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さよなら妖精 の商品レビュー

3.6

384件のお客様レビュー

  1. 5つ

    54

  2. 4つ

    143

  3. 3つ

    109

  4. 2つ

    30

  5. 1つ

    7

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2023/02/24

当時小学生だったから何も深く考えずにいたけど、クロアチア人が立て続けに数人編入してきたのはこういう事情があったんだと今更ながらに思いながら読んでました。(ちなみに日本ではなく海外におりました) 今のウクライナの情勢も相まって、まさに今読んでよかったと思った1冊です。 描写される9...

当時小学生だったから何も深く考えずにいたけど、クロアチア人が立て続けに数人編入してきたのはこういう事情があったんだと今更ながらに思いながら読んでました。(ちなみに日本ではなく海外におりました) 今のウクライナの情勢も相まって、まさに今読んでよかったと思った1冊です。 描写される90年代初頭の雰囲気もどことなく懐かしい。

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2023/02/05

青春だなー。ユーゴスラビアから来た少女マーヤと、日本の地方都市で暮らす高校生達との交流。 ユーゴスラビアはその時まさに解体の危機で戦争も起こっていた。マーヤは各国を見て周り、ユーゴスラビアで政治家となり7つめの文化を作ることを理想としていた。 一方で主人公守屋は、何事もそつなくこ...

青春だなー。ユーゴスラビアから来た少女マーヤと、日本の地方都市で暮らす高校生達との交流。 ユーゴスラビアはその時まさに解体の危機で戦争も起こっていた。マーヤは各国を見て周り、ユーゴスラビアで政治家となり7つめの文化を作ることを理想としていた。 一方で主人公守屋は、何事もそつなくこなすが熱くなれない。そんな彼が最後にユーゴスラビアに行きたいとした気持ちはわかる。。でもマーヤが止めたように、何となくでは何も生まれないんだよな。 最後はしんみり。

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2023/01/01

今この時代にもう一度読み直したかった作品。(2022年12月31日) 決別するのではなく、ユーゴスラビア人として新しいアイデンティティは持てなかったのか。あまりよく知らない国へ興味をむけてくれた一冊。(2015年12月2日)

Posted byブクログ

2022/12/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これを氷菓シリーズの最終回として構想していたとは…… ビター作家なのは知ってるけどそりゃエグいて。 にしても良い作品。主人公の精神的な揺れ動きが繊細に描かれていて、ラストはなんとも言えない読後感に襲われるから、それだけ実は主人公に感情移入していたことがわかる。 なんでこれアニメ化しないんだろね?映画にしていいやろ、京アニィ!!! にしても今タイトルの意味考えてたけど、異世界への扉を開く妖精に喩えて「さよなら妖精」ってホントにそりゃないよ…… 「物語」のプロットとしては完成されすぎているね。こんなの新人レベルで書けないよ。

Posted byブクログ

2022/12/12

ユーゴスラビアから来た少女マーヤの故郷探しという大テーマの中に、高校時代の青春の1ページを挿入しつつ、日常の謎も交え、時代小説の一面も含む。 守屋少年の背伸び具合と青臭さに面映い気持ちになるが、読み応えあり。

Posted byブクログ

2022/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

米澤穂信の初期作品。 元々は『氷菓』シリーズの最終章として書かれた物だけアリ、どことなく古典部のような雰囲気で、高校生特有のみずみずしさとさわやかさ、そしてその背後にある世界観の不穏さがバランス良く配置され、更にマーヤの日本の習慣や言葉などからの謎解き要素も含まれている所も面白かったです。 マーヤと他のメンバーが過ごして行くにつれてユーゴスラヴィアの治安が悪化していき、それにつれてマーヤの雰囲気もシリアスな物になっていき、守屋やいずるの彼女を戦火に帰したくないという思いがとても切なかったです。送別会のシーンでの守屋とマーヤのシーンは心がキュッとなりました。そして彼女が亡くなったことを知るシーンはとても切なかった。守屋はもしかしたらマーヤのことが好きだったのかも知れないなぁと思ってしまった。 太刀洗万智シリーズが始まったきっかけともなった出来事であるため、同シリーズを読み返したら他の発見もあるかも知れないと思いました。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 守屋路行:中村悠一 マーヤ:石見舞菜香 太刀洗万智:茅野愛衣 白河いずる:佐藤聡美 文原竹彦:阪口大助 額田広安:吉野裕行

Posted byブクログ

2022/10/05

平和で退屈な日常に突然訪れた遠い国からやってきた少女との出会い。 ニュースでしか聞かない国ユーゴスラヴィアから来た少女との出会いで急に身近になる外国。 日常の謎解きはこの著者らしく、理屈っぽくて、やっぱりちょっとよくわからないとこが多かったけど、 外国の人から見た日本はどう見える...

平和で退屈な日常に突然訪れた遠い国からやってきた少女との出会い。 ニュースでしか聞かない国ユーゴスラヴィアから来た少女との出会いで急に身近になる外国。 日常の謎解きはこの著者らしく、理屈っぽくて、やっぱりちょっとよくわからないとこが多かったけど、 外国の人から見た日本はどう見えるのか、 ユーゴスラヴィアの情勢、 平和のありがたさ、 などなど興味深く読めた。

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2022/09/13

思い違いと思い込み。 気づかなかった想い、気づかないフリをされた想い、理解した時にはもう遅かった想い。 "間違ったと言ってくれた方が、ずっと楽になるのに" 青春時代の思い上がった全能感とか、すれ違いとか、そういう苦い記憶が蘇るようだった。

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2022/09/05

入院生活 9冊目。  ユーゴスラヴィア。かつてあった連邦国。そこから来た人々には日本の暮らしはどう見えるだろう。当時の人々は何を思っただろう。  そして日本で暮らす私たち。戦争は対岸の火事ではなく身近に迫る危機として感じられるようになりつつあるが、それでもどこか他人事のように考...

入院生活 9冊目。  ユーゴスラヴィア。かつてあった連邦国。そこから来た人々には日本の暮らしはどう見えるだろう。当時の人々は何を思っただろう。  そして日本で暮らす私たち。戦争は対岸の火事ではなく身近に迫る危機として感じられるようになりつつあるが、それでもどこか他人事のように考えてはいないだろうか。円の中で暮らしている、という例えはまさにその通りだな、と思った。それが良いとか悪いとかではないが。円の外に思いを馳せる。未熟で無為なことかもしれないが。

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2022/09/01

太刀洗万智シリーズは好きだけど、他の読んだことあるやつとは毛色が違う感じがした。というか読む順番とか気にしてなかった、、こっちが先か。 私の中で作られてる万智のイメージは、こんな背景があったのかと繋がった。 守谷くんには全然共感できなかったな、、 万智は事件と感情とが原因結果で...

太刀洗万智シリーズは好きだけど、他の読んだことあるやつとは毛色が違う感じがした。というか読む順番とか気にしてなかった、、こっちが先か。 私の中で作られてる万智のイメージは、こんな背景があったのかと繋がった。 守谷くんには全然共感できなかったな、、 万智は事件と感情とが原因結果で噛み合ってるイメージだから、感情が先に出て行く守谷くんはなんで?っていう気持ちが大きかった。 再読はない気がするけど、なんというか「しっくり」な話だった。

Posted byブクログ