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でっちあげ の商品レビュー

3.9

47件のお客様レビュー

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2010/08/04

登録を忘れていました。 教師がこんなひどいことをするなんて!と事件の一報が入った時はびっくりしたが、その後、どうも虚言だったらしいと知って驚いたが、本書を読んでさらにびっくりした覚えが。 本当にこんな親がいるなんて…信じられない。

Posted byブクログ

2010/03/04

 福岡県で実際にあった教師の生徒にタイル体罰をめぐる裁判のルポルタージュである。  教師が児童に対して,アメリカ人の血が混じって穢れているだの,怪我をするような罰ゲームを強要していただのといわれた事件です。児童側には500名からの弁護団がつき,鬼畜呼ばわりされた教師に対する裁判の...

 福岡県で実際にあった教師の生徒にタイル体罰をめぐる裁判のルポルタージュである。  教師が児童に対して,アメリカ人の血が混じって穢れているだの,怪我をするような罰ゲームを強要していただのといわれた事件です。児童側には500名からの弁護団がつき,鬼畜呼ばわりされた教師に対する裁判の中で,次第に明らかになっていく「真実」が書かれています。  この通りであれば,なまじのサスペンスドラマよりも心底寒気がするような事件です。  この事件,児童の親の側の言い分と,教師の側の言い分とが真っ向から対立しており,いったいどちらが真実であるのか?  事件発生当時の記憶があまりなく,主にこの本でこの事件を知った私は,どうしてもこの本を軸に理解してしまいがちだが,双方の言い分をそれぞれ信じれば,全く藪の中である。  教師は,「教師と生徒の親は対等ではない」といいつつ,どんどん児童の親の言い分に譲歩していく被告の優柔不断な態度については疑問もなくはない。しかし,この本を読んだ全体の印象としてやはり,①結局のところアメリカの血など入っておらず,②またPTSDなどという症状も殆ど確認できず,③さらに,他の生徒やその親の多くが虐待行為を肯定していないという状況が真実なのであれば,やはり児童の親の方があることないことを言い募り,必要以上に騒ぎ立てた虚構性を強く感じる。  誰でも最初事象が小さいうちは,「まぁ,これぐらい自分が我慢すればいいか・・・」と不承不承自分の腹に収めることはよくあることで,そのために真実に目をつぶることもあるでしょう。しかし,それが悪意により雪だるまの様にここまで大きくなるということはとても怖いことです。  その気弱さや配慮から譲歩的な態度をとったばかりに,次々と相手の言い分におしまくられ,気がつくと,「暴力教師」のレッテルを貼られ,職場はもとより,マスコミ,病院,弁護会,地域社会からありとあらゆる非難,誹謗中傷,罵倒,罵詈雑言の渦の中に放り込まれ,妻も子供も含めたバッシングの的となるということはきちんと記憶されるべきでしょう。  真実をきちんと主張することの難しさというのを改めて感じます。  電車で酔っ払いに絡まれているエルメスさんを助けた電車男は本当に勇気があったわけです(笑)。石原慎太郎の「Noといえない日本」も思い出されます。布団たたきの「迷惑おばさん」も闇の中のままです。  勿論,立場によって評価は異なりますし,完璧な中立というのはないかもしれません。でも裁判が,真実や納得感を無視して,単に折衷案しか出さないとすれば,一体何をよりどころとすればいいのでしょうか。  間違った報道や診断,弁護活動というのが行われることがあることを非難したいのではありません。過程においては先入観や情報不足による誤解から間違った判断をしてしまうことは誰にでもあることです。でも,改めて考えたとき,「間違ったかな?」「誤ったかな?」と思った時に,それを修正できずに糊塗し続けざるを得ない精神性が問題だと思います。  修正できなかったことでおきる「罪」の罪深さというのをもっと重たく受止めるべきだと思います。それを強く意識することが,同じ過ちを繰り返さないための自分への重石にもなるはずなのです。  そういう意味では,日本のマスコミは反省をしません。政治家の失言などは鬼の首を取ったように騒ぎ立てながら,自分達は誤報をきちんと是正・訂正しないままです。「過失」なら再発防止策が必要でしょうし,「故意」ならば,責任追求が必要だと思います。報道の「品質」というものはそもそも問われたことがありません。そこに大きな問題があります。  「親の説明だけを鵜呑みにしていた」とか「親がうそを言っていないという前提で考えていた」ということは誰にでも最初あります。どこかでこれはおかしいぞと思ったときに引き返し,きちんと清算する勇気を持つことがが本当は大切なことなのだと思います。  結局教師は「体罰をした」ということになったままです。それも「体罰として糾弾されるようなレベルものではないがしたことはした」というものです。教師の名誉は晴れたのでしょうか。  児童の両親のゆがんだ性格も,教師の名誉も,子供の適切な成長のための環境も,教育委員会の判断の正当性も,裁判では結局なにも守られず何も救っていません。  きわめて後味の悪い重たい読後感です。  

Posted byブクログ

2011/08/06

小学校での担任教師による児童へのいじめ事件。随分前に新聞記事を読んで、「ああ、そんなことあるんだ」程度の感想を持っていたけれど、なんとその事件の真相は児童の両親によるでっちあげだった。なによりこの児童の両親が普通に社会生活を送っていたこと、つまり、結婚をして、仕事をして、近所づき...

