邪魅の雫 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分の質量と世界の質量。 これは言うまでもなく 世界の質量が勝る。 世界と言う広大な物に対し 個人はあまりに矮小な物だが、 僕はどうだろう。 どんな本を読んでも どんな話を聞いても どんな映画を観ても 僕は僕というフィルター越しでしか 世界を感じることが出来ない。 つまりどんなに広大な世界も 僕からすれば、 僕フィルターを通した 「僕の世界」と言うことになる。 そこで僕は、 「言うまでもない」世界と僕の関係性を見失う。 そんなあなたに「邪魅の雫」 京極堂の騙りが 読む人の世界と個人の関係を整える。 今まで以上に 憑き物落しの作法が理解し易い作品。 そして、もう一つのテーマは 「ばかやろう」 登場人物の莫迦さに苛々してると 自分の莫迦さに気付かされるよ。
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じゃみのしずく 毒殺魔 榎木津氏の異性関係の話なのに、本人が殆ど出て来ない。榎木津氏に懸想している私としては、妬いたらいいのかがっかりしたらいいのか… 仕方ないので真剣に事件の推理をしましたら。京極が出て来なくても殆ど解決できていました。この作品が特にそう狙って描かれているだけ...
じゃみのしずく 毒殺魔 榎木津氏の異性関係の話なのに、本人が殆ど出て来ない。榎木津氏に懸想している私としては、妬いたらいいのかがっかりしたらいいのか… 仕方ないので真剣に事件の推理をしましたら。京極が出て来なくても殆ど解決できていました。この作品が特にそう狙って描かれているだけかもしれませんが、つまり、推理小説として理想的な形だということで。 まあそんなことはどうでもよくて、もっと榎木津氏を出してください。
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京極堂シリーズも全部よんできて 前作あたりから 伏線のポイントとかやっとわかるようになり 落としどころもわかってきました それでも おもしろいけど でもシリーズが始まってから かなり現実の時間はすぎたのに 本の中では 1年ぐらいしかたっていない このへんも もやっと...
京極堂シリーズも全部よんできて 前作あたりから 伏線のポイントとかやっとわかるようになり 落としどころもわかってきました それでも おもしろいけど でもシリーズが始まってから かなり現実の時間はすぎたのに 本の中では 1年ぐらいしかたっていない このへんも もやっとした 味なのですかね 釣り堀屋さん すきなのに 最近でてこないな
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殺人事件の追いかけっこ、とでもいいますか。いや邪魅の滴、毒をバトンにしたリレーかもしれません。全員が全員始めたくもない競争をスターターが鳴らしてしまったためにレールを外れて走ってしまっている感じでした。 どうでも良いですが731部隊の本を丁度借りていたときにこの話を読んだのでビッ...
殺人事件の追いかけっこ、とでもいいますか。いや邪魅の滴、毒をバトンにしたリレーかもしれません。全員が全員始めたくもない競争をスターターが鳴らしてしまったためにレールを外れて走ってしまっている感じでした。 どうでも良いですが731部隊の本を丁度借りていたときにこの話を読んだのでビックリしましたね… 視点が主に益田だったので、キャラクターの新しい一面だったりを見ることが出来ました。特に関口。益田は、関口のなりぞこない(とわたしは考えてます)です。だから自分が「関口」になることを恐れているし、逆にまたそこを知りたがってもいました。 関口は関口で、益田が行き損なった場所を知っています。彼の殺人の理由についての語りは、とても関口らしくないでも関口らしい話で、おそらく益田にとって知りたかった場所だっただろうなあ。 榎木津は、宏美さんが特別だったんだろうな。例え今恋愛感情を持っていないにしても、初恋の人が淡く特別なのと同じ感じで。だからこそ救ってあげたのですよね。 「僕は君が嫌いだ」 特別な彼女に言いたくもない言葉を、彼女のために言ってあげた。そうでもしなければ彼女は、裁かれない罪への罪悪感に苦しむことになるから。 誰が悪かったということもない。宏美を、大鷹を、西田を悪いと言えば、わたしだって最低な人間になってしまいます。誰にだって殺意はあるものですから。 じゃあ雫がと行きたいですが、そんなわけがありません。使うのは人間ですから。 よくわからないものです。 あっ、あと久しぶりに山下さんが出てきます。警部補に戻ってましたよ。青木も大活躍しています。 益田は…鞭に手を出し関口を虐めていました。ちょっと振り上げるだけで過剰に反応する関口。何かあったのかしらなんて考えてみたり。 最後に一つ。 鳥ちゃんにも出番を!
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山下さんかっこよくなったなあ、とか、関口先生今回よくしゃべったなあ、とか、色々あるんですが、とにかく百器徒然袋(雨)で赤ちゃんを可愛がる榎さんの可愛さに「YOUもう結婚して子作りしちゃいなYO」と思った結果がコレだよ! いつにも増してシンプルかつ真相がわかるまではややこしい事...
