夜の公園 の商品レビュー
16/07/21 平凡な幸せを壊すリリ。どうしてなんだろうね。どうしてひとは同じところに留まれないんだろう。変化を求めてしまうんだろうね。かなしい。
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20代から30代の5人の男女の恋愛いろいろ。 メインは不倫なのだけど、さらっと書かれていて、ドロドロさはあまり感じません。 内容的には、相当ドロドロなのですが。 共感は出来なかったけれど、違和感は感じずに読了。 各章が、それぞれの立場で書かれていて、順に語り手が変わるため、それぞれの気持ちがつかみ易かったです。 面白かったけれど、前回読んだ『センセイの鞄』や『神様』といい、今回といい、もしかしたら、あまり私には合わないかも、とは思っています。
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真夜中の公園、非日常なサワサワした感じから始まり、あと少し、行ったり来たりする心の動き。好きだけど嫌いなあの感じ。そんな曖昧さが愛しい。と思った。
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川上さんの本は2冊目、やはりどのキャラクターにも共感できず読了。自分の周りを見渡してもここに出てくるような人は居ない。でも読後感では嫌いではない作品ではある。男たちの救われない結末…悲惨というよりない。
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不倫したり二股かけたり、到底自分とはかけ離れた世界なのに、どこかで見たような光景、いつか感じたような想いにドキドキしてしまいました。 川上弘美さんの本、先生の鞄くらいしあ読んだことがなかったので、他のものも手にとってみようと思います。
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男の人って、あたしにとって何だろうと、春名は考える。自分っていったいどんな人間なんだろう、と考えるのと同じくらい、ひんぱんに。
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リリと春名は親友。でもリリの夫の幸夫と春名は不倫をしてる。そしてリリは夜の公園で出会った年下の暁と不倫をしてる。春名は他の男とも付き合っていて、そのうちの1人は暁の兄… 設定はどろんどろんなんだけど、なんでこんな涼しげな文章なんだろうか。 誰も幸せじゃないんだろうと思ってしまう...
リリと春名は親友。でもリリの夫の幸夫と春名は不倫をしてる。そしてリリは夜の公園で出会った年下の暁と不倫をしてる。春名は他の男とも付き合っていて、そのうちの1人は暁の兄… 設定はどろんどろんなんだけど、なんでこんな涼しげな文章なんだろうか。 誰も幸せじゃないんだろうと思ってしまうけど、なんでこんなにふわんふわんしてるんだろうか。
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不倫だったり、離婚だったり、すんなりといかない複雑な女の友情だったり、ドロドロとした恋愛なのですが、川上さんの文章は粘着質なところはなくサラリと読ませます。 リリと春名は親友同士・・・のはず。春名はリリの旦那と不倫している。それでいて、ほかにも複数の男と関係がある。そのうちの一人の弟がリリの浮気相手。もうどっちにも共感できるようで共感できない感じです。 各章で登場人物の視点が切り替わり、最後の章は代わる代わる切り替わり流れるように読めます。恋愛におぼれてしまう人間の脆さ。自分を捉えきれない不確かさ。それぞれの視点での感じ方。そんな描写が面白かったのに、もつれ始め、盛り上がるべきところがやけにあっさりと省略されてしまっている印象。そこが残念だったかな。
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評価しづらいな。 不倫したり、友だちの旦那奪ったり、心中しようとしたり。 内容はドロドロなのに、さらっと淡々と、そしてふわふわと物語が進行していきます。 登場人物それぞれの視点で物語が進むんだけど、 最後だけ、なぜ全員の視点なのか??? ごちゃごちゃしてて、最後だけ...
評価しづらいな。 不倫したり、友だちの旦那奪ったり、心中しようとしたり。 内容はドロドロなのに、さらっと淡々と、そしてふわふわと物語が進行していきます。 登場人物それぞれの視点で物語が進むんだけど、 最後だけ、なぜ全員の視点なのか??? ごちゃごちゃしてて、最後だけいただけないなぁ(´・ω・`) 何かふとしてときに、 「どうして私、今ここにいるんだろう?」 って、主人公リリと同じようなことを考えたりするなぁ。 当たり前の生活・恋愛しているのに、 地に足が付いていないような感覚に陥る。 そういった感情を表現したかったんだろうし、 途中まで、ちょっと共感持てたりしてたから、 やっぱり最後がいただけないのです。
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それぞれの視点から物語が進行して、一つの物語だけれども、多面的な見解が散りばめられていると思った。物語の展開の一区切りのアップエンドダウンが激しくて読んでてハラハラドキドキした。愛だの憎しみだの執着だの欲望などがありありと描かれていて、でもなんだかその汚さを感じなかった。 印象...
それぞれの視点から物語が進行して、一つの物語だけれども、多面的な見解が散りばめられていると思った。物語の展開の一区切りのアップエンドダウンが激しくて読んでてハラハラドキドキした。愛だの憎しみだの執着だの欲望などがありありと描かれていて、でもなんだかその汚さを感じなかった。 印象に残った箇所。 ささやかな知見なしに人生を渡ってゆくのは、ただの蛮勇だ。蛮勇をふるった結果、ものごとが丁と出るのか半と出るのかは誰にも予想することはできない。丁を出したいならば、丁に見合った知見を。半を出したいならば、半に見合った知見を。 p54 たとえ目に見える出来事の奥に様々なことが隠されていたとしても、実際に目に見えないことは、起こっていないことと同じことである、という幸夫の例の持論。 p56 不倫、と春名は小さく繰り返す。へんな言葉だ。たとえば自分が結婚している男の人とつきあっているとして(実際つきあっているのだけれど)、そのつきあいを「不倫」という言葉でくくってしまったとたんに、ものすごくそれは簡単なしくみの恋愛になってしまうような気がする。不倫。不均衡で、なんとなくじめっとしていて、押し殺した興奮に満ちていて、でもどの不倫も結局は同じ結末にたどりつく感じで。p68,69 瞬間なのだ。憎しみも、愛着も、よろこびも、哀しみも。離れてしまえば薄い。薄くなる。 p228
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