17歳のための世界と日本の見方 の商品レビュー
この本は、筆者が帝塚山学院大学の人間文化学部の教授として、 1998年から2004年まで受け持った「人間と文化」という、 講義をもとにした本だそうです。 内容としては、世界史、日本史を履修してきて、 興味を持って取り組んでいた人にはよく知っている内容で、 ではその内容を踏まえて...
この本は、筆者が帝塚山学院大学の人間文化学部の教授として、 1998年から2004年まで受け持った「人間と文化」という、 講義をもとにした本だそうです。 内容としては、世界史、日本史を履修してきて、 興味を持って取り組んでいた人にはよく知っている内容で、 ではその内容を踏まえて、この筆者はどんなふうな考えに立脚して、 どんな見方をしているのかな、と思って読んでいましたが、 彼の考え方がどんなものか私にはよくわからなかったし、 興味を持てませんでした。 例えば、宗教の話であれば、 以前読んだ岸田秀さんの『一神教VS多神教』という本の方が、 岸田秀さんのものの見方がはっきりあらわれていて、 興味を持って読めました。 「編集」という言葉をよく使われていますが、 それは「ものの見方」と同じような使われ方で、 自分なりにどんなふうに世界を解釈しているのか、 ということだと私は理解しました。 この本を読んで、筆者に対して抱いた思いは、 自分の知識にたのむところが大きくて、かつ、 自分が知識が豊富である、ということを度々主張したい人で、 他人からもそのように思われたいという自己意識の強い人だなぁ、 ということです。 私は、この筆者の著作物を読んだのは、この本が初めてでしたが、 彼のことは、色々な事をよく知っている人である、という風聞を、 既に聞いていて、そのような認識でいました。 一般的にも、そういう人物として認識されていて、 すでにそういう立場を得ている人だと思っていましたが、 そんな人でありながら、「自分は知識人である」という自己主張を、 強く感じたので、彼は、そういったレッテルに大変敏感で、 執着心がある人なんだなぁと、感じました。 P166 「この『神の国』というのは、アウグスティヌスが書いた本のタイトルでもあります。名著ですね。私は高校三年の時にざっと読み、二十八歳のころにもう一度、読みました。」 P188 「ドストエフスキーの傑作に、『カラマーゾフの兄弟』という大作がありますね。そのなかに、「大審問官」という一章があって、神と悪との関係の根本を問う話がみっちり書いてあります。息詰まるような一章で、私は高校三年のときにそこを読んで、以来、何度も考え込んでいます。」 P314 「ところで、このような、人間が二つの世界にまたがってやっとこさ生きているのだという考え方は、ジョン・ミルトンの有名な作品にもあらわれています。何という本かわかりますか。ミルトンの代表作ですよ。誰も知らない?これはショックだ(笑)もう慣れっこだけどね(笑)。」 興味を持っていなくて、知らない人に対して、こんな言い方をしたって、 だれも面白そうだな、読んでみよう、なんて思わないだろうと思いました。
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著者の専門である編集という観点から、宗教が我々の生活に何故影響を与えているのか、なぜ日本は欧米と異なる宗教観、文化を有しているのか。ここまで簡単に説明できるのかと目から鱗が落ちる思いをしながら読んだ。世界の神話から宗教、文化までを串刺しに、もちろん我々自身、日本人の捉え直しにすべ...
著者の専門である編集という観点から、宗教が我々の生活に何故影響を与えているのか、なぜ日本は欧米と異なる宗教観、文化を有しているのか。ここまで簡単に説明できるのかと目から鱗が落ちる思いをしながら読んだ。世界の神話から宗教、文化までを串刺しに、もちろん我々自身、日本人の捉え直しにすべてがフィードバックされる。
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日本文化研究に関する豊富な知識で知られる松岡正剛氏の帝塚山大学での講義をまとめた本。 著者が唱える“編集工学”の考え方を軸にし、現在の世界宗教の成り立ちと、日本の文化の成り立ち、そして、世界との関わり方を順をおって説明していく講義。 神話と呼ばれるような「物語」を引き継ぐため...
