悪人 の商品レビュー
誰が本当の「悪人」なのか 確かそんなような帯がついていた気が、、。 誰が悪人なのか? 「悪人」と「犯罪者」は違う。 全てはボタンの掛け違い。 でも一人の命が絶たれてしまったことに変わりはない。 そこを美化してしまっては、きっといけない。 でもボタンがもし掛け違える事無くいられた...
誰が本当の「悪人」なのか 確かそんなような帯がついていた気が、、。 誰が悪人なのか? 「悪人」と「犯罪者」は違う。 全てはボタンの掛け違い。 でも一人の命が絶たれてしまったことに変わりはない。 そこを美化してしまっては、きっといけない。 でもボタンがもし掛け違える事無くいられたら。 「悪人」を演じようとすることのできる清水の優しさ、強さをひしひしと感じるだけにそう思わずにはいられない。 鶴田の存在がなんだかとても気になる。
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祐一は周りの悪から絡まれて悪事を行い、 悪人となってしまったような感じ… 悪と悪人は違うんじゃないか… 読んでみると 悪って、そんじゃそこらに いっぱい転がってる… そのことを考えるなんて そうそうにないかも… 極論かもしれないけど、 ルールって必要なんだ...
祐一は周りの悪から絡まれて悪事を行い、 悪人となってしまったような感じ… 悪と悪人は違うんじゃないか… 読んでみると 悪って、そんじゃそこらに いっぱい転がってる… そのことを考えるなんて そうそうにないかも… 極論かもしれないけど、 ルールって必要なんだけど、 ホントにいつでも必要なのだろうか… まだ、先にストーリーがあるなら 光代には、もう一歩 踏み込んでほしいと想った次第。
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誰が本当の悪人か というようなキャッチコピーだ 読後強く感じたのは、以前宗教評論家が言っていた、 「生まれながらの善人・悪人はいない。悪人だと思われている人はたまたま縁が悪かったので悪の道に踏み込んだ。自分が善人でいられるとしたら、それは自分がいい縁に恵まれていたからだ」という...
誰が本当の悪人か というようなキャッチコピーだ 読後強く感じたのは、以前宗教評論家が言っていた、 「生まれながらの善人・悪人はいない。悪人だと思われている人はたまたま縁が悪かったので悪の道に踏み込んだ。自分が善人でいられるとしたら、それは自分がいい縁に恵まれていたからだ」という言葉が本当にぴったりだという事だ。 愛という言葉はどこにも出てこないが、主人公二人の愛と被害者親子の愛がこの小説の暗い世界観の中でとても眩しく輝いていた
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人間は黒か白かで判断なんか出来ない。登場人物たちはみなそれを体現していたように思う。 祐一は魔が差して罪を犯したけれど本当は優しい人間。 増尾はひどい人間だけど、竹を割ったようなところがあるいい男。 光代は控えめな女なのに、実は愛に飢えた野獣。 詐欺医者は犯罪集団だけど、老人た...
人間は黒か白かで判断なんか出来ない。登場人物たちはみなそれを体現していたように思う。 祐一は魔が差して罪を犯したけれど本当は優しい人間。 増尾はひどい人間だけど、竹を割ったようなところがあるいい男。 光代は控えめな女なのに、実は愛に飢えた野獣。 詐欺医者は犯罪集団だけど、老人たちに生きがいを与えている。 バスの運転手はつっけんどんだけど、いざというときは良いやつ。 本当の悪人なんていないけど、誰でも悪人になりうる。 まるで社会の縮図のような小説であった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
殺人事件を犯してしまった青年と、女との逃避行。 罪の意識を感じながら、逃げてしまう。 まったく同情はできない状況で、なかなか感情移入ができない。男に対する周りの印象と、実際のギャップみたいなものが、なんともこわい。でも、だれでも、こういった暗い部分は持ってるものかな。 なんてことも考えてしまう。
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映画化されたから話題になっただけでしょ? とずっと思っていて、なかなか手が出なかった。ところが読んでみてびっくり。とんでもない傑作だった。 人はどうして破滅的な愛に惹かれるのだろうか。思いつくだけでも「ロミオとジュリエット」「ウエストサイド物語」「フレンズ」といった系譜が僕は大...