山下さんかっこよくなったなあ、とか、関口先生今回よくしゃべったなあ、とか、色々あるんですが、とにかく百器徒然袋(雨)で赤ちゃんを可愛がる榎さんの可愛さに「YOUもう結婚して子作りしちゃいなYO」と思った結果がコレだよ! いつにも増してシンプルかつ真相がわかるまではややこしい事件。事態が進展するまでは正直ダレましたが、新たな犠牲者が出てからはスピーディーでした。陰摩羅鬼で真相がわかりやすかったのは、京極堂作品は基本シンプルな事件がいくつも起きて繋がったり重なったり撹乱し合ったりで謎めくのに対し、陰摩羅鬼は事件(出来事)自体は一つだったからじゃないかなあと今更思ったり。 作中でも指摘された通り、構造自体は蜘蛛と似ているけれど、真相が明らかになったとき発覚するのは犯人の小ささ。まさに邪な雫。ちっぽけなものが人を狂わせてこの惨事。まさか百器徒然袋(雨)の最初の事件がコレの伏線というか前置きだったとは……とりあえず従兄弟殿に合掌。そんなつもりはなかったろうに切っ掛けになっちゃったんだもんなあ。 生き残った彼女のこれからがどうなるのか、榎さんに伴侶はできるのか、関口先生は作家として成長するのか、タイミング的に次は再び木場さんメインかなあとか思いつつ、いつになるかわからないけど次巻を楽しみに待ってます。
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発端は榎木津の従弟、今出川からの依頼。 榎木津の縁談が3件つづけて破談になったというのだ。それも見合いの前にお断りしてきている。 そしてどうも先方には皆、何かトラブルが起きているらしい。 榎木津に極秘で調査を依頼された益田はなぜか関口とともに赴くこととなる。 一方、青木は江戸川べ...
発端は榎木津の従弟、今出川からの依頼。 榎木津の縁談が3件つづけて破談になったというのだ。それも見合いの前にお断りしてきている。 そしてどうも先方には皆、何かトラブルが起きているらしい。 榎木津に極秘で調査を依頼された益田はなぜか関口とともに赴くこととなる。 一方、青木は江戸川べりで商社員の毒殺体を発見。 以後、大磯、平塚で毒殺が相次ぐ。被害者についての関連はなさそうだが、本庁は理由を説明せぬまま広域指定で連続毒殺事件と認定。 そしてこれらの事件がやがて益田の調査対象とリンクしていき・・・。 「邪なことをすると―死ぬよ」 昨年9月の講談社のフライングから一年待たされましたが、やっとでました~。3年ぶりの京極新刊! あちこち違う場所で起きる事件が関係しあっているあたり、『絡新婦』っぽいかったかな。 「邪魅」についての薀蓄がなかったのは寂しくもあり、読みやすくもありました。 というか、全体的に京極堂の薀蓄は少なかったですね、そういえば。 それなのにこの厚さって・・・。 今回は初めてメモをつけながら読みました。長い上にキャラ多すぎ。 だけど、そのおかげと登場人物それぞれの視点で描かれていたことで仕掛けについては大体わかりましたが、真相は驚き! だけど動機にはどうもイライラしました。いや、これはただの嫉妬かもしれませんが。 それにしても、「善の部分と邪な部分を他人に丸投げ」というのは、どうも許せないなぁ。 この作品はエノさんの事件だったのですが、大立ち回りがなかったのが物足りない。 あと鳥口とまちこさんといさまやも出てないし。木場の暴走もなかったなぁ。 だけど関口・中禅寺・榎木津のそこはかとない友情を感じ、個人的には前作よりも満足でした♪
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あまりにもややこしかった。 入り乱れまくった人間関係がこの作品の妙なんだろうけど、もう少し解りやすくしてほしかった。 この分量じゃ一日じゃ読めないし、でも一気に読まないとますますわかりにくい‥ っていうかぶっちゃけ細かいところ忘れてしまいます‥ とにかくもう少し解りやすくしてほし...
あまりにもややこしかった。 入り乱れまくった人間関係がこの作品の妙なんだろうけど、もう少し解りやすくしてほしかった。 この分量じゃ一日じゃ読めないし、でも一気に読まないとますますわかりにくい‥ っていうかぶっちゃけ細かいところ忘れてしまいます‥ とにかくもう少し解りやすくしてほしかったです。
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京極堂シリーズ第8弾。 江戸川、大磯、平塚で次々に人が殺されていく。 被害者同士の接点は、青酸と、あの榎木津の見合い相手の関係者ということだけ。 警察が犯人と目星をつけたものが次の犠牲者になってしまう。 連続に見えるが、連続殺人ではないのか。 戦時中のいまわしい実験もからみ、京極...
京極堂シリーズ第8弾。 江戸川、大磯、平塚で次々に人が殺されていく。 被害者同士の接点は、青酸と、あの榎木津の見合い相手の関係者ということだけ。 警察が犯人と目星をつけたものが次の犠牲者になってしまう。 連続に見えるが、連続殺人ではないのか。 戦時中のいまわしい実験もからみ、京極堂や榎木津の過去も話される。 一気に読めなくて、 電車内の移動時間内に細切れに読んじゃったのは失敗だったな。 京極さんの世界に入っていこうとした途端に 目的駅に到着しちゃったりで、感情移入がしにくかった。 でもね、世界を感じることはできた。 いつも以上に、人格が壊れている人がたくさん出てきて、 事実なのか、欲望なのか、幻覚なのか、 読んでいてもわからなくなっていくのです。 榎木津のちょっと哀しい過去がエピソードになっていたから、 いつもの彼のパワーが爆裂してなかったのが少し残念。 でもさ、関口は少しまともになったんじゃない? 前よりもしゃべれるようになったし。 またしばらく何年かはこのシリーズは出ないんだろうな。 次のが出版されるのを、待ち遠しく思います。
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榎木津がおとなしく、まとも。関口くんも関口くんらしくない。事件事態にもいつもよりあまり魅力が感じられなかった。
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