんでてくる。 歴史だ、が、あまりに濃すぎて かなり飛ばし読みしてしまった。すみません。 にしてもお父様の生きざまがスゲーって感じ。 その印象があまりに強くて新一さんの話に移行するのがちょい難しかった。 ショートショート。 なーんか簡単そうにみえるけど、そうだよなあ、 生み出すことに簡単なことなどないのだろうなあ。 ひょうひょうとしたぼっちゃんぼっちゃんした感じや、 どこか掴みどころのないところに立っているような不安をどうにか払ってるような感じ。 話巧みに皆を面白がらせるムードメーカーに別格とされてしまったがゆえの孤独、みたいなものにさいなまれる。 なんだかいろんな面がいっぱいなヒトだなあと思う。 星新一とゆー名前の向こうに1人の人間がいたのだとゆーことに 改めて思いいたった。 なんとゆーか星新一ってゆーのは名前もなんか、それこそエヌ氏みたいな 感じでちょっと人間味がないってゆーか、ひとつのレッテルみたいなイメージだったので。 星って本名だったんだなあ。 最近文庫の装丁を変えてまた人気がでたとゆー話をきいたことがある。 星さんの作品と挿絵がすごくマッチしていたらしいが、 そのイメージはよく分からなかった。 が、あのショートショートには確かにそれなりの印象的な画が あると魅力は倍増かも。

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2011/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大好きだった星新一のショートショート。中学生時代の通信教育で国語教材だったのが初期の傑作「おーいでてこーい」これが僕の最初の星新一であり、新潮文庫への入口でもあった。読み易く短い文に凝縮された様式が如何に長編と対等に扱われるか。この命題が彼の仕事にはついてまわっていた。その本人を綴るノンフィクション。端正な構成でしみじみと読まされる大揺れの人生ではあるが、巷でよく聞くユニークな人物像からはかけ離れたストイック過ぎる生き様だ。 後期の作品が失速する様も客観的に淡々と描かれる。あらゆるものにセンシティブな若い時期から、そのピークを過ぎてしまう時期との折り合いは、作者にも読者にもツライものです。

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2010/12/31

ショートショートの神、星新一の生涯を追った作品。 追ったと言っても、逝去後に星さんの手に入るありったけの情報を集めてまとめた本。これは力作と言ってもいいと思う。それほど分厚く、内容も濃い。 著名人たちも多く登場する。 前半は時代背景もあまり知らず、人物も大量に出てくるのでちょっと...

ショートショートの神、星新一の生涯を追った作品。 追ったと言っても、逝去後に星さんの手に入るありったけの情報を集めてまとめた本。これは力作と言ってもいいと思う。それほど分厚く、内容も濃い。 著名人たちも多く登場する。 前半は時代背景もあまり知らず、人物も大量に出てくるのでちょっと理解できなかった。 これを読むちょっと前、ちょうど「ショートショートは小説って言えるのか?ほとんどの話を覚えてないし、単なる娯楽だったのかも」と思っていた。 そんな感情を本人に話していたら激怒されていただろう。 すらすらと読んでしまう話ばかりだけど、1001話を作るという途方もない偉業を成し遂げることがどれだけすごいことか、これを読んで初めてわかった。 御曹司の息子として生まれ、父の後をついで大企業の社長になり、信頼していた重役に裏切られ、会社を手放し、SF作家になるも周りから受け入れられず、1001話の重圧に苦しみ、最後まで人を信じられなかった星氏。 そんな、波乱万丈で、とても悲しい、一人の偉人のお話。

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