幽霊人命救助隊 の商品レビュー

高野和明【著】

2009/10/07

自殺した幽霊４人組が天国へ行くために与えられた課題は、自殺志願者１００人の命を救うこと。
自殺者をどうやって探すか？から始まりますが、自殺する理由はいっぱいあります。さすがに１００人分すべてのお話が含まれていたわけではありませんが、手を変え品を変えては自殺を思い止まらせる。
少々コミカルタッチに描かれていましたが、ずいぶんと考えさせられる内容でした。また、数えた訳ではありませんが、３０例くらいのお話があったような印象です。自殺を考える心境にある人には是非とも読んで欲しい本です。自身の境遇と同じようなお話がある可能性大です。
（2007/6/12）

2009/10/04

これを読んだら自殺者が減るんじゃないか！？
そう思わせるような作品です。
高野和明さんの今までの作品とは全く違ってて、ビックリしましたが、入りこんでしまいました。
一気に読めます。

2009/10/04

タイトルを見ると、ファンタジーだが、内容は自殺志願者達の悲哀を書き綴ったものの。
兎に角面白かった。
自分的大ヒット文庫

2010/05/14

夕方までは死なないでください。僕たちが必ず助けてあげます
大学受験に失敗して首吊り自殺し幽霊となった裕一は、同じ立場の三人と共に、天国行きと引きかえに自殺者の救助を神に命じられる。

人間はなぜ自殺するのか、という重苦しいテーマの小説ですが、コメディタッチで書かれているせいかそれほど重い感じは受けません。後半では自殺した者の家族の心境を訴えるくだりもあり、その悲愴感に涙が出るほどでした。
また、日本には昔から名誉の死や心中、死んでお詫びをすることなどが評価を得て芝居などにもなっていますが、現実的にその後を考えると非常に虚しく悲しいことであるという事を再認識させられた作品でした。 良作です。

2009/10/07

それぞれの理由から自ら命を絶った４人、明治生まれの元極道の八木、団塊生まれで実直な市川、バブル時代と青春時代が重なってた美晴、東大受験に失敗して死んだばかりの裕一が、あの世とこの世の中間地点で出会うところから話は始まります。そこへ太陽も何も無い不思議な空からジャンプスーツを着てパラシュートで降りてきた男が神を自称し、寿命を全うせず自ら命を絶つとは言語道断なんともったいないことをしてくれたのか、遺された者はどうなったと思っているのだ、だからお前達は天国へ行けないのだ、これからこの世に戻って四十九日間で100人の自殺を思いとどめることが出来たなら、天国へ行かせてやろうじゃないか、などと言う。

いざ異次元空間から宇宙を通ってこの世に落ちて来た４人、オレンジのレスキュー服に身を包み、ふさぎこむ人の内面が見えるゴーグルと、メガホンと、携帯電話などなどの必殺の道具を使って、自殺してしまいそうな人たちを四苦八苦してひとりずつ救おうとして、、、

巻末には参考文献がズラリとあげられており作者は自殺についてかなり調査し、事実に基づいて丁寧にリアルに書いています。扱っているテーマが深刻でつらいのに、幽霊がどらえもんのような道具で、ジェネレーションギャップを乗り越えながらひとりずつ救ってゆくさまは、『椿山課長の七日間』 に通ずるものがありました。すごい本です。

2009/10/04

今までの高橋作品で一番気に入ったかもしれない。生きていくこととその延長にある死んで行くことが深刻ぶること無く描かれていて読み手にそれを考える契機を与えてくれる。

2011/08/23

2007/4/28ジュンク堂住吉シーア店にて購入
2011/8/20〜8/23

自殺した浪人生、高岡裕一は、奇妙な断崖の上で三人の男女と出会う。そこへ神様がやって来て、自殺した者は天国には行けない、行きたければ自殺しようとしている人を百人助けろ、という指令を出す。裕一達四人の奇妙なミッションが開始される。四人は無事天国に行けるのか？

十三階段でデビューし、最新作ジェノサイドが話題の高野作品。着想は良いと思うが、ちょっと途中が冗長なところが惜しい。

2011/07/17

大学受験失敗を苦に自殺した裕一には神様からの指令が待っていた。それぞれ自殺した仲間とともに、地上におりて49日間で100人の自殺志願者を救え！というものだ･･･。人々は何に悩んで死のうとするのか。うつ病の苦しさ。金融業界の恐ろしさ。現代人の心の闇。。そして、救助隊の裕一らは、本当に自分は死ななければならなかったのか？というつらい疑問をつきつけられる。自分の生命を全うすること。死ななければいけない理由なんてないということ。

2010/03/28

http://mit56.way-nifty.com/dawn/2007/08/post_aaf7.html