先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます! の商品レビュー
多くの読者に取って、非日常である生き物との関わり合いを、読みやすい構成、文体で伝えている。読んでいて、ムツゴロウ(畑正憲)さんの本を思い出した。おふたりとも生物に対する愛情が感じられます。 この本は、大学(研究室)の紹介という意味でも、とても貴重な書籍だと思う。私は、そもそも環...
多くの読者に取って、非日常である生き物との関わり合いを、読みやすい構成、文体で伝えている。読んでいて、ムツゴロウ(畑正憲)さんの本を思い出した。おふたりとも生物に対する愛情が感じられます。 この本は、大学(研究室)の紹介という意味でも、とても貴重な書籍だと思う。私は、そもそも環境大学というものが存在することを知らなかったし、それが身近の島根県にあることも知らなかった。同じ人は多いのではないかと思います。この本を見て、この大学に行って著者の先生と研究したいなと思った学生もいるかもしれない。大学も独立行政法人化したことだし、このような研究を紹介する書籍はもっと多く出したほうがよいと思います。 ある一定の年齢以上の人で、田舎に住んでいれば、似たような体験もできたが、都会では無理かもしれない。私が、小さい頃、好きだった生き物(ケラ)を子供たちに見せたいとずっと思ってきた。同じ体験を共有したいと思ってきた。環境大学周辺だと可能かもしれない。 あと、以下は、今までに考えてみた視点でした。参考になりました。文献の分析、解釈には、生物学者の知見も必要だということかもしれない。 狩猟採集民の言い伝えや神話の特性 (1) 言い伝えに搭乗する動物は、人間にとって大きな害を与えたり、食料になったりするような、要するに影響の大きい動物である。 例)アイヌの人々の言い伝えでは、くま、へび、しか、さけ (2) 人間の生き死にに大きな影響をあたえるような出来事が含まれることが多い (3) 人以外の生物について擬人化して描くことが多い (4) 一応、話の因果関係的なつながりはつけようとする。 「ロード・オブ・ザ・リング」でも同様。 ・人間の命を脅かす凶暴な動物やそれが姿を変えた魔物 ・命をかけた行為・出来事 ・動物や植物の擬人化 ・全体を結びつける因果関係
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読みやすくユーモラスな筆致、動物と先生のどちらも興味深い生態、それでいて、柔らかな思考からもたらされる深みのある言葉。素敵な本。たとえば、多くの人が否定するであろう擬人化。この本では、それを積極的に評価しているのだが、その一方で「それぞれの種の習性を考慮しない擬人化は、確かに深み...
読みやすくユーモラスな筆致、動物と先生のどちらも興味深い生態、それでいて、柔らかな思考からもたらされる深みのある言葉。素敵な本。たとえば、多くの人が否定するであろう擬人化。この本では、それを積極的に評価しているのだが、その一方で「それぞれの種の習性を考慮しない擬人化は、確かに深みに欠けている」と釘をさすことも忘れていないし、むしろ、この両面こそが大事なのだと気づかせてくれる。動物やこの先生の習性を通じて、何か普遍的なものに触れられる好著。
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自然に囲まれた小さな大学で起きる動物たちと人間をめぐる珍事件を人間動物行動学の視点で描く、ほのぼのどたばた騒動記。あなたの“脳のクセ”もわかります。本日も、鳥取環境大学は動物事件でにぎやかなり!
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ほのぼのしますね。『動物のお医者さん』好きには絶対外さないシリーズ。楽しいエピソードだけではなく動物行動学もさりげなく差し挟み、コミカルでありながらしんみり読ませる場面もあり。読んでるとふと高校の時の生物の先生を思い出しました。そういえば、高校の時学校で先生が飼っていたハムスター...
ほのぼのしますね。『動物のお医者さん』好きには絶対外さないシリーズ。楽しいエピソードだけではなく動物行動学もさりげなく差し挟み、コミカルでありながらしんみり読ませる場面もあり。読んでるとふと高校の時の生物の先生を思い出しました。そういえば、高校の時学校で先生が飼っていたハムスターもよく脱走してました。朝になると埃まみれでエサを置いた罠に引っ掛かっていたことも・・・懐かしいことを思い出して和んだ本でした。
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これがシリーズ第一弾。 たぬきが、いろんな所の植物の種などを、人工物のなかの孤島みたいになってしまっている里山に持ってくるおかげで、そこの遺伝的劣化が防がれてるのかも…という話、なかなか面白かった。
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豊かな自然に囲まれた鳥取環境大学で巻き起こる、いきものと人間をめぐる珍事件を、人間動物行動学の視点で描いたどたばた騒動記です。 いきものたちに振り回されてあたふたする人々や、先生のありあまる情熱が引き起こす行動に思わずニヤリとしたり、知らなかったいきものの生態に、へぇ~とうなずい...
豊かな自然に囲まれた鳥取環境大学で巻き起こる、いきものと人間をめぐる珍事件を、人間動物行動学の視点で描いたどたばた騒動記です。 いきものたちに振り回されてあたふたする人々や、先生のありあまる情熱が引き起こす行動に思わずニヤリとしたり、知らなかったいきものの生態に、へぇ~とうなずいたり、なんの打算もないいきものたちに和まされたり、とにかく楽しませてもらいました。研究室はいつもにぎやかそうで、いいですね。この先生シリーズ、まだ数冊でているようなので、そちらも読んでみたいです。
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本当に動物が好きなんだなぁ~って事が伝わってくる一冊。シリーズ化されているみたいなので、そちらも読んでみます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
動物好きにはたまらん本ですね。 のどかで、尚且つ、動物にまつわる事件の日々。 鳥取環境大学、魅力的!愛すべきドバトのホバ、山羊のヤギコ、シマリス、そしてツコ。人間に対する動物学的考察も織り混ざった良書。(ヒトの脳は「因果関係を把握したい」欲求でいっぱい、「擬人化」もヒトの脳の特性。)
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身近な自然、例えばイモリだったりヘビだったりコウモリだったり…そんな身近な自然って実は凄く面白い!と思った。 先生の語り口調が大好きです。 シリーズ全部お勧め
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タイトルの奇抜さで人目を引く(実際、自分もそれで購入しました)だけでなく、内容もとっつきやすくて面白い良書。 塾で音読の教材として使用した際、生徒たち(小学五年生)がげらげら笑って「もっと続きが読みたい!」と、リクエストまでもらったといえば、その面白さが伝わるはず。
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