空白の叫び(下) の商品レビュー
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人を殺した14歳の久藤、葛城、神原が少年院を出てからの話。殺人は絶対に許されるべきことではない。だけど3人の視点から見ると共感できるところが沢山あり、なんとか生きる道を見つけてほしいと願っていました。 上下巻合わせて900ページ以上を超える大作でしたが読むことができて本当に良かったです。
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一部、二部、三部。奇抜な展開だけど、一人一人が丁寧に描かれていて納得のラスト。 本題とは関係ないけど、中学生男子目線で書かれている話が好き。大人と子供の中間で独特の雰囲気がある。
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どういう結末になるのか、最後までわからず期待して勝手な想像を膨らませたわりに、あっけない結末。想像どおり。 これから葛城や久藤がどう生きていくのか、気になる。
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上巻で刑務所が一緒になった3人が下巻で本格的に関わっていく。 思ったより伏線が回収されていっていて、全てがちゃんと結びつくようになっているのはさすが。 話が重すぎて伏線があることすら忘れてた(柴田の存在とか)。 最後は一応腹落ちできる終わり方に。 個人的には英里がが一番不思...
上巻で刑務所が一緒になった3人が下巻で本格的に関わっていく。 思ったより伏線が回収されていっていて、全てがちゃんと結びつくようになっているのはさすが。 話が重すぎて伏線があることすら忘れてた(柴田の存在とか)。 最後は一応腹落ちできる終わり方に。 個人的には英里がが一番不思議だったので、英里の背景も知りたかった。
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【上下巻のレビュー】 閉塞感に息が詰まる 2000年の少年法改正以前、3人の少年が殺人を犯す。そこに至るまでの第一部「胎動」がまず心苦しい。人は生きながらにして差別をするのだということをまざまざと見せつけられる。そして同じ少年院で出会い、更生したかに思われた人生の歯車はまた狂い...
【上下巻のレビュー】 閉塞感に息が詰まる 2000年の少年法改正以前、3人の少年が殺人を犯す。そこに至るまでの第一部「胎動」がまず心苦しい。人は生きながらにして差別をするのだということをまざまざと見せつけられる。そして同じ少年院で出会い、更生したかに思われた人生の歯車はまた狂い出す。ただそれは偶然ではなく必然だった。。。 約1200ページのボリュームにも、内容にも押しつぶされそうになるが、ラストまでとことん貶められ救いが無い。殺人の業の深さを思い知らされる。
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少年院を出た後を描く下巻。 これまでは同じ少年院にいたと言うことだけが接点だった三人に予想外のつながりが。 そしてまさかの銀行強盗、現実味が無いような特徴的な登場人物たちと、一見荒唐無稽の設定にも思えたけれど、自分の居場所を探し求める少年たちの複雑で繊細な思いが見事に描かれていたように思います。
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社会復帰後も失意の中にいた久藤は、友人水嶋の提案で、銀行強盗を計画し、神原と葛城にも協力を依頼する。 三人は、神原の提案で少年院時代の知り合いである米山と黒沢にも協力を依頼する。 三人の迷える魂の彷徨の果てにあるものとは? ミステリーで社会に一石を投じる著者の真骨頂と言える金字塔...
社会復帰後も失意の中にいた久藤は、友人水嶋の提案で、銀行強盗を計画し、神原と葛城にも協力を依頼する。 三人は、神原の提案で少年院時代の知り合いである米山と黒沢にも協力を依頼する。 三人の迷える魂の彷徨の果てにあるものとは? ミステリーで社会に一石を投じる著者の真骨頂と言える金字塔的傑作。
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3人の少年の生い立ちから始まって、まだ短い人生なのに生きて来た過程が辛くて悲しくなってしまった。こんな中で誰か普通に温かさを持った大人が1人でもいて、そんな大人と出会っていたらまた3人の人生は違ったものになってたのに。そういう大人でいたいな。
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内容紹介 少年院を出た彼は本当に更正できたのか 久藤美也は自分の容姿や頭脳が凡庸なことを嫌悪している。頭脳は明晰、経済的にも容姿にも恵まれている葛城拓馬だが、決して奢ることもなく常に冷静で淡々としている。神原尚彦は両親との縁が薄く、自分の境遇を不公平と感じている。〈上巻〉第一部...
内容紹介 少年院を出た彼は本当に更正できたのか 久藤美也は自分の容姿や頭脳が凡庸なことを嫌悪している。頭脳は明晰、経済的にも容姿にも恵まれている葛城拓馬だが、決して奢ることもなく常に冷静で淡々としている。神原尚彦は両親との縁が薄く、自分の境遇を不公平と感じている。〈上巻〉第一部ではこの3人の中学生が殺人者になるまでを、その内面を克明にたどりながら描く。その3人が同じ少年院に収容されて出会うのが第二部。過酷で陰湿な仕打ちで心が壊されていく中、3人の間には不思議な連帯感が生まれる。〈下巻〉第三部。少年院を退院した彼らはそれぞれ自分の生活を取り戻そうとするが、周囲の目は冷たく、徐々に行き場をなくしていく。そして、再び3人が出会う日がくる。 少年犯罪を少年の視点から描いた、新機軸のクライムノベル。
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図書館にて借りました。 面白かったー!!! 上巻は、犯行に至るまで→逮捕→少年院でしたが、下巻は出所→その後の生活になってます。 いやはや、なるほどそれで銀行強盗ね。 全てが終わってみれば、大人の身勝手に振り回された少年達、て感じ。 上巻では動機はあれど、短絡的思考からくる犯行とも読めたけど、読みきるとまた違う。 変化といえば、神原が一番怖い。 ひとりだけ一人称の「ぼく」となって話は進んでいたが、そのせいか最後にはなるぼど! 本当に少年院で色んな事を学んできたんだね、て感じ。 口調と思考はお子様丸出しなのに、やることがえぐ過ぎる。 特に黒澤の勤めてる店に嫌がらせしたり、ビラを貼ったり、佳津音ちゃんが電話してきたら、「ち、こんなときに」といった今までにない扱い。そして佳津音ちゃんが素直になってくれるなら邪険にする気はない、と云う思考。 ただひと言、怖い。 なので、最後のボコボコは自業自得じゃないの?と、云いたいかな。 しかし、こうなったのも叔母の丹波への貢ぎ愛も影響があると思うとまともな大人って神原の周りは皆無だな。 貢ぐなら自分の分までにしといたら良かったのに。 あれは呆れました。レトルトのハンバーグとかっちかちのステーキでお祝いしといて、使っちゃったの、だから一緒に暮らさない?は同じ大人として恥ずかしい。 本当に大人の嫌な面を突きつけられた作品でした。 その後も読みたいような、読みたくないような・・・。 個人的には葛城くんがツボでした。 彩との出逢いは確かに葛城君に影響を与えた。 人はやはり、ひとりでは生きられないんだと思いました。 あの出逢いを拒否していたらきっと、植物のようになれたかも・・・。
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