小学校での担任教師による児童へのいじめ事件。随分前に新聞記事を読んで、「ああ、そんなことあるんだ」程度の感想を持っていたけれど、なんとその事件の真相は児童の両親によるでっちあげだった。なによりこの児童の両親が普通に社会生活を送っていたこと、つまり、結婚をして、仕事をして、近所づきあいをして、子育てをしていたことに心の底から驚く。…なんて、感想を書いてから20日あまり。なんと、この事件の裁判はまだ続いていて、今日、控訴審判決がでたそうな。当時小学校4年生だった児童は、今や中学3年生。Yahooニュースの記事によれば、原告(児童とその両親)が訴えを取り下げているにもかかわらず、市側の賠償額は増額されたんだと。私には何がなんだかよくわかりません。

Posted byブクログ

2009/10/04

つ、つかれた・・・。いや〜な気分になること間違いなし。 世の中には自分の理解を超えた人というのがたくさんいるのはわかるけど、被害者意識の強い妄想にまきこまれたらたまらんなあ。 アメリカとかハーフとか、翻訳とか通訳とか、ステイタス感ありますね。そーゆー意味ではこのお母さんの気持ちは...

つ、つかれた・・・。いや〜な気分になること間違いなし。 世の中には自分の理解を超えた人というのがたくさんいるのはわかるけど、被害者意識の強い妄想にまきこまれたらたまらんなあ。 アメリカとかハーフとか、翻訳とか通訳とか、ステイタス感ありますね。そーゆー意味ではこのお母さんの気持ちはわからなくもない。かっこいいと思われたいんです。しかし現実は?現実より虚構を誇りとして生きるしかないぎりぎりの人っているんです。(自分含む) しかし「弱者」大好きな人々、自分たちは正しいことをしていると、なんも疑問も持たずに妄想に加担。よくある話っちゃよくある話だと思うが、『弱者』を取り巻く周囲の人間(これだとマスコミや医者や弁護士)にマジで気が滅入る。

Posted byブクログ

2009/10/04

2003年に教え子を虐め、PTSDに追い込んだとして訴えられた教師の事件だが、その後の裁判でいじめ・体罰はモンスター・ペアレントである被害児童の親の虚言癖が原因であったことが判明していく話。 校長、マスコミ、医師、弁護士多くの人の善意が一人の教師を悪人に仕立て上げるその課程はある...

2003年に教え子を虐め、PTSDに追い込んだとして訴えられた教師の事件だが、その後の裁判でいじめ・体罰はモンスター・ペアレントである被害児童の親の虚言癖が原因であったことが判明していく話。 校長、マスコミ、医師、弁護士多くの人の善意が一人の教師を悪人に仕立て上げるその課程はある意味ホラー映画を見ているようで心底ぞっとする。頭が悪い人の善意ほどたちの悪いものはない。

Posted byブクログ

2009/10/04

 ある教師にマスコミによって貼り付けられた「史上最悪のいじめ教師」というレッテルが剥がされていく様が面白い。  父兄に逆らえない学校の体質、そしてそれを無批判に信じるマスコミ。  裁判では「子供の人権」を守る為に550人の弁護士が立ち上がり、意味の通らないカルテを作る医者が現...

 ある教師にマスコミによって貼り付けられた「史上最悪のいじめ教師」というレッテルが剥がされていく様が面白い。  父兄に逆らえない学校の体質、そしてそれを無批判に信じるマスコミ。  裁判では「子供の人権」を守る為に550人の弁護士が立ち上がり、意味の通らないカルテを作る医者が現れる。  この本で明らかにされるのは、多くの人々は真実を求めるのではなく、自分にとって都合の良い物を真実と呼びたがる、という事。 http://www7.atwiki.jp/kyouiku_hiroba/pages/69.html  ここには明らかにこの本と思われる書籍を事実無根である、と書いている。  以前にこのサイトを見た時と内容が書き換えられているが(その時は明らかにこの本を読まずに批判している内容だったと記憶している)、この文章を書いた人がこの本を読んだとは思えない。もしくは意図的に歪めて書いているか。  勿論、この本に書かれている取材の数々が嘘だというのなら考えは改めるが、この作者は非常に丁寧に取材してこの本を書いている(「いじめ教師」の記事を書いた各新聞、雑誌の記者に逆取材も行っている)。  素晴らしいノンフィクションだと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

いわゆるモンスターペアレントが、ここまでやるかと言うほど壮絶な『でっちあげ』から、追い込まれていく担任教師の戦いを描く。

Posted byブクログ

2009/10/04

本当にこんな事があったとは知りませんでした 昔に比べて先生にとっても子供にとっても学校ってなんだか大変になったなぁ

Posted byブクログ

2009/10/04

http://t2.txt-nifty.com/news/2007/05/post_7b53.html

Posted byブクログ

2011/06/19

体罰と言葉による虐めによって生徒をPTSDにさせたとされる福岡の小学校の男性教諭。次々と報道される『鬼畜の所行』。しかし、日を追うごとにこの事実は全く事実無根のでっちあげということが判明し始めた!!・・・衝撃のルポ!! このような事件が起きたのには大きく二つの要因があると思う。...

