でかい月だな の商品レビュー
ずっと読みたくてやっと読めた本。が、しかし話はよくわからなかった。さかな云々のとことか。今のタイミングじゃなかったのかな。 だけども中川には惚れてしまった。 またいつか読み返したいと思う。
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たぶん粗い作りのお話なんだけど、すごく好きだった。妙に引き込む力がある。勢いなのかなあ。 電車のなかで読むより、深夜に一気読みしたいタイプの本。 学生が書いたのかと思うくらい思春期の揺れがこまやかに描かれてる。 周りのみんなが異星人みたいに思えるっていう感覚、ずっと幼い頃に味わった気がする。ざわざわした不安みたいな。 中川君が救い。 ラストはせつない。ちょっと泣けた。
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(帯より) ある満月の夜、友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。一命はとりとめるが、大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。加害者の友人は姿を消し、入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、インチキ錬金術士、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。そのうちに、世界は奇妙な「やさしさ」につつまれてゆき、やがて地球のみんながひとつに溶け合おうとする夜がくる……。 *** 正直、帯から初めに得た物語の想像と違った内容だったと思います。事故が云々と書いてあるのでもっとどろどろとした内容かと思っていましたが、衝撃的でありながらも静かに物語は進んでいきます。 一応SFものにはなっていますが、主人公の危うい心境の変化とそれを取り巻く人々の心、そして環境の変化に自然に入ってくるものになっています。 この本の良いところはやはり、キャラクターでしょうか。特にインチキ錬金術士の中川はその台詞の全てを覚えておきたい程に凄い、と感じました。この人の言葉をもっと聞きたくて、読み進めたくらいに。 そして作者の描く主人公は既視感を覚える程です。それほど、人が中学生くらいの頃に感じるだろう感覚を主人公は映していると思います。主人公は物語の初めと終わりで、これほどまで考え方が変化するのだと驚きます。真実じゃ人は救えない。この物語の中ではそう語られているけど、この本の読者は、確かに物語が行き着く場所に救いと許しを見ることが出来ると思う。
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友人が読むということで再読。これがデビュー作品で著者が読書しない方なのが信じられないです。中川くんがカッコいいですキャベツでバスケしてみたいなぁ!加害者と被害者の関係につまるものがあってよかったです。
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友達の『綾瀬』に崖から蹴り落とされ、大好きなバスケを続けられなくなってしまった『幸彦』。一年遅れの二年生として復帰した中学で、科学オタクの『中川』と知り合う。皆の様子がおかしくなる中、邪眼を持つ少女『かごめ』曰く「世界が一つに溶け合うとき」に、綾瀬と会う為に思い出の地へと向かう。...
友達の『綾瀬』に崖から蹴り落とされ、大好きなバスケを続けられなくなってしまった『幸彦』。一年遅れの二年生として復帰した中学で、科学オタクの『中川』と知り合う。皆の様子がおかしくなる中、邪眼を持つ少女『かごめ』曰く「世界が一つに溶け合うとき」に、綾瀬と会う為に思い出の地へと向かう。 SF?ファンタジー?テーマは重そうだけど、主人公の内面世界の描写の様な,ゆらゆらとした話。軽い文体でサクサク読めるけれど、どこかノスタルジーを感じてしまうのは私が大人だから? この世代特有の不安定さはよく描かれているんじゃないかな。自分は他人とは違うと思いたい気持ちと、はみ出すのを恐れる気持ちが矛盾なく同居している。『特別』は憧れでもあり、恐れでもある。そんな世界の中で自己を貫ける中川君はかっこいい。「君の夜に付き合うのみさ。他に何ができるっていうんだ。ぼくには太陽なんて作れやしないんだ」なんて普通言えないよな。 壊れたものは元に戻らない。幸彦と綾瀬も一緒に居ても、もう前の様な関係ではいられない。それはとても切ないけれど、だからこそ一瞬が輝くんだろうな。 インパクトがあるタイトル。読んでみて更に付け方が上手い!と思わされた。
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もどかしい悲しさと怒りと、それ以上の友達への愛が巧くえがかれている小説。登場人物たちがラノベ的で、漫画のように読みやすいです。中川くんが格好いい。
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繰り返し繰り返し読んでしまう・・。気持ちの揺れる10代に読んでほしい本。10代なんて記憶の彼方にとんだ私でも大好きな作品です。
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ある満月の夜、友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。一命はとりとめるが、大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。加害者の友人は姿を消し、入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、インチキ錬金術師、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。そのうちに、世...
ある満月の夜、友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。一命はとりとめるが、大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。加害者の友人は姿を消し、入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、インチキ錬金術師、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。そのうちに、世界は奇妙な「やさしさ」につつまれてゆき、やがて、地球のみんながひとつに溶け合おうとする夜がくる……。 第19回小説すばる新人賞受賞作
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突然崖から突き飛ばされるというなかなか衝撃的な始まりから、夢に現れる謎の「やつら」の気配が近づいてきて…と??なところもありながらひきつけられる作品でした。加害者と被害者の関係になってしまった2少年はどう折り合いをつけるのかと思いましたが、あっさり解決せずに結局わだかまりを残して...
突然崖から突き飛ばされるというなかなか衝撃的な始まりから、夢に現れる謎の「やつら」の気配が近づいてきて…と??なところもありながらひきつけられる作品でした。加害者と被害者の関係になってしまった2少年はどう折り合いをつけるのかと思いましたが、あっさり解決せずに結局わだかまりを残しているところがよかったです。
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■ある満月の夜、友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。一命はとりとめるが、大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。加害者の友人は姿を消し、入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、インチキ錬金術師、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。そのうちに、...
■ある満月の夜、友人に突然崖から蹴り落とされた中学生の「ぼく」。一命はとりとめるが、大好きなバスケットボールができない身体になってしまう。加害者の友人は姿を消し、入れ替わるように「ぼく」の前にあらわれたのは、インチキ錬金術師、邪眼を持つオカルト少女、そして「やつら」。そのうちに、世界は奇妙な「やさしさ」につつまれてゆき、やがて、地球のみんながひとつに溶け合おうとする夜がくる…。第19回小説すばる新人賞受賞作。 ■■面白かった。SF学園青春小説、と分類すればいいのか。SFとはいっても、ぬるくだけど。キャラがどれも個性的過ぎて、魅力的。優しいなぁと、誰よりも主人公に対して思った。本当はすごく優しくて一途で素直な子なのだろうな。そんな主人公がみんなに好かれたりお姫様扱いされたりするのは、笑ってしまうほどかわいい。優しすぎて哀しい、愛しすぎて哀しいと感じるお話でした。加害者と、被害者と、被害者家族と、それを取り巻く人々のお話。無理して赦すわけじゃなくて、好きだから、大好きだから赦すんだってのが、いいなって思った。 微妙にSFなんですが、これと似たような設定のお話を昔少女漫画で見たことがあったなぁと。
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