ぜつぼう の商品レビュー
人生ドン底w ってな事で、本谷有希子の『ぜつぼう』 う~ん、タイトルに惹かれ本谷節を切望して読んだけど、ぜつぼう感はそれ程でも…… 集中して読めなかったからかな……。 ちょっと有吉を思わせる感じと、その後の期待みたいなので期待外れとラストも個人的にはイマイチじゃったか...
人生ドン底w ってな事で、本谷有希子の『ぜつぼう』 う~ん、タイトルに惹かれ本谷節を切望して読んだけど、ぜつぼう感はそれ程でも…… 集中して読めなかったからかな……。 ちょっと有吉を思わせる感じと、その後の期待みたいなので期待外れとラストも個人的にはイマイチじゃったかな 2019年10冊目
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これやっぱり、モデルは猿岩石なのかなあ。 こんな風にいろいろめんどくさく考えて、身動き取れず、どこにも行けなくなってしまう感じ、自分でも覚えがあるけど、いやなものだなあ。
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絶望をぜつぼうと表す事で、なにか少しの余裕を感じます。不眠が続く事に安心するといった状態から。 また、最後に手を差しのべたのはシヅエなのか、あるいは、自分がそうありたいという妄想なのか、疑問が残りました。シヅエで二人共幸せになる設定でいいと思います。
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没落、対人恐怖、不眠などの悲劇の連続から"自分は絶望した状況にいる"と妄信して、絶望こそがアイデンティティだと見出して、いつからか絶望しているから腹を空かしてはいけない、絶望しているから快楽を求めてはいけない、そして絶望しているから好意に気付いてはいけないとルールを勝手に決めて、最後には自分の絶望を証明できたものの、それと引き換えに好意のあった女を失うことになった 自分も自分を悲劇の枠に収めたがる節があるので なんとも言い難い胸の痛みを感じた
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人の人生を笑ってはいけない。それが滑稽でも。滑稽に気づく方がいいのか逆がいいのかそれもわからない。だが面白い作品。
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一過性のブームを起こした元芸人で不眠症で通院している戸越に刺さる人目がつらい。伝書鳩に拘るホームレスに導かれた家に勝手に住んでいた女性との田舎暮らしや田圃作業の中で薄れる絶望と、絶望に酔っている訳ではない、今も絶望の只中だというしがみつき。過度に重苦しくはなく簡単に癒やしに向かわ...
一過性のブームを起こした元芸人で不眠症で通院している戸越に刺さる人目がつらい。伝書鳩に拘るホームレスに導かれた家に勝手に住んでいた女性との田舎暮らしや田圃作業の中で薄れる絶望と、絶望に酔っている訳ではない、今も絶望の只中だというしがみつき。過度に重苦しくはなく簡単に癒やしに向かわない所に個性が光る。
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『一発屋』なんてみんな面白がって言うけど、当の本人は天国から地獄、周囲の人間の手のひら返しに限りなく深い絶望を味わうことは想像に難くない。いや、簡単に想像できるほどの絶望ではないのだろう。寝ることもできないほどの絶望の渦中にいれば、ぜつぼうはゲシュタルト崩壊するのだろうか? 昔、ひどい振られ方をしたことがあった。相手の男とは顔を合わせ続けなければいけない環境にあったので、私は四六時中「つらい」を表現することに徹した。笑わないし、食べてるところだって知られないように努力した。食べたいと思う自分に腹が立ったし、眠れない自分に安心した。まるで「つらさ」というお風呂で温もっているみたいに。 だから、なんとなくだけど主人公の気持ちがわかってしまった。眠れない夜に安心して、眠れそうになると必死にこめかみを血が出るほどに爪で抑え続ける。もはや原因と結果が逆転してしまっている様は、第三者から見れば滑稽以外の何物でもないけれど、本人は至って真剣なんだよね。 人間ってかわいいなー人間の感情って不合理だなー。
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インスタで気になって、図書館で借りた本。 タイトルと装丁からして、ものすごくドロドロした話なのかと思ったら、キャラクターがみんな憎めない良いキャラ。 別の方も書かれているように、主人公の背景はまるで猿岩石。 引きこもり、人嫌い、不眠症の在宅ワーカーになった主人公のアイデンティティは絶望。 そんな彼が出会った伝書鳩に希望を持つホームレス。 彼に言われるがまま向かった田舎で出会った変な女シズミ。 彼女と暮らし、村人と接するうちに絶望に対しての考え方ひいては自らを見つめ直す主人公。 最後の数ページは心温まる展開で読了後は思ったよりすっきり。 最初に抱いていた印象とは全く異なりました。 登場人物はどれも憎めないし、ストーリー展開は舞台を見ているような感覚。 ネガティブなタイトルと印象的な装丁の中身はコミカルで温まるお話が詰まっていました。 本谷さんの作品は初めて読みましたが、他のものも読んでみたくなりました。
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僕の勤め先が希望退職というなんとも人を莫迦にしたようなリストラを応募したものだから、この本を手に取った(のかもしれない)。 お笑い芸人を主人公にした話と言えば、又吉の『火花』があるが、こちらの方が断然、面白い。相方との貧乏旅行記で一躍有名になった主人公はまるで猿岩石の片割れのようだ。一躍、有名になったのちに転落し、所属事務所も解雇され、極度の人嫌いと不眠症になった主人公が、伝書鳩を操る浮浪者然とした男に唆され、復讐という大義のために、男の住んでいた片田舎に行き、シズミというおかしな女と共同生活をする。ここまで話の展開を書いていて、神経症を患った男の陰気な話のわりに展開がPOPで飽きさせないのがいい。 著者の本谷有希子が芥川賞作家であったことは知っていたが、劇作家というだけあって、最後まで楽しめた。主人公が新しい相方を見つけて、再デビューとはならなかったが、その方が安っぽくなくて良かったのだろうか。 最初の勤め先の話に戻る。希望退職とは名ばかりのリストラは失望退職だと言い直す。でもそれは、まだ絶望ではないのだから、前を向いて行こう。
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俺の絶望は一等すごい、こんなヤワなことでは寛解しないんだ、 と足元がぐらぐらになったところに、「お迎え」が来て、あとはヤケクソ。 状況が加速度的にコント化す中、自尊心たる絶望を守りきれるのか!?
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