ミーナの行進 の商品レビュー
物語の終わり方がそれほど好きではありませんでしたが、これは良かった。30年以上昔の少女時代を回想する話なんですけど、語り手である女の人がどれほどミーナとその周りを取り囲む思い出たちを大切にしていたのかが丁寧に丁寧に描かれていた。芦屋市も行った事ないのに、どんどん彼女達の世界に引き...
物語の終わり方がそれほど好きではありませんでしたが、これは良かった。30年以上昔の少女時代を回想する話なんですけど、語り手である女の人がどれほどミーナとその周りを取り囲む思い出たちを大切にしていたのかが丁寧に丁寧に描かれていた。芦屋市も行った事ないのに、どんどん彼女達の世界に引きづり込まれて一緒にミーナとの思い出を共有している感覚。小川洋子の小説はちょっと苦手だと思っていますが、作家が描く世界観が完璧なので話が非常に映像的だし、読み手がその世界にひょっこりお邪魔するのを厭わない感じがとても素敵でした。フレッシー飲みたい。
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- ネタバレ
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全然違うけど、川端康成の「万葉姉妹」を思い出しました。 コビトカバに乗って登校するって、あまりにも現実離れしすぎてて、今一つそこだけが浮いた気がしたけど、 大人になったミーナの行進の力強さが爽やかでした。
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銀河丸で読んだ いいねえ。とてもいい漢字。だってお月様は2つないもの。ないものなのにこうして二つある。ということは、とっても大事な仲間同士ってことよ。同じ大きさで、上と下じゃない。横に並んでる。
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温かいお話。 具体的な地名や年代背景があっても、どこか夢のようで幻想的な印象を受ける。小川洋子さんやっぱ素敵!
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母と2人暮らしだった私は中学入学をきっかけに 芦屋にある伯母さんのお屋敷に預けられることとなった。 屋敷には飲料水会社の社長であるスマートな伯父さんに 美しく病弱な少女ミーナ、ドイツ人のローザおばあさん、 庭師の小林さん、お手伝いの米田さん、 そしてコビトカバのポチ子が暮らしてい...
母と2人暮らしだった私は中学入学をきっかけに 芦屋にある伯母さんのお屋敷に預けられることとなった。 屋敷には飲料水会社の社長であるスマートな伯父さんに 美しく病弱な少女ミーナ、ドイツ人のローザおばあさん、 庭師の小林さん、お手伝いの米田さん、 そしてコビトカバのポチ子が暮らしていた。 私はいつも1つ年下のミーナと一緒にいるようになった。 ミーナの点ける火に見とれ、マッチ箱のお話を読み、 ミーナのために図書館に通ってとっくりさんに恋をし、 ミーナと水曜日の青年の恋を応援し、 フレッシー動物園の在りし頃の話を聞き、 一時帰国したお兄さんの龍一さんと海に行き、 ミュンヘンオリンピックで男子バレーを熱烈に応援し、 ジャコビニ流星群を見に夜更かしをした。 この年にみんなで揃った写真を私は今もまだ大切にしている。 装丁・装画:寺田順三 小川洋子の世界です。数式を思い出させるような。 博士にとっての数式や野球が ミーナにとってのマッチやバレーボールなのです。 それでも子供が主人公なので優しく落ち着いた1年間だし 未来に向かっていく終わり方になっている。 この人の話が静かなのは「思慮深い」という表現や 全ての出来事に完璧な手順が決まっているところに あるのではないかとやっと思い当る。 小川洋子にかかればマッチに火をつけることも、 ポチ子に乗って通学することも、誤植を見つけることも、 バレーボールのラリーを続けることも、 神聖な儀式のように扱われる。 マッチ箱のお話をかたっぱしから読み尽くしたい。
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小川洋子さんらしい、ほのぼのとした温かい小説だった。 主人公の女の子が図書館のお兄さんに密かに恋をするところが好き。
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のんびり、ぽわーんとした 気持ちになる本だった。 ポチ子がカワイイ。 小川洋子サンの本は すごく言葉が綺麗でいい。
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読書会の課題本。読み方が浅かったことを反省。 表現の裏にある作者の意図を読み取る力がないことにショックを受ける。
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小川洋子さんらしい暖かく静謐だなぁと思った 時間の流れとか、人の記憶に思いを馳せたくなる 小さい頃の思い出って暖かい カバに乗って登校する女の子 不思議な題材だけど素敵な話
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1年間だけしか一緒に暮らさなかったけど朋子にとってその1年が他の家族にとっても朋子がいる1年はかけがえのないものになったと思うその後のみんなの様子がわかって安心した後半は自分も親戚の一員のような気持ちで読んでいたからそして何よりミーナと朋子のその後がとてもとてもよかったな〜と思っ...
1年間だけしか一緒に暮らさなかったけど朋子にとってその1年が他の家族にとっても朋子がいる1年はかけがえのないものになったと思うその後のみんなの様子がわかって安心した後半は自分も親戚の一員のような気持ちで読んでいたからそして何よりミーナと朋子のその後がとてもとてもよかったな〜と思った
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