トリップ の商品レビュー

角田光代【著】

2019/09/09

短編の連作。少しだけ、現実世界に違和感を持ってる人、所在ない感じの人の物語。誰の心にもあるであろう、心の隙間とか生きづらさをさらっと書いてる。不穏な感じやザラザラしたイメージが想起されて、読んでてモヤモヤするけど、苦しいのは私だけじゃないのか、という妙な安心感も得られる気がする。

2019/03/28

どの話も影があって救いようのない話ばかりだが、同情からかそこに光を見出してしまい何故か引き込まれてしまった。

2019/02/03

角田さんの人物の描き方が好きで
この作品もその点は良かったですが...

最後に全てがぱっと繋がるのかな、と
勝手に期待してしまったために
意外と普通だったなあという感想が大きいです。

短編集だし、連載だし、
仕方ないのですが...

2018/12/01

日常の中で逃げ出したいと思うことや、どこか違う世界に行きたい、今の自分の生活に飽き飽きすることがある。
でも、街中にいるだれかも同じような思いを抱えているかもしれない。外から見ただけではわからない。
人間を少し好きになれるような話。誰もが不恰好で、いろんな思いを抱えている。
角田さんの小説は、この作品も含め、人間の嫌な部分やかっこ悪い部分、空虚な部分をあらわにする。だから読んでいて共感もするけど、少し嫌な気持ちになる。

2018/11/10

読み終わってもう一巡した
私が見ているだれかも、
だれかが見ている私も、
ほんの一部分でしかないんだよなあ

2018/09/26

ありそうでない設定がちりばめられた連作小説。
それぞれのお話につながっている部分がいくつかあり、違う角度から登場人物が見れたりしてわくわくしながら読んだ。

パッとしたインパクトはないし決して明るいお話ではないんだけど、読んだ後心がすっきりするような作品だった。
「秋のひまわり」がお気に入り。

2017/11/24

想像していた内容とは違った。クスリなんて書かれていたからもっと過激だったりへんてこなものを求めていた。
だから序盤はなんだか残念な気持ちで読み進めていた。だけど徐々に引き込まれていったのは短編それぞれに少しずつ繋がりがあったからというだけではないはず。

『ビジョン』、『きみの名は』が割と好き。
『カシミール工場』がとても好き。勇気を貰えた。

その他作品も全て日常の一部を切り取ったものばかりなので何か共感できる部分があるかも。

2017/10/16

連作短編集。
始めは何も気づかず苦手な短編集だと思い「失敗した～」と思いながら読んでたら一作一作が微妙に絡み合っている。
さて、どうなるのか？と思ったらそのまま終わった。
この話の奥深さが理解できなかったのは時間をかけて読みすぎたせい？？
とりあえず他者のネタバレなど見て話しを理解してみようと思います。

2016/09/30

角田光代はいつも、あぁ、こういうところ見られたくないなぁ、指摘して欲しくないなぁってことを書くのよ。やだな、って思うところを。

みんな、誰もが主役なのよ、本人の人生では。
でもって、そんな風に思わなくたっていいじゃないの、他人からすれば思うようなところでつまずいたり、前に進めなかったりしてるんだよね。

やぁな感じで読み始めたけど、細くつながったそれぞれの短編は読み進めさせられてしまう。作家のうまさ。

表紙がとても素敵。

そうそう、出てくる料理が調理法が具体的で食べたくなった。

2016/01/22

角田光代を初めて買った。
面白かったです。
平凡かと思いきや、非凡で。
繋がってるところも楽しい◎