映画化されたから話題になっただけでしょ? とずっと思っていて、なかなか手が出なかった。ところが読んでみてびっくり。とんでもない傑作だった。 人はどうして破滅的な愛に惹かれるのだろうか。思いつくだけでも「ロミオとジュリエット」「ウエストサイド物語」「フレンズ」といった系譜が僕は大好きで、この作品も僕の中ではそれと同じ系譜に含まれる破滅的ラブストーリーの傑作だ。しかもその空虚さとそれに反比例する情熱の激しさのコントラストが出色の出来栄え。こういう愛の形に、僕はずっと憧れている。ないものねだりだ(笑)。 過去に読んだ吉田修一はそれほど良いという印象はなかったけれど、これはすごい。まいった。謝る。ごめんなさい。登場人物の心象風景に共感しまくりだったせいもある。伏線的なエピソードのからませ方も見事だった。大学生の増尾のキャラがちょっと戯画化されすぎかなとも思ったが、仕方ない。必要悪。クライマックスの舞台が灯台というのもまた泣かされた。 一瞬だからこその美しさ。大切さ。過ぎてしまえばすべてのものは不確かなものに変わっていく。それでも信じたい。それでも僕は信じたい。
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文庫本の表紙に映画化された際の俳優がプリントされていて、なんとなく先入観を持って読んでしまった事が、唯一良くなかった。映画は見ていないのですが、小説の内容は面白かった。誰が悪人なのか?と考えさせられるお話し。様々な登場人物の視点から、真相に迫っていく、とてもリアルで、わかりやすい...
文庫本の表紙に映画化された際の俳優がプリントされていて、なんとなく先入観を持って読んでしまった事が、唯一良くなかった。映画は見ていないのですが、小説の内容は面白かった。誰が悪人なのか?と考えさせられるお話し。様々な登場人物の視点から、真相に迫っていく、とてもリアルで、わかりやすい納得のいくお話しではないかと思います。せつなく哀しみにみちた終わりかたでした。良書です。
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本当の悪人なんてそうそういるもんじゃない。どこか優しかったりするんじゃないかな、相手は限定されるかもしれないけど。客観的には祐一は佳乃を殺す必要はなかったと思うけど、例えばオイラが大切に想う人から佳乃みたいな言葉をぶつけられたらやっぱり理性を失う気がする。 個人的に佳乃は好きじゃ...
本当の悪人なんてそうそういるもんじゃない。どこか優しかったりするんじゃないかな、相手は限定されるかもしれないけど。客観的には祐一は佳乃を殺す必要はなかったと思うけど、例えばオイラが大切に想う人から佳乃みたいな言葉をぶつけられたらやっぱり理性を失う気がする。 個人的に佳乃は好きじゃないけど殺されて言い訳じゃない、増尾こそ佳男のスパナに殴られてしまえばいい思うけどそんなことやっていい訳がない。二人の方こそ悪人に思えるけど、そんな人は世の中に大勢いると思う。自分が逮捕された後の光代のことを思って、金目的で連れて逃げたという祐一はやっぱり悪人とは言い難い。よく言えば、不器用な人間。悪く言えば、社会不適合者なのかな。いや、カテゴリー分けする必要ないか。この小説に出てくる人物みたいな人は世の中に大勢いると思うし、ちょっとしたことがきっかけで事件になる可能性は誰にである気がする。
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登場人物、誰もが絶妙なさじ加減の悪人で、何を基準に悪の順番はつけられるのかと考えさせられる。人の心の不安定さや闇を見て、全ては思い込みかと不安にさせられる。物語が終わってもなおその不安はモヤモヤと心につきまとう。
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評価される奴がいれば、評価されない奴もいる。 出来のいい奴がいるのは、出来の悪い奴がいるから。 悪人はこの本を読んでいるお前だ。
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