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「甘え」の構造 増補普及版 の商品レビュー

3.6

61件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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  5. 1つ

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2014/05/31

「甘え」の考察を通じて日本社会を論じるロングセラーですが、一読ではその価値を十分理解し切れてません、平易な文章なのですが、述べていることを理解するのは私には難しい。

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2022/12/06

私は「愛着障害」の本を読んで「愛着=甘え」というキーワードを思いつき「甘えの構造」を読み始めました。 期待した内容が書かれていたのは第五章の「子供の世紀」でした。 著者も現代の子どもの世紀が「死に至る病か、それとも新たな健康への前奏曲かという点について予言できる者は誰もいないだろ...

私は「愛着障害」の本を読んで「愛着=甘え」というキーワードを思いつき「甘えの構造」を読み始めました。 期待した内容が書かれていたのは第五章の「子供の世紀」でした。 著者も現代の子どもの世紀が「死に至る病か、それとも新たな健康への前奏曲かという点について予言できる者は誰もいないだろう」と語る様に、子どもの最善の利益の為に行われる政策や法改正が、どの様な次世代を生むのかは、結局未知数だという事でした。

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2014/01/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さすがにこのクラスの本になると、構成が明確だ。何のために章立てがあるのかわからないような、同じ繰言をウダウダ繰り返しているだけのような本が多い中、目次を読めば中身がおしはかれるという本のみほんだ。 第一章 甘えの着想 第二章 甘えの世界 第三章 甘えの論理 第四章 甘えの病理 第五章 甘えと現代社会 「悪は責められるべきである。しかしもしこの際、それによって自己自身の罪悪感がふっとぶようなら問題である。」

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2013/05/24

学生運動のあたりに書かれた著書なんですね。 今でも読み続けられている必読の書みたいな感じはあるのかもしれません。 一般にイメージされるような「甘え」については扱っていないのであしからずです。 「甘え」というキーワードを様々な方向から考察しています。 興味深かったのが「桃太郎」...

学生運動のあたりに書かれた著書なんですね。 今でも読み続けられている必読の書みたいな感じはあるのかもしれません。 一般にイメージされるような「甘え」については扱っていないのであしからずです。 「甘え」というキーワードを様々な方向から考察しています。 興味深かったのが「桃太郎」の鬼退治という自立の話で、ひとつ間違えば我々も鬼になってしまう可能性だってあるということ。 現代は東西呼応して子供の世紀。 「甘え」の感情は特に日本的土壌において培われたものでありながら普遍的意義を有するとすれば、何らかそれに相当するものが従来の欧米の心理学の中でも注意されるべき。 著書はフロイドの著作をよく引用しています。

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2013/04/18
  • ネタバレ

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結局「甘え」に対しての著者のスタンスは、良いのか悪いのか、よく分からなかった。 しかし、少なくとも全人類が根本に持っているものであって、それが発現しやすいのが「甘え」という言葉を持つ「日本人」で、そうでないのが「欧米人」という感じ。 納得した点 ①「子どもみたいな大人が増えている」 ②「大人みたいな子供が増えている」 ③「”甘え”は、様々な形で発現する」 疑問点 ①「欧米人に”甘え”が発現されにくいのは、言葉として”甘え”に該当するものが無い、ということもあるであろうが、宗教の存在が大きいのでは。”信仰”という行為が甘えとして発現されているのではないか」

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2013/03/26

心理学および日本文化論の名著です。とても読みやすく面白いです。 「甘え」という概念は日本独自のものであり、この概念で多くの心理的なことがらを説明できるのではないか、と著者は提唱しています。 「甘えている」「甘ったれている」という言葉は、人の依存的で無責任な状態を表します。私が...

心理学および日本文化論の名著です。とても読みやすく面白いです。 「甘え」という概念は日本独自のものであり、この概念で多くの心理的なことがらを説明できるのではないか、と著者は提唱しています。 「甘えている」「甘ったれている」という言葉は、人の依存的で無責任な状態を表します。私がこの本を手に取ったのは、自分が「甘え」から脱却できていないという意識を強くしたからでした。しかし、「甘え」は個人的な意識に留まるものではなく、日本社会全体に蔓延っている意識であり、また、日本人が古来より培ってきた日本人に特徴的な意識でもあるのです。 日本人は「自分が何に所属しているか」を重視します。その所属している集団に対して我儘が許されることを、私たちは「自由」と呼びます。しかし西洋では、何にも隷属しないことが「自由」なのであり、所属は問題にならない。従って、日本的「自由」とは、所属している集団に「甘える」ことを指す一方で、西洋的「自由」は、個人主義的、自立的であることを指す。 今の日本では、個人は、家族や学校や地域コミュニティといった中間集団を介さず、直接に、社会に関わっていくようになったと言われます。しかしそれでも、日本は欧米に比べて、個人主義が徹底していません。どんな社会が望ましいのか、「甘え」が社会にどう作用するのか、考えさせられた一冊でした。

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2013/02/18

異文化と「甘え」がある日本との対照が面白い。 「甘え」を視点として異文化をみると、こういうことが考えられるわけね。。。とうなずきたくなる。 実例が多く、なかなかわかりやすくおもしろかった。 少々堅いのは、学術向けを一般向けに書いたようなものだからかな。

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2013/01/29

文字が乱暴に並べられているだけで、全然頭に入ってこない。読者が読みやすいよう配慮された形跡一切なし。教科書読んでいるようで退屈だった。

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2013/01/05

「甘え」という言葉は日本語特有の表現。西洋人にもある心理だが、日本人はこの感情をきちんと認識し、社会の中でも重要な役割を演じていたことが伺える。 甘えが自然発生する関係が人情、甘えを持ち込むことができる関係が義理、持ち込めないのが他人。一番内側と一番外側が無遠慮になるのはおもしろ...

「甘え」という言葉は日本語特有の表現。西洋人にもある心理だが、日本人はこの感情をきちんと認識し、社会の中でも重要な役割を演じていたことが伺える。 甘えが自然発生する関係が人情、甘えを持ち込むことができる関係が義理、持ち込めないのが他人。一番内側と一番外側が無遠慮になるのはおもしろい。 参考になる論考は前半にかたよっている。後半は、色んな社会課題が甘えの感情と関係があるのではないかという主張が続くが、関係性の深い考察はなく強引な印象を与える。

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2012/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・第二次大戦以降、欧米以外の地域で活躍する心理学者が増え、欧米で作られた心理学理論が非欧米文化圏に当てはまらないことが指摘される。 ・それぞれの文化でクラス人々の心理を理解するにはその文化独自の概念を用いる必要がある(土着心理学) ・「甘えの構造」では、「甘え」という概念は日本にしか存在せず、「甘え」という概念を用いないで日本人の心理を理解することは困難であると指摘。

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