赤い指 の商品レビュー
なんとも物悲しい話だった。子どもを守るとはこういうことになるのだろうか。信じられない。 加賀と父親の約束は男らしかったな。
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加賀恭一郎シリーズ7弾 すごいね、東野圭吾さん。 いつものごとく一気読み。 犯人家族に加えて、加賀恭一郎の父子関係も描かれていて、さすがの読後感。 ミステリーなのに思わず泣けてしまった。
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昔、読んだわ。その時は、もう少し感動したような覚えがある。特に、おばあちゃんが…というところで。 誰かのために、はその人のためにはならない。行動は本人に責任を取らさないと。何の解決にもなっていないと思う。
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親子という関係性について考えさせられる一冊。親子だから、親子だけど、親子なのに…いろんな言い方ができるけど、結局どの親子の関係性も一朝一夕にできたものではなくて、歴史がある。結婚したら、相手の親と自分との間には歴史はないわけだけど…だからこそ、歴史を作りたいし、知りたい。
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最後の50ページくらいがこの本の神髄なんだろうと思わせられるほどの展開の妙。ただ事件を解決するだけじゃない、人の心の深いところまで読み解いて収めにいく加賀恭一郎の天晴感が素晴らしくて、まさかの展開にすっごく泣かされました。 息子の将来を思いその罪を隠ぺいしようとする歪んだ母...
最後の50ページくらいがこの本の神髄なんだろうと思わせられるほどの展開の妙。ただ事件を解決するだけじゃない、人の心の深いところまで読み解いて収めにいく加賀恭一郎の天晴感が素晴らしくて、まさかの展開にすっごく泣かされました。 息子の将来を思いその罪を隠ぺいしようとする歪んだ母の愛と、自己を犠牲にしてでも息子に自身の過ちを気づかせたい無償の母の愛の両極を見たような気がして、すっごく身につまされました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大の読書好きの友人から薦められていたのだが、このほどやっと読むことができた。そんなに東野作品をたくさん読んできたわけではないが、これは確かに秀逸な作品だ。幾重にも張り巡らされた伏線。認知症の親。最初から分かっている犯人。これは推理小説なのか。ちょっと毛色が違うような。心理描写が中心というか。それにしても、どうしようもないよね、この犯人は。この人物の心理描写は多くない。作者としても、こういう人がいることはわかっていても、十分に心理を理解することはほぼ不可能ということを認めているに違いない。どんでん返しに請うご期待。ラストもすごい。
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加賀恭一郎シリーズの7作目です。2011年にドラマ化されてます。犯人側と加賀刑事側から描かれているので、追いつめていく加賀刑事側と、追いつめられていく犯人側からと、両方から楽しめます。最後は色々と考えさせられたり、感動したり。一貫して暗いムードの中で、登場人物の緊張や焦りなどがす...
加賀恭一郎シリーズの7作目です。2011年にドラマ化されてます。犯人側と加賀刑事側から描かれているので、追いつめていく加賀刑事側と、追いつめられていく犯人側からと、両方から楽しめます。最後は色々と考えさせられたり、感動したり。一貫して暗いムードの中で、登場人物の緊張や焦りなどがすごく伝わって来て、終わった瞬間、ほっと肩の荷が降りたような感じがしました。
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読了日2010/08 加賀恭一郎シリーズ初めて読みました。 テレビドラマの新参者を見てたから、かなり阿部寛さんの印象が強くて、読んでてもどうしても加賀=阿部となってしまった この「赤い指」は、読んでてすごく考えさせられる内容だった。 教育問題、老人、介護問題。現代、ほとんどの人が...
読了日2010/08 加賀恭一郎シリーズ初めて読みました。 テレビドラマの新参者を見てたから、かなり阿部寛さんの印象が強くて、読んでてもどうしても加賀=阿部となってしまった この「赤い指」は、読んでてすごく考えさせられる内容だった。 教育問題、老人、介護問題。現代、ほとんどの人が抱えている問題だと思う。 教育問題とは、学校ではなく、親の自分の子どもに対する教育問題で、自分の子どもを見失ってしまう悲しさ、理解できない恐ろしさ、今は想像もつかないけれど、そういう日がいつか来るかも知れないと思うと、不安でいっぱいなる思いでした。 そして、介護問題。高齢化が進み、痴呆症の老人が増える中、こちらもどう対処していくべきか、そして、親との関わり合い、愛情の深さ、夫婦の気持ちの違いなど、多くの問題がある。 すごく、切なく悲しい物語だけれど、だれにでも起こりうる、身近な問題の少子高齢化を題材にした作品です。
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東野圭吾作品もだいぶ読んできたが、読後感が一番すっきりする作品だった。親の認知症と介護の問題をストーリーの真ん中に据えて、現代性も持たせているし、さらには最後に意外な落ちで、心をグッとつかまれ揺さぶられる。トリックもストーリー上は本作ではもうどうでもいいような位置づけにしかならな...
東野圭吾作品もだいぶ読んできたが、読後感が一番すっきりする作品だった。親の認知症と介護の問題をストーリーの真ん中に据えて、現代性も持たせているし、さらには最後に意外な落ちで、心をグッとつかまれ揺さぶられる。トリックもストーリー上は本作ではもうどうでもいいような位置づけにしかならないが、さすが芸が細やかでそつがない。 文句なし面白かった。
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加賀恭一郎シリーズの1作。加賀の父親との関係がストリーと微妙に関わりを持つ。父親との確執が続いていると思いきや、実は、という展開。父親の話を挟むことで、本筋のストーリーをきわだたす効果がある。 ちなみに、脇道にそれるが、母親についてほんの一言だけ触れられるが、その詳細は「祈りの幕...
加賀恭一郎シリーズの1作。加賀の父親との関係がストリーと微妙に関わりを持つ。父親との確執が続いていると思いきや、実は、という展開。父親の話を挟むことで、本筋のストーリーをきわだたす効果がある。 ちなみに、脇道にそれるが、母親についてほんの一言だけ触れられるが、その詳細は「祈りの幕が下りる時」に語られることになる。 主人公はごく普通のサラリーマン。認知症の母親を引き取ったことで、妻との関係が悪化し、一人息子の中学生は引きこもりという家庭環境で、家庭に居場所がないという。そんな状況の中で、最悪の事件が起きてしまうという話。 展開は刑事コロンボ的で、犯人や手口等は読者に早々に明かされ、それを刑事が徐々に追い詰めていくという形。ただ、この小説のすごいところは、主人公の絶望的な未来のない状況の中で、真実を知ることで、一筋の光明が見出されるところだと思う。赤い指に隠された真実を知ると、涙無くしては読めません。 最後に、このことを端的に表した加賀恭一郎のセリフを紹介します。 「刑事というのは、真相を解明すればいいというものではない。いつ、解明するか、どのようにして解明するか、ということも大切なんだ。」
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