密室に向かって撃て! の商品レビュー
東川篤哉の長篇ミステリ作品『密室に向かって撃て!』を読みました。 『密室の鍵貸します』に続き、東川篤哉の作品です。 -----story------------- 烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。 ホームレス射殺事件、そして名門・十乗寺家の屋敷で...
東川篤哉の長篇ミステリ作品『密室に向かって撃て!』を読みました。 『密室の鍵貸します』に続き、東川篤哉の作品です。 -----story------------- 烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。 ホームレス射殺事件、そして名門・十乗寺家の屋敷では、娘・さくらの花婿候補の一人が銃弾に倒れたのだ。 花婿候補三人の調査を行っていた《名探偵》鵜飼は、弟子の流平とともに、密室殺人の謎に挑む。 ふんだんのギャグに織り込まれた周到な伏線。「お笑い本格ミステリー」の最高峰! ----------------------- 2002年(平成14年)に刊行された、架空の地方都市・烏賊川市を舞台に繰り広げられる本格ユーモア・ミステリ・烏賊川市シリーズの第2作です。 ■第一章 刑事たちのプロローグ ■第二章 馬ノ背海岸の殺人 ■第三章 鵜飼杜夫探偵事務所 ■第四章 さくらとするめ ■第五章 島ノ岬の十乗寺邸 ■第六章 美女と探偵 ■第七章 銃声いまだ響かず ■第八章 飛魚亭の殺人 ■第九章 崖っぷちの刑事 ■第十章 乱暴な朝 ■第十一章 病院にて ■第十二章 仮説は仮設 ■第十三章 密室と銃声 ■第十四章 掘り返された挑戦状 ■第十五章 ファイナルアンサー ■第十六章 銃声のカウントダウン ■第十七章 最後の謎解き ■第十八章 彼らと彼女たちのエピローグ ■解説 千街晶之 烏賊川市の外れ、鳥ノ岬にある十条寺食品社長宅に銃声が轟いた… 撃たれたのは、偶然居合わせた「名探偵」鵜飼杜夫、、、 失われた銃声の謎と「衆人環視の密室」に、鵜飼とその弟子・戸川流平が挑む……。 鵜飼杜夫と戸川流平のコンビに、前作で目撃者として登場した二宮朱美が探偵事務所の入居する黎明ビルのオーナーとして登場し、てんやわんやの賑やかさがパワーアップした感じ、、、 もちろん、烏賊川市警察署の砂川警部と志木刑事のコンビも登場… 捜査中に犯人の密造拳銃を何者かに持ち去られ、その拳銃で殺人事件が発生するという大失態を演じて、らしさを十分に発揮していましたね。 今回は、銃声の数と、その銃弾がどのように使われたかを特定する中で、あるトリックを解き明かすというもの… トリックについては、砂川警部と志木刑事の頓珍漢な銃声に関する実験がヒントとなり鵜飼が解き明かし、その動機は戸川が解き明かすので、二人の協力があっての解決という展開でしたね、、、 衆人環境の密室での事件なので、犯人は想定できたのですが… そのトリックや動機は全くわかりませんでしたね。 すっとぼけた登場人物たちが織り成すユーモア溢れるトリッキーな本格ミステリは健在… コミカルな展開とミステリとしてのクオリティを両立させる抜群のバランス感覚が優れたシリーズです、、、 次も烏賊川市シリーズを読んでみようと思います。
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【再読】烏賊川市シリーズ第二弾 ユーモア本格ミステリという名前に相応しいシリーズ。会話は常にお笑い要素を含むのでこのやり取りを苦手と思わなければ楽しめる作品。 前作と同じで密室と犯人探し。そして読者に対して実にフェア。フェア故に分かり易いけど伏線は細かい。
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「刑事たちのプロローグ」 罪状を持ってきたが。 どれだけ高層階であろうと、いざとなったら何をするか分からない状態になるのだろう。 「馬ノ背海岸の殺人」 銃殺された者は誰か。 あの時しっかりと回収出来ていれば、こんな事件は起きることはなかったのではないか。 「鵜飼杜夫探偵事務所...
