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みずうみ の商品レビュー

3.1

50件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    4

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2011/07/17

第1章、第2章とファンタジーっぽい話かと思ったら、第3章で妙にリアルに。白くて餅みたいな河馬みたいな生き物に、妙に惹かれる。

Posted byブクログ

2009/10/07

ひとつだけ、教えてくれ。今日は、何月、何日だ――伸び縮みする時間の中で、みずうみは渦巻き、そして落ちていく。『ポーの話』から2年、待望にして著者最高の最新長篇小説!

Posted byブクログ

2010/10/18

「みずうみ」をテーマにした三章節からなる物語。一番幻想的な第一章は、水とともに生きる村人達を描いた作品だ。文章の終わりにかけごえがつく冒険的な文体だエオー。村で生まれた赤ん坊は、手足が動くようになるとみずうみへ落とされる。すいすいと泳ぎはじめた子は村に残される。沈んでしまった子は...

「みずうみ」をテーマにした三章節からなる物語。一番幻想的な第一章は、水とともに生きる村人達を描いた作品だ。文章の終わりにかけごえがつく冒険的な文体だエオー。村で生まれた赤ん坊は、手足が動くようになるとみずうみへ落とされる。すいすいと泳ぎはじめた子は村に残される。沈んでしまった子は成人する頃になったら、村から出て行かなければならない。そして、泳ぐでもなく沈むでもなく、水と溶け合うように眠りながら浮かんでいる子は、眠り小屋へとはこばれて、そのまま眠り続ける人になるのだ。そして時が来て、眠れる人達に変化が起こることをまるで子守唄のように描きあげている。第二章は、眠れる人のつながりであるタクシー運転手の話である。月に一度、コポリ、コポリと体中からわきあがってくる水を放出しなければ日常生活を送れない。第三章もそうだ。眠れる人の末裔がここにも息づいている。アメリカやキューバと松本でのそれぞれの物語が展開されていく。松本のカラス城であったり、知っているところがでてくるとそれだけで嬉しい。全体を通してのキーワードは、「コポリ、コポリ」「帳」「ジューイ」。

Posted byブクログ

2009/10/04

大きな仕事がひとつ、なんとか一区切りつきました。そんなのんびりした気分の日曜の午後から、大切に読み始めました。 第一章は、大きなみずうみの側で、みずうみに守られて暮らす村の物語でした。 もったいない(笑)ので、本日はここまで。 いしいしんじさんの本を読んでいて、期待を裏切られ...

大きな仕事がひとつ、なんとか一区切りつきました。そんなのんびりした気分の日曜の午後から、大切に読み始めました。 第一章は、大きなみずうみの側で、みずうみに守られて暮らす村の物語でした。 もったいない(笑)ので、本日はここまで。 いしいしんじさんの本を読んでいて、期待を裏切られたことなんか一度もなく。 いつもわくわくどきどきしながら、少しづつ大切に読んでいます。なんでも斜め読みしちゃうクセのある私には、けっこう珍しいことです。

Posted byブクログ

2009/10/04

象徴的でありながら私小説的。深く静かな哀しみと喪失感。 いしいしんじ自身の身に起こった哀しい出来事について知っているか知っていないかで、恐らくはこの小説についての理解というのは随分違ってくるだろうと思う。

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2009/10/07

お風呂に浸かりながら読んでいたら、自分とお湯の境目がなくなるようだった。 エントロピーでつながるすべての世界を水の中にドロドロと溶かしこんだようなお話。全部飲み干すのに、ちょっと苦労しました。言葉なのに言葉ではないものを伝えてくるような、この世界の別の姿がどこかにあると思わせるよ...

お風呂に浸かりながら読んでいたら、自分とお湯の境目がなくなるようだった。 エントロピーでつながるすべての世界を水の中にドロドロと溶かしこんだようなお話。全部飲み干すのに、ちょっと苦労しました。言葉なのに言葉ではないものを伝えてくるような、この世界の別の姿がどこかにあると思わせるような、いしいさんはそんな物語を書きたかったんじゃないかと思います。

Posted byブクログ

2009/10/04

よくわからないーといわれてよみだしたけどこれはすごい 3章なんだけど 途中で本人のたねあかしも聞いてしまったのあるけど 1章2章3章とおりてくるかんじがあった、感覚的にちかくなるかんじ、それでどうしても続いていく感じで おもしろいというわくわくするところと、じっとしたかんじとがそ...

