煌夜祭 の商品レビュー
十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭――年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を・...
十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭――年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を・・・廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった――。 面白かった!一つ一つ話を読み進むごとに新たな側面が表れて、もしやこの人は・・・といろいろ考えをめぐらせながらまるで隣で語り部がいるかのように感じられる作りが楽しい。構成も文章も上手くて違う話もぜひ読んでみたいなと思う作家さんでした。ただ一つ、話によって呼び名が違うせいでかなり混乱したので、あとがきの手前にでも人物関係図とかまとめてほしかった。世界観も面白いんだけど、島名も多すぎて訳わからなくなるのでもうちょっとコンパクトにしても良かったんじゃないだろうか。何度も読み込んで理解しないといけない作品かもと思います。
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語り部達が火を囲って持ちネタを一晩中披露し続ける「煌夜祭」 読んでいると物語のメインとなる語り部2人と一緒に 自分も火を囲んで話しに耳を傾けているような気持ちになりました。 どれも魔物が絡む、切なく暖かい話しです。 そして、話される内容は徐々に語り部二人を取り込んだものになってい...
語り部達が火を囲って持ちネタを一晩中披露し続ける「煌夜祭」 読んでいると物語のメインとなる語り部2人と一緒に 自分も火を囲んで話しに耳を傾けているような気持ちになりました。 どれも魔物が絡む、切なく暖かい話しです。 そして、話される内容は徐々に語り部二人を取り込んだものになっていきます。 最後まで目が離せませんでした。
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冬至の夜、仮面の語り部たちによって明らかにされる人喰いの魔物の物語。無関係と思われるいくつもの小さな物語が語られていくにしたがって、散りばめられた伏線が次第にひとつの大きな物語を描き出していく様は本当に美しいなぁ。 ただ一冊で完成されたファンタジー小説。
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ばらばらだった話が最後には1つにつながる。 切なくて涙ぐむような場面もあり、面白くてどんどん読めた。 でも登場人物の名前が覚えにくく、同じ人物でも話により名前や性別や年齢が変わるので、どれが誰やらよくわからなくなって難しかった。
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2人の語り手により語られる形をとった短編集…なんだけど、読み終わるとすべてが繋がる。非常に面白かった。文章も読みやすい。 独特な響きの名前や地名が多くて、人名地名がこんがらがってしまうところが苦労した。登場人物が特に多いわけでもないのに見分けづらいのは何故だろう。口調にあまり違...
2人の語り手により語られる形をとった短編集…なんだけど、読み終わるとすべてが繋がる。非常に面白かった。文章も読みやすい。 独特な響きの名前や地名が多くて、人名地名がこんがらがってしまうところが苦労した。登場人物が特に多いわけでもないのに見分けづらいのは何故だろう。口調にあまり違いがなく、性格も文から読み取りにくいせいもあるかもしれない。かといって人名リストをつけてしまうとネタバレになって面白さは半減するだろう。 個々の短編も面白いのだが、最後の最後にすべてが繋がったときは「おおお」となった。そしてもう一度読み返すと、「なぜこの話をこの語り手がしたのか?」「なるほど!」と新しい発見がある。
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とても繊細な物語。独特の世界観に浸れます。読んでいるうちに、少しずつ、少しずつ、切なさが胸に食いこんでくる。その表現力はとても魅力的です。 ただし場面の切り替えが激しいために、読む人にとっては疲れたりするかもしれません。
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大満足! とにかく作り込まれた世界観が素敵。ちょっとした小物を最大限に使いこなして伏線回収、場面展開、そしてラストへ! 魅了されます引き込まれます。 登場人物の雰囲気と文体と世界観とが絶妙にマッチしていい味だしてる凄い!がとにかく第一印象。 人物の心理描写がたまにぶれてる気がしな...
大満足! とにかく作り込まれた世界観が素敵。ちょっとした小物を最大限に使いこなして伏線回収、場面展開、そしてラストへ! 魅了されます引き込まれます。 登場人物の雰囲気と文体と世界観とが絶妙にマッチしていい味だしてる凄い!がとにかく第一印象。 人物の心理描写がたまにぶれてる気がしなくもないんだけど、やっぱり全体で見るとその絶妙さがナイスなので蛇足なのでしょう。 作者さん追っかけ決定です。
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最近読んだ中で「良質」という部類に入るファンタジーだと思います。それぞれの話が繋がる時の深さがいい。
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「語り部」って響きが良いですよね。 途中からうっすらと結末が分かっちゃったりもしましたけど 良い本です。たしかに。 あらすじ的なものを書こうにも書けん。 まぁ感想のみ。 「魔物は冬至の日に人を食べる。」 それを知っても、魔物たち(王子とか)のそばに居続けて 危ない場面で『...
「語り部」って響きが良いですよね。 途中からうっすらと結末が分かっちゃったりもしましたけど 良い本です。たしかに。 あらすじ的なものを書こうにも書けん。 まぁ感想のみ。 「魔物は冬至の日に人を食べる。」 それを知っても、魔物たち(王子とか)のそばに居続けて 危ない場面で『私をお食べ』とかいっちゃう人間がいて 食べたくないのに食べちゃう魔物がいて なんだかセツネェです。 ただ、ストーリーは良いんだけど 人物ごっちゃごちゃしてて「あれ?この人誰だっけ」が多発。 巻頭に人物関係図とかいれてほしかったかな。 島の名前も、地図あるから幾らかマシだけど18個もあったから わっけわからんごとなりました。 もうちょっと、分かりやすくしてほしかったですね。
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ラノベの世界は、ほんと奥がふかい…… 語り部、魔物、王家、異端。 その設定が、わたしにはすべてツボ、だった。 世界観も、すごいっ。 タイトルの意味も……。 このひとの他の本、ぜったい読みたいって思う。
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