「刑事たちのプロローグ」 罪状を持ってきたが。 どれだけ高層階であろうと、いざとなったら何をするか分からない状態になるのだろう。 「馬ノ背海岸の殺人」 銃殺された者は誰か。 あの時しっかりと回収出来ていれば、こんな事件は起きることはなかったのではないか。 「鵜飼杜夫探偵事務所」 知っている特徴全て。 被害者と面識がある者の方が動機が分かりやすいが、ホームレスとなると別なのでは。 「さくらとするめ」 現場に簡易的な墓を。 敵討ちだの犯人を見つけるだのと言うのは簡単であるが、探偵とはいえ難しい事だよな。 「鳥ノ岬の十乗寺邸」 案内された屋敷では。 勝手に誇張されたものを正すの大変だろうが、そのまま話すと自分が困る事になるだろ。 「美女と探偵」 自ら取り立てに来た。 これだけの期間、一度も支払いをせず住んでいたなんて普通は有り得ないことだろうな。 「銃声いまだ届かず」 自身だけで調査をし。 一人一人を常に見ていることは不可能だが、不審な動きが無いかぐらいは分かるだろう。 「飛魚亭の殺人」 重傷者有り死者有り。 恐怖で動けなかったが正しいが、下手に動き怪我を負うことになるよりはマシだったな。 「崖っぷちの刑事」 見つかった凶器と服。 誰かに見つけて欲しいと言わんばかりに置かれたものだが、何故あの場所にしたのだろ。 「乱暴な朝」 舐められて打たれて。 変な憶測で勘違いをするのは勝手だが、真偽を確かめるず暴力に走るのはどうなのだろ。 「病院にて」 事情聴取と共に告げ。 どう考えても不自然な事ばかりだが、終演にしたい者たちからすれば要らぬ言葉だろう。 「仮説は仮説」 撃った弾数の合計は。 無理矢理辻褄を合わせれば、それっぽい推理にはなるが不可能な事がある限り仮説だな。 「密室と銃声」 思いつく限りの答え。 これだけ考えても思いつかないとなると、何かしら必要な情報が抜け落ちているのでは。 「掘り返された挑戦状」 答えは肉の塊にある。 普通だとインパクトが強くて忘れそうにもないが、上書きする程の事が起きているよな。 「ファイナルアンサー」 全てのピースを繋ぎ。 ようやく「誰が」まで辿り着いたようだが、「何故」は未だに解き明かされてないな。 「銃声のカウントダウン」 一発ずつ数えてゆく。 導きだされた答えの通りに弾を消費していたら、計算し尽くされた犯行なのではないか。 「最後の謎解き」 偶然の再会が犯行に。 過去を隠している所か、何も無かったかのように振舞っていれば殺意も湧いてくるだろ。 「彼らと彼女たちのエピローグ」 報酬は十分に貰えた。 お金持ちの支払いは景気がいいだろうが、定期的に必ずないから期待は出来ない事だな。
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前作からギャグが面白くなりつつ謎解きは本格的と感じた。キャラクターも個性的で面白かったしストーリーもサクサク進めて読みやすかった。
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2年以上振りに東川篤哉の本を読んだ。烏賊川市シリーズを初めて読み、本作は2作目であることを読みながら知ったがとても面白かった。東川篤哉はライトな作品のイメージで、読みながら警察や探偵などの登場人物も威厳があるというよりはふざけた感じであり、あまり期待はしていなかった。ただ散りばめ...
2年以上振りに東川篤哉の本を読んだ。烏賊川市シリーズを初めて読み、本作は2作目であることを読みながら知ったがとても面白かった。東川篤哉はライトな作品のイメージで、読みながら警察や探偵などの登場人物も威厳があるというよりはふざけた感じであり、あまり期待はしていなかった。ただ散りばめられたギャグがくすっと笑えて面白いだけでなく、それがトリックの伏線になっていたり、ふざけてばかりいると思っていた探偵もしっかりと推理して名探偵振りを披露していたりと、しっかりと物語を楽しめた。
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烏賊川市シリーズ2作目。鵜飼&流平(+朱美)と砂川&志木は相変わらずで、そこに十乗寺家の登場人物たちが加わり、脱力系ギャグを繰り広げる。軽く読めるのだが、密室の仕掛けは結構本格的。 トリックの主流は途中で気付いてしまったけど、細かいところは種明かしで楽しませても...
烏賊川市シリーズ2作目。鵜飼&流平(+朱美)と砂川&志木は相変わらずで、そこに十乗寺家の登場人物たちが加わり、脱力系ギャグを繰り広げる。軽く読めるのだが、密室の仕掛けは結構本格的。 トリックの主流は途中で気付いてしまったけど、細かいところは種明かしで楽しませてもらった。 シリーズ3作目は先に読んじゃったので、次は4作目へ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
烏賊川市シリーズ第2弾。 前回よりは犯人探しの妙はあったが、その犯行が行われる過程は偶然が重なり過ぎている気がする。 犯人の動機などを推理するための伏線は自然であったので犯行に至るまでの過程にもう少し必然性が欲しかった。
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久しぶりに烏賊川市シリーズを読む。砂川、志木両刑事の犯人取り逃しが、その後の改造拳銃殺人事件の引き金になってしまった。前作『密室の鍵貸します』はすっかり忘れている……が、著者の親切な状況説明のおかげで読み進めるのには支障なし。ところどころに散りばめられたギャグに吹き出しながら、謎...
久しぶりに烏賊川市シリーズを読む。砂川、志木両刑事の犯人取り逃しが、その後の改造拳銃殺人事件の引き金になってしまった。前作『密室の鍵貸します』はすっかり忘れている……が、著者の親切な状況説明のおかげで読み進めるのには支障なし。ところどころに散りばめられたギャグに吹き出しながら、謎解き場面へ。カバーの、分厚い本を戸村君の脳天に、笑顔で振り下ろすお嬢様(笑)が味わい深い。
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この作者の癖になりそうなところは、とりあえず「くだらない」。 その「くだらない」小さなネタがたくさん書きまくられていることです。 今回は第二弾なので、第一弾を読んでから読むことをオススメします。
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今回もユーモアたっぷりのシリーズ第2弾。探偵事務所のメンバーが1人増え、朱美さん流平くんという2人の弟子を連れて真実を暴く鵜飼探偵。探偵と刑事との関係もいがみ合いではなく協力といった感じだった。想像出来ないようなトリックもなかなか面白かった。
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