闇の守り人 の商品レビュー

上橋菜穂子【著】

2016/03/26

皇子を守りとしたバサル。
自分が置かれた境遇に、至った事件を追うべく
生まれた地へと。

バサルが翻弄されたある陰謀に取り組む。
子供のファンよりも成人のファンが圧倒的に多い
この一冊。精神世界が広がる地へ。

一晩で一気読みの面白さ。

2016/03/09

前作よりも夢中になった。
陰謀や、怒りと悲しみの行方、闇の中の「槍舞い」、「闇の守り人」の真実、それらが怒涛の渦となって胸の中を突き抜けて行ったという感じ（笑）

状況描写がまた巧み。
映像を見ているよう想像することができる。
ドラマ化した時イメージが壊れないことを祈る（笑）

2016/03/07

守り人シリーズ２巻です。
1巻は期待度が高すぎたせいか少し物足りなかったけれど、この２巻は文句なしに★5つ！
とってもよかったです。

まず、バルサがいままで避けてきた過去と対峙し、養父であるジグロの魂のみならず、自分の魂も昇華させる過程には涙しました。
バルサは前巻で登場したチャグムと出逢ったことで、ジグロのことをより深く理解することができたのです。そういう人の縁の積み重ねが今回の結末に繋がっていると思うと更に感慨深い。。
祖先とのつながりを意識し、亡くなった人々の思いを救済するということが結局自分自身の救済にもなるなんて・・・なんて素晴らしい！

もう一つこの作品を読んで考えたことがあってそれは、私達は今少しづつ、祖先を敬う気持ちとか、人知を超えたモノに対する畏怖の念が薄れてきているんじゃないかということ。
そんな現代人を大げさに形にしたものがユグロだったのではないでしょうか。
実際モラルが崩れたゆえに起こったとしか思えない犯罪も増えているような気がします。…

そんな現代の私達に警笛を鳴らすような一面もあり、いろいろ考えさせられました。

2016/03/03

精霊よりもさらに深いところまで…
それぞれの愛にすごく感動した。
精霊のあとがきで本人もおっしゃってたようにゲド戦記の影響が大きいような気がした！！ゲド戦記っぽくて好き♡

2016/02/25

(後日書きました）

守人、旅人シリーズは、介護中に全部読みました。
（介護中はブクログお休みしてました。）

もう一度、最初から読みなおそうかと思っているところです。

2016/02/17

守り人シリーズ2作目。
ハイライトである地底での山の王との対峙のくだりは疾走感もありとても引き込まれた。
ヒョウルは祖先であり、死者が時を超え祖国のために昇華しルイシャとなるあたりは胸が熱くなりました。
見事なストーリーだ。

2016/01/07

2作目。
1作目よりもこちらの方が好き！
バルサ、ジグロの悲しいストーリーは読んでいて心が痛いけど、でも読後感もとてもよくて本当に面白かったです。

児童文学(といってもかなり大人向けだと思うけど)は読後感がいいものが多くて好き。

早く次も読みます！

2015/12/30

女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。

「人助けは、殺すより難しい」と、かつて無きジグロが語った。
人生を狂わされたパルサを、助け育てた彼が語った。

　―パルサさえ、いなければ….
ジグロは、何度、その思いを押しころしてきたことだろう。
　―パルサさえ、いなければ….
おれたち（闇の守り人）は、人生のなかばで、死ぬことはなかったのだ。

　貧しい国を助ける糧、
これを懸けて、パルサとジグロの〈槍舞い〉が始まる。　
闇の守り人の抱える愛憎を弔い、糧を与えられるのか。

　いや、国を助けるなんて、どうでもいい、
弔う思いなど、微塵もない。
育ての親に、会えた....

前章を引きずり、深い章へと降りていく。

生まれ故郷のカンバル王国に戻ってきたバルサ。
６歳のときから２５年。

「ログサムは、ヒョウル＜闇の守り人＞たちが、ぜったいにルイシャ＜青光石＞をわたすはずのない王だったからね。」

2015/12/27

バルサの過去を旅する話、故郷25年ぶりに故郷に戻ったバルサに深く哀しい運命が待ち受けている。ヒトの思いが互いに重なり国を守ろうとするが…。果たして闇の守り人とは…

2015/11/29

作者がこの作品は子供より大人に人気とあったが、確かにそうだと思う。1作目に比べていろんな人の狡さとか綺麗ごとでない感情がでてくる。でも、私も1人の大人として綺麗ごとではない感情とそれに対する結末を好ましく思った。
2015.11.29