体罰と言葉による虐めによって生徒をPTSDにさせたとされる福岡の小学校の男性教諭。次々と報道される『鬼畜の所行』。しかし、日を追うごとにこの事実は全く事実無根のでっちあげということが判明し始めた!!・・・衝撃のルポ!! このような事件が起きたのには大きく二つの要因があると思う。 まず、教諭自身が最初の段階ででっちあげの事実を否認しきれなかったこと。そしてそれは、保護者と教育委員会に迎合するしかない教育現場に問題があるから。 次に、マスコミの怠慢。新聞や本を売るために、マスコミは常日頃事件を大げさにセンセーショナルに取り上げる。そして、さしたる取材による裏付けもないことがあまりにも多い。 いつからか教師という地位は低くみられるようになり、親が些細なことで学校にクレームをつけるようになった。そして学校は保護者に迎合してばかり。(そうならざるを得ないのはやはり教育現場の仕組みに問題がある。) 少し話が脱線するが、教師の地位が低下し始めたのは、『先生は生徒と友達のような関係を築くのが理想』だとか『先生と生徒は対等』『それゆえ、教壇が一段高いのはおかしい』『生徒の個性』等々しょうもない理想論を教育現場に持ち込んだからだと思います。(今日の学級崩壊の原因はこういったバカな事を主張した左の連中のせいですっ!!) 先生と生徒が対等なわけない。生徒は先生という自分よりも年上で、はるかに知識のある人間に教えてもらうんだという心構えでいるべき。だから、先生は堂々と教壇の一段上から教鞭をふるえばいいんです。 そしてガキがそのまま親になったようなバカ親。『英語を教えて欲しい』『勉強を好きにさせてほしい』『もっと自分の子をよくみてほしい』『倫理観を教えて欲しい』・・・学校への要求は人一倍しておきながら、親の責任は放棄して全て学校任せ。そのくせ一度何か起これば『学校の責任』。任せるなら徹底して任せるならまだしも、口だけは出す。自分たちは何の義務も責任も負わずに、それら全て学校におしつけ、あまつさえ文句までいう。こんな親を相手にしてたら先生たちは大変だろうと心中察するに余りある。 閑話休題。 保護者がクレームをつける→教育現場は萎縮する→そうするとさらに保護者はつけあがる→ますます萎縮する現場。事なかれ主義がまかり通っている現場ではただひたすら平身低頭・・・この悪スパイラルにはまってしまっているため、保護者の理不尽な要求・クレームに唯々諾々となり、その不幸な結果が今回のでっちあげ事件だ。 そして、マスコミ。最近のマスコミってのは、いかにセンセーショナルで世間の耳目を集めるかってことに重きがおかれすぎている嫌いがある。そのため報道は一過性になり、無責任におもしろおかしくかき立てて終わり。マスコミのモラルも崩壊している。もっと地道に自分の足で綿密な取材をするべきであり、メディアというものは真実を伝えるという当たり前の責任があることをしっかり認識するべきだ。 そういえば、以前かなりマスコミが騒いだ事件で、『母親が、幼い子どもを家に置いたままスノボーにでかけ、その間に家が家事になり子どもが死亡した』というのがあった。これも『日頃から虐待していた』とか『鬼母』なんて言われていたし私もそうだと思っていた。しかしよくよくこの事件を追っていくと、実はこの母親普段はとても子煩悩だったとか。そしてスノボーというのも、数年ぶりに行ったのだとか。しかしマスコミでは『スノボーなんかいって、子どもをほったらかしで遊び狂ってる鬼母』みたいな論調ばかりだった。そしてその後事実をきちんと報道し直したものなどほとんどなかった。 この例からもいかにマスコミが無責任で怠慢かがわかる。こんな連中が『人権』だとか『責任』だとか『倫理』なんて声高に叫んでるんだからこの国はおかしい。このでっちあげ事件によって、教育現場だけでなく、日本社会の病んだ部分が浮き彫りなったと思う。 一番印象に残った文章を紹介。245Pの最初から。 『子供は善、教師は悪という単純な二元論的思考に凝り固まった人権派弁護士、保護者の無理難題を拒否できない学校現場や教育委員会、軽い体罰でもすぐに騒いで教師を悪者にするマスコミ、弁護士の話を鵜呑みにして、かわいそうな被害者を救うヒロイズムに酔った精神科医。そして、クレーマーと化した保護者。結局、彼らが寄ってたかって川上*を、"史上最悪の殺人教師"にデッチ上げたというのが真相であろう。』 *でっちあげられた被害者である教師。 まさにその通り。この記述にこの本での重要な要素が凝縮されてると言えます。 何より心配なのは、この妄言癖のあるクレーマーの親に育てられている子供が将来どうなるのかということです。

Posted byブクログ