千年樹 の商品レビュー
樹齢千年を越える巨大老木のクスノキ、 その下では、時代を経て、様々な人々のたくさんのドラマがあった。 無念の切腹を強いられた武士。。。 駆け落ちのため、愛する人を待ち続ける女郎。。。 戦火に追われ、命からがら逃げてきた少年。。。 いじめにあい、この樹で首を吊ろうとした中学...
樹齢千年を越える巨大老木のクスノキ、 その下では、時代を経て、様々な人々のたくさんのドラマがあった。 無念の切腹を強いられた武士。。。 駆け落ちのため、愛する人を待ち続ける女郎。。。 戦火に追われ、命からがら逃げてきた少年。。。 いじめにあい、この樹で首を吊ろうとした中学生。。。 それは、とても哀しい物語であったり。。。 希望に満ちた物語であったり。。。 ちょっと怖い物語であったり。。。 一つ読み終えるごとに、 ふっ。。。とためいきがでそうな余韻が残リます。
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大クスの木の下で繰り広げられる、千年にわたる人間の営みの物語。現在と過去が入り乱れながら書かれるスタイルがいいなぁと思いました。派手なお話ではないけれど、じんわりとくる感じです。
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少し、ブラックです。 ずっと、街を見てきたクスの木。 見てただけで、決して見守っていたわけではない。 書評にはちょっといい話、って書いてあったけど。 どこにいい話があったのか? だけど荻原さんは、私に合うと思う。
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日本のとある町に根を張る古い大木、その生い立ちからその土地で繰り広げられた人間のドラマ(主に悲劇)を淡々と描き出していく。どの時代のエピソードもフィクションでありながら真実味があって重い。ただ営々と続く人間の暮らしを冷たく見詰める千年樹が無常で印象的。
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ことりの木と呼ばれている神社のくすの木は、千年の間に、ここで起こった出来事を見つめてきた。 時代と人物が、絡んだり絡まなかったりして、さまざまなエピソードが語られる。 最後の終わり方には希望がない。 作成日時 2007年08月09日 12:52
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一本の木が見つめ続けた、人間の愚かしさ、悲しさ・・・・いつもの軽妙な語り口とは、趣きが違う。ずっしりとした読後感。
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2008.02.24. なんか、気持ち悪い連作短編。1本の大きすぎるくすの木を通しての話なんだけど、1話で2つの時代が交錯していて、なんだかもったいないような。連作短編じゃなくて、長編にした方が読みやすいと思う。
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タイトルが示す通り、樹齢千年のクスノキにまつわるお話。過去と現在とごちゃまぜの話がクスノキを介して繋がる。背筋がぞくっときたり、ほんわかしたり。 いつの時代も根底に通じるものは同じなのかなぁ。
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荻原さんはほんっと幅広い作風をお持ちですね。 千年の刻をずっと見続けた楠木。 その樹の周りで繰り広げられる人の生死やココロの移り変わり。 長い歴史の中でリンクする出来事。 心がざわつく1冊でした。 〔図書館・初読・11/21読了〕
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大きなくすの木の周りで起こる出来事。 ふたつの時代を対比させつつ。 短編集。 「バァバの石段」が良かった。
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