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トリップ の商品レビュー

3.5

146件のお客様レビュー

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一つの街のそれぞれの物語

田舎過ぎず都会でもない街に暮らすそれぞれの物語。 現実にありそうでいながら、それを認めたくない自分… 読み応えはあまりなかったかな。

鹿内美保

お話に吸い込まれていきます

「どこにでもありそうな」小さな町の「どこにでもいそうな」「見た目は普通(だけど少しズレた)」人から人へ物語はつながっていく。彼らはとても身近に感じられるから、読者も物語の登場人物のような錯覚に、陥る……。

yoko

2024/09/04

よくわからない話が多かった。 今の環境にどうも合っていない人達の話なのだが、ハッキリした起承転結があるわけでもなく、ただ登場人物の生活は続いていく。 角田先生の短編小説は私には難しい。 好きな話は「百合と探偵」、「秋のひまわり」。

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2024/08/18

日常の中の心の動いた瞬間を切り取っていて、それがこの短編集のアクセントになっている。 なんだかそのアクセントがとてもいい感じ。 カシミール工場がいちばん好きな話。 人の優しさに気付けた時って心が温かくなる。

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2024/08/16

 図書館で何気なく手にとって、農業専門書を読む合間に気分転換として読んだ。  途中までの何章かは、活字を追っているだけみたいな感じだったが、だんだんと内容に気持ちが入っていった。  それぞれ独立した物語のようで繋がっている部分もある面白い構成だと思った。  どの章もここで終わるの...

 図書館で何気なく手にとって、農業専門書を読む合間に気分転換として読んだ。  途中までの何章かは、活字を追っているだけみたいな感じだったが、だんだんと内容に気持ちが入っていった。  それぞれ独立した物語のようで繋がっている部分もある面白い構成だと思った。  どの章もここで終わるのか…という感想であり、続編を読みたいとも思ったりした。

Posted byブクログ

2024/08/09

昔誰かが、日記の書き方について話しいていた。その日一日のことを何時に起きて、とのんべんだらりと書くのではなく、その日のほんの20秒ほどのことを書き尽くしない、というようなことを言っていた。 この作品を読んでいて、それを思い出した。日々は些細な決断の連続であることはよく言われるが...

昔誰かが、日記の書き方について話しいていた。その日一日のことを何時に起きて、とのんべんだらりと書くのではなく、その日のほんの20秒ほどのことを書き尽くしない、というようなことを言っていた。 この作品を読んでいて、それを思い出した。日々は些細な決断の連続であることはよく言われるが、ほんの20秒、あるいは10秒ほどの思考や、意識の流れ、感情によってその日は成り立っている。 そのような些細な描写の連続だった。 だからこそ、映像は地味だけど、彼らの寄るべのなさがありありと迫ってきた。私が普段見て見ぬふりをしている心もとなさを見せられた。 ただ、物語はどれも悲観的に終わるわけではなく、寄る辺なくもそれを受け入れる人々の泣き笑いのような顔につられるようで、妙に安堵する部分もある。

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2024/08/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

百合と探偵 私も何だかんだと順調ではない気がするけど、今が一番だから、頑張ってきたのに満たされない状況が本当にあるのであれば、やるせないと思った。報われなくても、満たされてほしい。 最後、大切に育てた娘を醜い女と認識したけれど、怒るでもなく、自分と重ねるのがまた、切ないと思った。そんなものなのだろうか。

Posted byブクログ

2024/05/31

なんてことのない郊外のよくありそうな町。 商店街があってなんだか下町のような付き合いもあるような風景が、描写がうまいのでリアルに想像できる。 それぞれ少しずつ繋がっている連作短編集のようになっていて、登場人物がそれぞれ癖のある人達でなんか良かった。

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2024/06/13

東京郊外にあるどこかぱっとしない商店街の小さな町が舞台となり、そこで暮らす人々の心模様を描いた連作短編。 一話一話がかなり短いのでサクッと読める。 『空の底』次の一瞬、わたしはあーとかぎゃーとか叫び出して(中略)暴れるかもしれない、 という描写があるが、自分も日常のふとした瞬...

東京郊外にあるどこかぱっとしない商店街の小さな町が舞台となり、そこで暮らす人々の心模様を描いた連作短編。 一話一話がかなり短いのでサクッと読める。 『空の底』次の一瞬、わたしはあーとかぎゃーとか叫び出して(中略)暴れるかもしれない、 という描写があるが、自分も日常のふとした瞬間に、ここで急に暴れたら、どうなるのか?と考えることがある。実際はそんなことすることもなく杞憂に終わるのだけれども。ただ、こんなことを考えるのは自分だけだと思っていたのでとてもびっくりした。 角田さんは、形容しがたい心の内を表現するのが上手だなと思う。 『橋の向こうの墓地』の黒田はインパクトが強く、すごく印象に残った。 どの話もリアルで、それでいて非現実的のような、読んでいると夢と現実の狭間にいるような感覚になる。 誰もが生きづらさを抱えながら、その中でささやかな幸せを見つけて生きているんだろうな。

Posted byブクログ

2024/02/20

全体的に閉鎖的で息苦しさを感じた短編連作集でした。決して気持ちの良い感覚になれた本ではなく。なのに休日に家の雑事や所用で家を空ける以外は読む手が止まりませんでした。生きてく上での人との関わりの中で居心地の悪さが細かく書かれていた様に思います。人との関係といっても近しい相手とは限ら...

全体的に閉鎖的で息苦しさを感じた短編連作集でした。決して気持ちの良い感覚になれた本ではなく。なのに休日に家の雑事や所用で家を空ける以外は読む手が止まりませんでした。生きてく上での人との関わりの中で居心地の悪さが細かく書かれていた様に思います。人との関係といっても近しい相手とは限らず壁一つ隔てた相手にフォーカスしたり過去の人間や幻影のようなものに想いを馳せたり、、、。まともな人間なら若干現実離れしたようなそんな不思議な感覚でした。いじめられっ子の小学生の話が1番好きです。抱擁が切ないです。そろそも罪のない子が大人の事情でいじめられちゃう運命を呪いたいし、母も婚約者にあんな目に遭ってしまいいつか子のいじめ被害を知る時には自分を責めるだろうし、(あの子のことだから悲しませたくなくて隠し通すのかな)それでもどうか親子で助け合って幸せになってほしいです。

Posted byブクログ