よくわからないーといわれてよみだしたけどこれはすごい 3章なんだけど 途中で本人のたねあかしも聞いてしまったのあるけど 1章2章3章とおりてくるかんじがあった、感覚的にちかくなるかんじ、それでどうしても続いていく感じで おもしろいというわくわくするところと、じっとしたかんじとがそこはかとなくあって、本を読むところの緊張感もあって読んでてすごく手ごたえのあるいいほん つづいていく、ロールするかんじを書いているのが結構すきなのかもなあと自分の嗜好をふくめても、なんだかぼんやりとした、日々がつづいたりすることの実感のなさとか いきてゆくときの実感のなさとか 意識してない でも言われたらはっとするようなことをいうことのくだらなさと 当たり前の集合でよんでていいほんでした

Posted byブクログ

2009/10/04

いしいしんじさんの不思議ワールドにやっとなれたと思ったら、途中で違う世界の話になって、それまでで結構疲れてしまったから続きを読む気力がもてませんでした。

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2009/10/04

4〜5ページめを読んだあたりでいしいしんじが小説のなにかに挑戦しているんだなって思った。みずが持つ不思議な力やそれに伴う伝え話なんかを思い出してしまう。 でもわかりづらい、難し過ぎるところがあるからあまりお勧めできません。そういうのが好きな人にはいいんだろうけど。 あまりに...

4〜5ページめを読んだあたりでいしいしんじが小説のなにかに挑戦しているんだなって思った。みずが持つ不思議な力やそれに伴う伝え話なんかを思い出してしまう。 でもわかりづらい、難し過ぎるところがあるからあまりお勧めできません。そういうのが好きな人にはいいんだろうけど。 あまりにも幻想的な世界から第二章のタクシー運転手の話につながる。 第三章のなかに出てくる松本に住む慎二は、いしいしんじのこと?

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2011/07/16

これが初めてのいしいしんじなら、途中で読むのをやめていたかもしれないと思う。第1章はいつものようにどこでもない、いつでもない、不思議な世界。「コポリ.コポリ」という水の音、月に一度みずうみの水があふれ眠り続ける兄さんからも水があふれ、兄さんが語り始める。どこまでも不思議でどこまで...

これが初めてのいしいしんじなら、途中で読むのをやめていたかもしれないと思う。第1章はいつものようにどこでもない、いつでもない、不思議な世界。「コポリ.コポリ」という水の音、月に一度みずうみの水があふれ眠り続ける兄さんからも水があふれ、兄さんが語り始める。どこまでも不思議でどこまでも幻のような物語。第2章、どこかが何か違うタクシー運転手、月に一度起こるからだの異変、男からあふれる水、コポリコポリ。男が恋をしたとき渇きを感じる。飲んでも飲んでものどが渇く。この男と眠り続ける兄さんが何か繋がっているような気がする。男が妹に送る手紙に書く出来事と兄さんが語る話がそんな連想をさせるのだろうか。どちらも月に一度水をあふれさせるからだろうか。鰐の老婆は話すことが出来ない。おばあちゃんは姿が見えないが声が聞こえる。そんなふうに何かが繋がっていると感じさせる。みずうみの水が消えてしまった後町へ下りた村人の末裔が運転手なのか、あちらの世界とこちらの世界という事か。第3章、これが読むことが困難だった。物語は慎二と園子とボニーとダニエル、4人が交互に物語を進めていく。だが、前の二つの話をひきずったまま読み進むと、混乱する。思いがけぬ出来事に悲しみがあふれていると感じる。しかし、それ以上は何も解らず読み進めることも困難に感じるほど。誰かの感想に、前の二つは物語で、第3章は小説だと書いてあった。そうなのかも知れない。第1章を書いたときからこの結末を想定していたのだろうかとも思う。みずうみは羊水のイメージなのだろうか。そういえばもうずっと昔出産で入院していたときとなりの病室にいた人は羊水が少しづつ漏れ出てしまう症状で、安静と羊水が限界になったとき早産でも出産するために入院していた。なんだか、辛い話だ。

Posted byブクログ