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ミーナの行進 の商品レビュー

4

228件のお客様レビュー

  1. 5つ

    73

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/12/08

親の事情で芦屋の伯母さんの家に預けられることになった中学1年生の朋子。 一見辛い事に思える状況だが、瀟洒な洋館にベンツ、コビトカバのポチ子、これからいっしょに暮らす人達はみな個性的だがきちんと家庭の中での役割をもつ心優しい人達です。 一つ年下のミーナは、マッチ箱を集めてはその図...

親の事情で芦屋の伯母さんの家に預けられることになった中学1年生の朋子。 一見辛い事に思える状況だが、瀟洒な洋館にベンツ、コビトカバのポチ子、これからいっしょに暮らす人達はみな個性的だがきちんと家庭の中での役割をもつ心優しい人達です。 一つ年下のミーナは、マッチ箱を集めてはその図柄から素敵な物語を織りなす、本好きな小学6年生・・コビトカバのポチ子に乗って通学している。お伽ばなしから抜け出してきたような華奢な美少女だが喘息もちで軽やかな関西弁で話すところはなぜか親近感を感じさせます。 いろいろな決まり事を守る米田さんも、本に関しては寛容です。 ミーナの読みかけの本を勝手に片づけたりしない、次のページの残りの世界に戻るための入り口に無闇に触れてはいけない事を心得ている。 家にはたくさんの本があるにもかかわらず、ミーナに頼まれて図書館にいく朋子、そこで出会ったとっくりさんとのやりとりは朋子の初恋です。 芦屋を離れて30年以上たっても大切にとってある図書貸出カードは、 とっくりさんの 「何の本を読んだかは、どう生きたかの証拠でもあるんや。これは、君のもの」 という言葉を裏付けるように、朋子は芦屋での生活を離れてからもずっと保ち続けたことなのかもしれません。 30年後の朋子が図書館に勤めていることからもわかります。 また1972年という時代を朋子たちとほぼ同じ年代で過ごした私にとって、正確に描かれた出来事は懐かしくまたこの物語をまるで現実のことのように思わせるものでした。

Posted byブクログ

2011/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

It took a lot longer than I thought to read this book (but it's possible that the problem was that I kept getting distracted and sidetracked with other books). It was a nice read. Gave me a nostalgic feeling and the pictures were very pretty as well. It's interesting to read about the time period that this story was based on. The Berlin wall was still standing, North and South Vietnam were still separated and there was the killings of the Israeli athletes in the 1972 summer Olympics in Germany. It just shows how long the conflict between the Israeli and Palestinians have been going on. Such an interesting and loving family. I couldn't believe for a fact that they had a small hippo as a pet. What did bother me was the fact that the supposedly awesome and handsome uncle definitely was having an extramarital affair. And the fact that everyone seemed to just accept it. I guess it was a different time and possibly also that no one wanted to hurt ミーナ and so never mentioned it. But it still bothers me.

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2015/04/30

小川洋子はこれで2作品目。 『博士の愛した数式』を読んだ時も思ったけど、この人の文章好きだ。 何故かわからないけど、心が温まる気がする。 主人公の女の子が芦屋のいとこの家に一年間お世話になる話。 そこはお金持ちの家で、庭にカバがいたりする。 いとこのミーナの作り出す物...

小川洋子はこれで2作品目。 『博士の愛した数式』を読んだ時も思ったけど、この人の文章好きだ。 何故かわからないけど、心が温まる気がする。 主人公の女の子が芦屋のいとこの家に一年間お世話になる話。 そこはお金持ちの家で、庭にカバがいたりする。 いとこのミーナの作り出す物語とかも素晴らしい。 装丁も凝っていて、フルカラーの挿画がたくさんあって大切に作られた本なんだなぁってわかる。 とにかく読んでいて気持ちいい。 良作だった。

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2011/09/13

ノスタルジーあふれるお話。 懐かしいなぁ、っていう気持ちが伝わってくるようなやさしい言葉たち。 心の中がほんわりとする読後感でした。

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2011/09/18

<内容>美しくて、か弱くて、本を愛したミーナ あなたとの思い出は、損なわれることがない―懐かしい時代に育まれたふたりの少女と、家族の物語。

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2011/09/04

著者の作品らしくほのぼのした日常の風景を淡々と描く。昔は資産家の豪邸があった芦屋の山手も、今は土地が切り売りされてマンションや駐車場に代わっているとか。阪神山手での優雅な生活が残る昭和40年代をノスタルジックに振り返る。

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2011/08/15

朋子が淡々と語る少女時代の一年間。ドラマティックな出来事、庶民離れした一家。外部との関わりをごくわずかに限って描に、芦屋の一家と過ごした短い時間を濃密で、温かく色褪せないものにしている。読み終えて、誰しも多かれ少なかれ自分だけの特別な思い出を持っていることを思い出せる。挿画がスト...

朋子が淡々と語る少女時代の一年間。ドラマティックな出来事、庶民離れした一家。外部との関わりをごくわずかに限って描に、芦屋の一家と過ごした短い時間を濃密で、温かく色褪せないものにしている。読み終えて、誰しも多かれ少なかれ自分だけの特別な思い出を持っていることを思い出せる。挿画がストーリーの魅力を引き立てていて、単行本のよさを味わえた。

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2011/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昭和初期の大らかな時代を背景にお金持ちのいとこの家へ預けられた少女といとこのミーナの日常や変化が描かれる。 ミーナの相棒はコビトカバで、この子が良い味だしてるの…この子の背中に乗って小学校へ行く姿が表題

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2011/07/19

この本もいただいた本である。確か賞をとったのでは??芦屋を舞台にした物語らしいですが、ごく普通の女の子目線で書かれているらしい。これも今度読んでみよ!

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2011/07/17

読んで良かった。久しぶりに、小川洋子さんの著書を読んだ。 「ブラフマンの埋葬」以来だ。あれは酷かった。 でもこれは、楽しかった。バレーボールの件は、とても良かった。 でも、語り部が醸す微かな不快感は健在でした、と思った。どうしてだろう。

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