夜の公園 の商品レビュー
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真夜中の公園から、物語は始まる。リリと幸夫の夫婦、幸夫の不倫相手でリリの親友の春名。そしてリリに恋した青年、暁。4人それぞれが持つ危うさに呑まれる。ひとりでいることを持て余す夜に、そっと開きたい本。
yoko
結局、自分の気持ちなんて、わからないものなのかもしれません。でも、まぁ、幸夫が悪いんだとおもうんですけどね!
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誰の想いも届かなかったね。 でもさ これだけ混み合ってる人間関係の中で 誰かの想いだけが叶ってしまったら なんだか嫌だ。 みいんな片想いで終わって良しだ!
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読み終えて、平静な心持ちとなったが、モヤっとした強い気持ちも同時にいく筋か流れる。複雑なものを味わう。
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弱さや執着、傲慢さ、切なさなどは全て、1人の人間の中に持ち合わされているはずの感情だ。しかしこの作品では、それらの感情を5人の登場人物それぞれに選り分けてしまっているように感じた。それで登場人物の誰一人、本当のことを十全には言ってないように見えるのかもしれない。とりわけリリという...
弱さや執着、傲慢さ、切なさなどは全て、1人の人間の中に持ち合わされているはずの感情だ。しかしこの作品では、それらの感情を5人の登場人物それぞれに選り分けてしまっているように感じた。それで登場人物の誰一人、本当のことを十全には言ってないように見えるのかもしれない。とりわけリリという人間を飄々としたしなやかな女性として描くために、他の4人にみっともない感情がより分けられた、という感じがする。書き手にとって、何かを守るために必要な作業だったのだろうと思う。けど、読んでいて心の拠り所がなく不安になる物語だった。
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夫婦、友達、不倫関係、みんなそれぞれ言葉にして当てはまる関係をもったカタチなのに誰も誰の心をいとめられていないのがもどかしくなるお話
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【あらすじ】 「申し分のない」夫と、三十五年ローンのマンションに暮らすリリ。このまま一生、こういうふうに過ぎてゆくのかもしれない…。そんなとき、リリは夜の公園で九歳年下の青年に出会う―。寄り添っているのに、届かないのはなぜ。たゆたいながら確かに変わりゆく男女四人の関係を、それぞれの視点が描き出し、恋愛の現実に深く分け入る長篇小説。 【感想】
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不思議な作品だ。 リリ。春名。リリの夫・幸夫。リリの愛人・暁。 春名のボーイフレンド・悟。 群像劇のような形で視点が変わって描かれる本作。 主に描かれるのはリリと男たち、春名と男たちの関係。 なのに根底にあるのはリリと春名、二人の女性の関係の物語だ。そう感じた。 リリと春名は...
不思議な作品だ。 リリ。春名。リリの夫・幸夫。リリの愛人・暁。 春名のボーイフレンド・悟。 群像劇のような形で視点が変わって描かれる本作。 主に描かれるのはリリと男たち、春名と男たちの関係。 なのに根底にあるのはリリと春名、二人の女性の関係の物語だ。そう感じた。 リリと春名は同姓であるゆえに埋められない関係の欠落があって、それを埋めるため男たちと関係を持つ。まるでそう感じられるほどに。 淡々とした川上さんの文章はとても心地よい。
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非難轟々の不倫ものなのだけど嫌悪感なく読めた。わたしも大人になったのかな。。 夜の公園で出会った年下の暁から、後ろ姿で一目惚れされたリリ。 旦那さんを理由もなく嫌いになったり。 親友の春名が旦那さんと不倫してたり。 リリも年下の男性と恋愛して、子供ができたり。 春名は暁の兄とも...
非難轟々の不倫ものなのだけど嫌悪感なく読めた。わたしも大人になったのかな。。 夜の公園で出会った年下の暁から、後ろ姿で一目惚れされたリリ。 旦那さんを理由もなく嫌いになったり。 親友の春名が旦那さんと不倫してたり。 リリも年下の男性と恋愛して、子供ができたり。 春名は暁の兄とも恋愛したり。 すごい展開だけど、淡々としていて、心地よかった。 なんとなく、登場人物みんなが満たされず、かわいそうになり、しずしずと読みふけってしまった。 夜の公園に人生の鍵穴があるような。
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・「どうもしないよ」幸夫は答えた。 どうもしない。なぜならば、何も起こっていないから。 たしかに自分は春名と待ち合わせをしていたし、リリはその現場を目撃したし、おまけにリリは見知らぬ若い男とピザを分け合って食べてはいた。 しかし、それだけのことだ。 何も、起こってはいない。 幸夫は心の中で、自分に言い聞かせる。 たとえ目に見える出来事の奥にさまざまなことが隠されていたとしても、実際に目に見えないことは、起こっていないことと同じである、という幸夫の例の持論。 ・ときどき、あたしっていったいどんな人間なんだろう、と春名は考えこむ。あたしって、ほんとのところ、ひどく空疎な人間なんじゃないかしら、とか。
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