でかい月だな の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
友達の綾瀬に崖に突き落とされて、大怪我をした幸彦はみんなに同情される立派な被害者になった。 綾瀬からは謝罪の言葉もなく再会することも出来ず、 それから妙な夢を見るようになった幸彦が新たに出会ったのは 現実主義の天才の中川と、眼帯を取ったら人を呪うと噂されているかごめだった。 頻繁に見る夢が現実になろうとしているとき 人々がやさしさの押し売りで溢れかえろうとしていくなか 幸彦が中川とかごめの力で、綾瀬と再会するまで。 SFぽい、ような話。 哲学的なのか? もう他の作品は正直おもしろくなかったのでデビュー作も期待せずだったけど、こちらのほうが面白い。 長い長い仲直りまでの道のり。
Posted by
中学生のころにいちど読んでいて、ひさしぶりに読み返した。 作中にあふれているみずみずしいきもちがおもいがどこか遠くにいってしまったかんじがして、わ〜じぶんってこんなに歳をとったのだなあと感じた。 その物語に適した年齢というものをいままでそこまで意識したことはなかったけれど、「よむ...
中学生のころにいちど読んでいて、ひさしぶりに読み返した。 作中にあふれているみずみずしいきもちがおもいがどこか遠くにいってしまったかんじがして、わ〜じぶんってこんなに歳をとったのだなあと感じた。 その物語に適した年齢というものをいままでそこまで意識したことはなかったけれど、「よむといちばんおいしいとき」というものがやっぱりあるんだなと少し悲しくなった。きっとそれとは違うたのしみかたがあるのかも。 でもやっぱりすきな作品です、文庫版ももってるもんなあ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大学生の頃に読んだのを思い出した。 タイトルに惹かれて購入したんだと思う。 感想としては確か、「作者がやりたいことをとにかく全部やってる感じ」 でも、何だか好きだった気がする。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いくつになっても同じことで悩むもんなのかね。だけど、そういうのをこの本が照らすから、ない救いもあるような気がする。気のせいだけで生きてみるのも、きっと悪くはないのだろう。
Posted by
崖から突き落とされるくらい綾瀬を傷つけていたんだとしたら…という主人公の言葉に泣いてしまった。綾瀬をかばっていたのはそういう気持ちからだったんだ、って。 綾瀬が主人公を突き落とした理由もせつなかった。 ファンタジーはなかったほうがよかったな~。 途中、主人公の苦悩とファンタジーと...
崖から突き落とされるくらい綾瀬を傷つけていたんだとしたら…という主人公の言葉に泣いてしまった。綾瀬をかばっていたのはそういう気持ちからだったんだ、って。 綾瀬が主人公を突き落とした理由もせつなかった。 ファンタジーはなかったほうがよかったな~。 途中、主人公の苦悩とファンタジーと、どっちを主軸に読めばいいのかわかんなくなった。
Posted by
登場キャラが魅力的過ぎた。中川がほんと好き。全体的にふわふわしていて、薄っぺらく感じてしまうとこもあったけど、個性的なキャラたちが盛り上げてくれたので最後まで読めた。崖から突き落とした理由、なるほどね。中二感満載だけど、嫌いじゃない。"いつか"を永遠に繰り返す...
登場キャラが魅力的過ぎた。中川がほんと好き。全体的にふわふわしていて、薄っぺらく感じてしまうとこもあったけど、個性的なキャラたちが盛り上げてくれたので最後まで読めた。崖から突き落とした理由、なるほどね。中二感満載だけど、嫌いじゃない。"いつか"を永遠に繰り返す約束をするラストに胸を締め付けられた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私だったら、友達のことを許してあげることができるだろうか? なかなか難しいかもしれない。 『殺してやりたいと思うほどの感情を僕は綾瀬に抱かせることをしたのなら、それを謝らないといけない。 でも、綾瀬、お前はそんな機会も俺に与えてくれないのか?』 事件後、会いに来ない綾瀬にユキは自問自答し深い傷を負っていく。 まず自分に非があったんじゃないのか、そう考えるユキはなんて優しいのだろうと思いました。それと同時に、自分に少し自信がなく不安定なのかも。 内側から壊れていく主人公を救ったのは間違いなく中川くん。彼は素敵だなと。 安い同情も上部だけの同意もしない。決して詮索もしない。 でも、彼だって完璧ではなく、登場人物の誰もが人間らしい 『世の中すべてが優しく綺麗になればいいと思っていた。そうすればどんなに住みやすくなるだろうって。でも、ちがったんだ。世の中が綺麗になれば、最後に残る汚いやつは自分だったんだ』 上記云々のユキの台詞に納得と痛感。きっと綺麗になったらなったで「全てが汚れてしまえばいい」とか考えそう。学生の頃ならすごい共感してたかも 綾瀬とユキが最後に会うことができてよかった。 人生で一番不安定で一番楽しい時期。一瞬で過ぎていくその時間を過ごし間違えてしまうと、あるいは一生心に残る跡になってしまい、その後どうやって折り合いをつけて生きていいのかもてあまして途方にくれてしまう。それが上手くできないと、死にたくもなる 彼らが、自分の過去と折り合いをつけていけることを願います。 できれば、できる限り幸せなかたちで。
Posted by
Posted by
タイトルと表紙に惹かれて前から読んでみたいなと思っていた本。 あまりこういう青春ものみたいなのは読まないから、物語に入っていけるかなーと心配だったんだけど、普通に楽しく読めました。 主人公が結構まっすぐな性格なので、ストレスなく読めると言うか、ちょっと癒されました。
Posted by
小説すばる新人賞ということで。 表紙の感じから、ライトノベルぽいのかも…と思って読み始めたけれどいい意味で裏切られた。 確かにそういう部分も多いけれど、 著者の「書きたいもの」がちゃんと書けている感じに、 すごいな、うまいな、と思った。 嫌な言い方をすると、狙っているというか。 ...
小説すばる新人賞ということで。 表紙の感じから、ライトノベルぽいのかも…と思って読み始めたけれどいい意味で裏切られた。 確かにそういう部分も多いけれど、 著者の「書きたいもの」がちゃんと書けている感じに、 すごいな、うまいな、と思った。 嫌な言い方をすると、狙っているというか。 ラストは切なくて若干うるうるしてしまった!
Posted by