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星新一 一〇〇一話をつくった人
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2007/03/30 |
JAN | 9784104598021 |
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星新一
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商品レビュー
4.1
44件のお客様レビュー
星新一が大好きで、ショートショートの文庫本はほぼ全部読みました。あと何かないかな~と古本屋に行ったら表紙に「星新一」と書かれた分厚い本が…。でも取ろうと近づいた瞬間、別の人が手に取り読み始めてしまいました。頼むから買わないでくれ!という思いが通じたのか、その人は5分位で本を置き別...
星新一が大好きで、ショートショートの文庫本はほぼ全部読みました。あと何かないかな~と古本屋に行ったら表紙に「星新一」と書かれた分厚い本が…。でも取ろうと近づいた瞬間、別の人が手に取り読み始めてしまいました。頼むから買わないでくれ!という思いが通じたのか、その人は5分位で本を置き別の場所へ。 すぐに手に取り、中身は全然読まずに急いで買いました。家に帰ってから少し読むと、星新一の人生についての内容のようでした。 今からじっくり読みたいと思います。楽しみです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
星新一全集を買いたいと思って調べた折に見つけた本。普段は作家についての情報はない方が内容に没頭できると考えて意識的に作者のプロフィールを入れないようにしているが、星新一に関してはなぜここまでショートショートを書き続けたのか、どんなモチベーションだったのかを知りたいと思った。 執筆当時はSFというジャンルを代表する作家だったという点に驚いた。星新一はショートショートのイメージが強く、SFというジャンルで捉えたことはなかった。 自分の書いた文章を手直しして、後世にも読み継がれる作品とするという執念がありつつ、それでいてあのすっきりとした文章が書けるというのは少し怖いくらいだなと思った。
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最相葉月氏がテレビ出演されているのを見て、そういえば読もうと思って未読のままだったなと。 「鴎外青春診療録」で親しみのあるキャラクターとして描かれていた喜美子が新一にとっての祖母に当たるなど、戦前あたりの文芸者の血縁関係の狭さは他でも見るが星新一に関してはSS以外の印象があまり...
最相葉月氏がテレビ出演されているのを見て、そういえば読もうと思って未読のままだったなと。 「鴎外青春診療録」で親しみのあるキャラクターとして描かれていた喜美子が新一にとっての祖母に当たるなど、戦前あたりの文芸者の血縁関係の狭さは他でも見るが星新一に関してはSS以外の印象があまりなく、意外な始まりから物語が進んでいった。 彼の作家としての道筋を歩むに至るまでを語るには、父星一の、それ自体が一つの壮大な伝記を浚わねばならないが読み進める時点では前準備の重苦しさのようなものを感じないでもない。(結局、人民はーーで補完することになるのだが) SSという作品における、作家としての顔しか知ることのない身からすると、実業面での苦悩から立ち上がり、志をともにする仲間との出会いから、作家としての独り立ちに至る物語は望んだようなカタルシスの瞬間と言えた。 文壇での地位を築きつつありながらも、SFやSSという隘路におけるレゾンデートルへの葛藤。彼の死後にようやく作品に触れた自分のような近年の読者層も抱いてしまっていた、「SSの第一人者」なる称賛が、彼にとってどれほど真に望ましいものだったかはこの書に触れて初めて知ることとなる。 晩年に至り、表題の1001作目をものすという時期にあっては、文芸活動を行う中でも最年長に近い地位となっていっそう物語を書き連ねることへのもがきが現れ、作家としての浮き沈みには彼岸のことでありながら真に迫るものを感じる。 ここまで一人の人生を、その作家の死後から始発して辿りうる関係者を訪ね、資料を緻密に渉猟しまとめあげた最相氏のこの本は、学問下の研究者がライフワークとして行うべきような壮大な仕事であり、一方で出版界の売り物としては割にあうのだろうかとも。 同時代の作家との関係性が辿れるものはやはり楽しく、そしてまた読み広げられる関係性が自分の中に蓄積されていく。 安部公房との微妙なバランスが、結びつくことがなかった自分の読書経験に加わった。
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