千年樹 の商品レビュー
三冊目の荻原浩。 樹齢千年と言われるくすの木にまつわる短編集。ミステリーのようなファンタジーのような。 一話の中で戦国時代と近代が交互に描かれ二つの時代がリンクしている。 また、近代の登場人物はそれぞれの話で少しずつつながっている。 暖かくなる話や少しぞっとする話もあって面白かっ...
三冊目の荻原浩。 樹齢千年と言われるくすの木にまつわる短編集。ミステリーのようなファンタジーのような。 一話の中で戦国時代と近代が交互に描かれ二つの時代がリンクしている。 また、近代の登場人物はそれぞれの話で少しずつつながっている。 暖かくなる話や少しぞっとする話もあって面白かった。 「瓶詰めの約束」と「バァバの石段」がよかった。
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樹齢千年と言われるクスノキの周りで繰り広げらる人間の物語。特にミステリアスでもなく、特に創造的でもないが、千年樹の周りで人間の生死に係わる物語が語られる。
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樹齢千年を超える楠の木。 同じ場所に根を下ろし続けた巨樹。 様々な年代に生きた人々の多様な思い、その姿が時代を超えて交錯しながら紡がれていく物語。 短編形式ですが、構成が面白い。 人間の愚かさや負の感情、哀しみを前に樹はただただそこに存在して見ているだけ。 何が起ころうと悠久の時を刻み続ける巨樹の存在が、人の業や小ささを浮き立たせていて、その対比が良かったです。 後味悪目のお話が多いですが、全てを語りきらない余白の残し方が個人的には好みです。
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千年 人間の一生で言えば何世代もの時間 くすの木は一本の樹齢 一本のくすの木が見ていた人間たちの狂宴。。 …少し難しくて、読みづらい部分もあったけど。 千年の時、人間の一生なんてちっぽけなもの。。とくすの木が笑っているようなお話
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凄絶な場面が多くて思ったよりずっと怖かった・・・。表紙のイメージそのまま。 章によって(語り手によって)文章の雰囲気ががらりと変わるので、いろんな味を楽しめる感じ。これ、岩井志麻子とか坂東眞砂子とかが書いたらどんなになるかなあと思った。
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千年樹の下で展開される過去と現在の物語りが、時間軸を越えて展開されていく。哀しい話が多いので、気分が落ち込んでいるときには、お薦めできないかな?
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千年の間、そのくすの木の周りで起こった事を 時代を超えて描いているお話。 悲しいお話が多く、短編なのに読み進めるのが遅かったけど、 中には、心温まるお話があったり、 そうだったのか!と思わせてくれるお話があったり 読み終わったら、印象に残る本でした。
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萩原浩『千年樹』読了。寂びれた神社の境内にある巨大なくすのき。遙か昔からその周りで起こってきた数々の悲劇を飲み込んできた。そしてそれは時代を超えてそこに来てしまった人に得体のしれない何かを見せる。本格的ホラー短編集。作者のいつものユーモアや優しさはここにはない
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とある街に大きな楠の木が立っている。その楠が芽吹きから枯死を診断されて伐られるまでの1000年の話 いろいろな時代に楠が拠りどころとなって人々の記憶が刻まれていく 小さなころに楠の根元で遊んだり、空襲で逃げ惑って楠に助けを求めたり、楠の枝で首吊りをしようとしたり、様々な光景がその根元で展開される
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ある神社の神木である樹齢1000年を越えるクスノキをめぐる過去と現代を綴る連作短編集。 くすの木が見つめ続けてきたさまざまな時代の人間模様 ほっこりするものもあるけれど、大半は悲しい物語
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