日本文化研究に関する豊富な知識で知られる松岡正剛氏の帝塚山大学での講義をまとめた本。 著者が唱える“編集工学”の考え方を軸にし、現在の世界宗教の成り立ちと、日本の文化の成り立ち、そして、世界との関わり方を順をおって説明していく講義。 神話と呼ばれるような「物語」を引き継ぐために「言葉と文字」が生まれ、それがどのように編集されて宗教になり、文化として根付いていったかをわかりやすく説明してくれており、現代がどのような文化基盤から成り立っているかがすんなりと腹に落ちてくる。 特にキリスト教の「編集」の仕方はこじつけにしか見えず、過去の宗教家たちの苦労、というか苦悩が垣間見え興味深い。 聖書・コーラン等各宗教の聖典をいずれ一度は読んでみようと思う。 メモとペンを片手にマッピングしながら読みたい本。
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アラン・ケイがスクリプトリウムからヒントを得て、「パソコン」を構想した、というのが面白かった。 あとはキリスト教が、神を絶対視するために「絶対悪」としての悪魔を作った、とか(もちろん悪魔のイメージを最初に作ったのはゾロアスター教であるそうだが)
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この本は素晴らしい。読んだあとと読む前ではものの見方がすっかり変わってしまうのだから。文化について考え、そして自分自身が日本人であることを確認する。この本に巡り合ったおかげで今私は英語の勉強をしていると言っても過言じゃない。知識欲旺盛な若者には是非読んでほしい一冊です。
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人間の文化とは一体どういうものか?それを知るために、人間が二足歩行で歩きだすところから始まり、いかにして人類が物語を作り、なんのために宗教を生み出したのか。人間文化を知るためには宗教を知らなければ理解することができないので、東洋の宗教と西洋の宗教の流れを語る。仏教、儒教、老荘思想...
人間の文化とは一体どういうものか?それを知るために、人間が二足歩行で歩きだすところから始まり、いかにして人類が物語を作り、なんのために宗教を生み出したのか。人間文化を知るためには宗教を知らなければ理解することができないので、東洋の宗教と西洋の宗教の流れを語る。仏教、儒教、老荘思想から中国的思想や文化を語る。ユダヤ教、キリスト教からヨーロッパ文化論。日本神話日本における様々な文化論、そして最後には、ヨーロッパと日本を繋げていく。 ものの見方や考え方に関する様々な提案が17歳とはいわず様々な世代の人に届く内容となってます。
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膨大な知識を、様々な切り口で編集し、しかも易しい言葉で解説してくれる、貴重な人間文化講義。それぞれの出来事が、どうして起こり、同時代の他の地域はどんな状況で、その出来事が今の私たちの生活にどう影響しているか、など、教科書には書かれていない「つながり」を明らかにしていく。最近、違う...
膨大な知識を、様々な切り口で編集し、しかも易しい言葉で解説してくれる、貴重な人間文化講義。それぞれの出来事が、どうして起こり、同時代の他の地域はどんな状況で、その出来事が今の私たちの生活にどう影響しているか、など、教科書には書かれていない「つながり」を明らかにしていく。最近、違う国の人と宗教について話す機会があったので、改めて読み直しています。
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インドに行き、宗教に興味を持ったので読んでみた。膨大な知識があるからこその、(歴史的な)世界の見方が展開されている。現代の日本に住んでいれば、ほとんど宗教を意識することなくとも生きていける。しかし本書を読むと、日本を含めた世界の「人間的文化」が宗教を中心をして成り立ってきたことが...
インドに行き、宗教に興味を持ったので読んでみた。膨大な知識があるからこその、(歴史的な)世界の見方が展開されている。現代の日本に住んでいれば、ほとんど宗教を意識することなくとも生きていける。しかし本書を読むと、日本を含めた世界の「人間的文化」が宗教を中心をして成り立ってきたことがわかる。このレビューを書いている2013/1/20においてもアルジェリアでのアルカイダ系イスラム過激派による外国人人質事件が話題になっているように、今日の世界を生きていくためには、そのような宗教観も含めた世界に対する理解が必要だと感じる。特に大学受験時に世界史を受験科目としなかった自分にとっては、広い視野を持つきっかけとなる本だった。
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世界史俯瞰にとても良い。なんと日本人にゃ、誰も知らないだろうカタリ派も書いてあった。実は、カタリ遺跡巡りをしていてキリスト教を知らないとと感じたんだよね。
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日本の神話、仏教の考え方、日本の歴史、日本人であるのに知らずにきたことがどれだけあるか、、、。 もっと日本のことをちゃんと知りたい、世界のことを知りたい、と思える本でした。
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