レインレイン・ボウ の商品レビュー
考え方も性格も違う女性7人の書き分けがとても丁寧で、それぞれの話にすぐに引き込まれてしまいます。伏線の回収が見事。
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加納さんの作品は、日常のちょっとした謎をテーマにした軽いミステリというものが多いけど、いま一つ謎解きがこじつけに過ぎて釈然としないとか、ミステリとして読むにはちょっと物足りないといった感じのものが多い気がします。 でもこのレインレインボウはすごく大好き。 短編集を読んでるような...
加納さんの作品は、日常のちょっとした謎をテーマにした軽いミステリというものが多いけど、いま一つ謎解きがこじつけに過ぎて釈然としないとか、ミステリとして読むにはちょっと物足りないといった感じのものが多い気がします。 でもこのレインレインボウはすごく大好き。 短編集を読んでるような感じのスタートから、最終的に話が一つにまとまっていく展開が気持ち良いし、登場人物がそれぞれキャラがたっていて面白い。
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途中まで片桐陶子の名前を忘れていた。鳴海物産の谷かおりの名前をみて思い出す、何も考えていないようにみえる萩君が懐かしく感じられた。 全体を通して一つの推理があるが、各章ごとに主人公の違う日常の謎系短編となっている。皆過去を引きずりながら今を生きている。どのようにどのくらい引きずるかは人それぞれであろう。雨上がりの藍の色が特に気に入ったかもしれない。ノリが軽く、テンポが良い。 全体としても嫌いではなかった。嶽小原遥の推理が頭の片隅に残り続け少し怖い展開を想像しながら読んでいた。
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友人の死をきっかけに彼女たちが様々な思い出や思いをそれぞれの視点から語り、それが繋がって一つの事件解決になる。 あの事件が解決したかは謎だけど、どうしてあの事件が起きたのか分ってスッキリした。 でもちょっと恐かったww
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20代のころに読んでいたら、ふ~ん...で終わっていたと思う。今の歳になって読むから、働く女性の苦労や子育てや家庭というものの大変さがリアルに切実に描かれていることがよーくわかる。
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林真理子が描くような女性は到底憧れなくて。 だけど江国香織や山本文緒が紡ぐ人生ほど恋に生きれないワ、という人にこそ響くであろう。 彼女は日常を切り取る天才。 その中でもこれは傑作。 女の人生が純粋に愛おしく思える、切なさとか甘酸っぱさとか、まさに七色の感情がぐるぐる...
林真理子が描くような女性は到底憧れなくて。 だけど江国香織や山本文緒が紡ぐ人生ほど恋に生きれないワ、という人にこそ響くであろう。 彼女は日常を切り取る天才。 その中でもこれは傑作。 女の人生が純粋に愛おしく思える、切なさとか甘酸っぱさとか、まさに七色の感情がぐるぐる回る。 ゆっくりページをめくりたい、けれども先が気になる逸品揃いの短編集です。
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登場人物が多く、読むときに間をあけると内容が分からなくなった。また、ラストの展開も自分にはよくわからない物であった。
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一人ひとりの物語に込められたちょっと不思議な事件も、あったかな解決に導かれる。 そして物語全体に込められた謎は最後に、それまでの小さな伏線をひろいながら解き明かされる。 ほんとに加納さんらしい作品だと思う。 同年代の女性たちが、一生懸命にそれぞれの道を歩んでいることにも共感できる...
一人ひとりの物語に込められたちょっと不思議な事件も、あったかな解決に導かれる。 そして物語全体に込められた謎は最後に、それまでの小さな伏線をひろいながら解き明かされる。 ほんとに加納さんらしい作品だと思う。 同年代の女性たちが、一生懸命にそれぞれの道を歩んでいることにも共感できる。
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女子ソフトボール部のチームメイト。仲間の突然の死をキッカケに、それぞれの"今"が照らし出されます。 専業主婦、編集者、保育士、栄養管理士、OL。それぞれ違う道を歩んでいるけれど、それぞれの場所で頑張っているとは同じ。自分のいる場所で一生懸命に生きる彼女達のス...
女子ソフトボール部のチームメイト。仲間の突然の死をキッカケに、それぞれの"今"が照らし出されます。 専業主婦、編集者、保育士、栄養管理士、OL。それぞれ違う道を歩んでいるけれど、それぞれの場所で頑張っているとは同じ。自分のいる場所で一生懸命に生きる彼女達のストーリーを読んで、励まされました。女性に元気をくれる作品です。 登場する女性達が見事にタイプがバラバラなので、「あ、これはあの子かなー」「この子は○○ちゃんっぽい!」なんて、女友達の顔が自然と浮かんでしまいました。 ただ、これ、完全に女性目線なので、男性が読んだらどんな感想を持つのかな?と興味があります。 加納さんの作品は初めて読みましたが、読後感がとっても温かい。でも、ちゃーんと苦味もあるんですよね。苦味があるからこそ、甘さが引き立つ。そんな作品だと思います。
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最初から最後まで、余すところなくよかったです。 表紙も挿絵も良ければ、目次も内容もいい。 ・サマー・オレンジ・ピール ・スカーレット・ルージュ ・ひよこ色の天使 ・緑の森の夜鳴き鳥 ・紫の雲路 ・雨上がりの藍色 ・青い鳥と小鳥 目次を改めて見ても、やっぱり、いい。 私はまだ読ん...
最初から最後まで、余すところなくよかったです。 表紙も挿絵も良ければ、目次も内容もいい。 ・サマー・オレンジ・ピール ・スカーレット・ルージュ ・ひよこ色の天使 ・緑の森の夜鳴き鳥 ・紫の雲路 ・雨上がりの藍色 ・青い鳥と小鳥 目次を改めて見ても、やっぱり、いい。 私はまだ読んでいないのですが、「月曜日は水玉模様」の姉妹作。 虹の中を旅するような不思議な感覚で読みました。 それぞれの色が交差したり、あるいはいくつもの物語が同時進行したりする様子に、ぐいぐい引き込まれました。 小さな謎は相変わらず到るところに散りばめられて、最大の謎は全体を通してラストにわかるのもいい。 登場人物も個性的で魅力的。 看護師や保育士、栄養士からニートまで。 高校で同じ部活をしていた頃はみんな「高校生」だったのに。 そんなメンバーたちそれぞれの仕事奮闘記でもあり、恋愛物語でもあり、青春友情ものでもあり・・・本当に、たくさんのものが詰まってました。 どれが好きかと問われても決めるのが難しいくらい、どの話も好き。 連作短編小説を書かせたら、加納さんの右に出る人はいないんじゃないだろうか、と思うくらい大好きです。 余韻もしばらく残るいい作品でした。
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