赤い指 の商品レビュー
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家族の話で、自分にも重なってしまう部分が多く読んでいて泣きそうになることも... 神の視点のミステリーかなと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
むか~しの作品ですけど、2022年初読でありますが、いいですね。 ふつ~に展開されていくのですが、やはり東野圭吾さん、 終盤、ほんま残りページが無くなりそうなくらいで、どーんとやらはります。 よかったです。
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認知症の父を亡くし、一人になった母と同居するため実家に一家で引っ越してきた家族。 認知症になった義母を邪魔もの扱いする妻、母に甘やかされて育った学生の息子、そのどちらからも目を背け続けた夫。 ある日、息子が女児を家に連れ込み殺害してしまう。 妻からの強い要望で、息子が罪をかぶらな...
認知症の父を亡くし、一人になった母と同居するため実家に一家で引っ越してきた家族。 認知症になった義母を邪魔もの扱いする妻、母に甘やかされて育った学生の息子、そのどちらからも目を背け続けた夫。 ある日、息子が女児を家に連れ込み殺害してしまう。 妻からの強い要望で、息子が罪をかぶらなくて済むよう、隠蔽する夫。 刑事、加賀恭一郎が徐々に事件捜査を進め、前原家に目が向けられる。 子どもが殺人者となり、両親が受けた衝撃、混乱、葛藤、隠蔽工作…どれも迫りくるような描写がすばらしい。 息つく暇もなく、ページをめくりました。 同時進行で、恭一郎の末期がんの余命いくばくもない父を全く見舞いに行かないという親子の関係も出てくる。 今回の事件で同じチームになった恭一郎の従弟は、優しい伯父の 末期を見舞おうとしない、それどころか、それ以前からの恭一郎父子の関係性を訝しげに見守り、冷たい人だ、とも感じている。 この小説の中では、殺人を犯した息子と両親としての親子、同居している認知症の母と息子としての親子、そして最期を迎えようとしている父親と一切の交流を断っている加賀恭一郎親子の3パターンの親子の形が浮き彫りにされています。 加賀恭一郎シリーズは初めて読んだので、人物像を事前に理解していないまま読み進め、なんて冷たい人なんだろう…と思っていたのですが、最後の最後にそう来たか!と、やられました。 事件も犯人の目星がついていながら、じわじわと追い詰め、すぐに逮捕に至らないところも、どうして?と思ったのですが、そういうことだったのか!とその加賀の考えに驚嘆しました。 加賀恭一郎ファンになってしまいそうです。 2021/08/26
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嘘に嘘を重ねる、自分たちの都合しか考えずに。 そのことに、前半は気分の悪さしか感じられなかった。 今回は、良くも悪くも家族がテーマになっている。 犯人の家族、加賀恭一郎と父親。 それが最後の数ページに凝縮されて、その展開に安堵すら覚えた。
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読み始めたら止まらなくなりました。 家庭環境について考えさせられます。 東野さんの作品で一番印象に残っています。
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なんてことないミステリーだと思っていましたが、ラストに持っていかれました。 同じようなご家庭、あるのではないでしょうか… 自分自身にもしっかり問いかけたい内容でした。
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東野圭吾による直木賞後の第一作。加賀刑事シリーズ。 中学生の息子を持つ前原昭夫は、妻・実母と同居していた。母は既に認知証になっており、 息子は半ば引き篭もり状態な上に、全ての事柄を親のせいにする。 妻・八重子は息子を溺愛し、前原の母と同居するのを嫌がっている。 そして本人はその...
東野圭吾による直木賞後の第一作。加賀刑事シリーズ。 中学生の息子を持つ前原昭夫は、妻・実母と同居していた。母は既に認知証になっており、 息子は半ば引き篭もり状態な上に、全ての事柄を親のせいにする。 妻・八重子は息子を溺愛し、前原の母と同居するのを嫌がっている。 そして本人はその悪い状況を変えるべく努力する訳でもなく、結局全てから逃げていた。 そんなある日、息子が少女を家に引き込み殺害してしまう。 あろう事かその死体を自宅の庭に放置し、自室へ逃げ込んでしまう。 帰宅した前原は自首させようと試みるが、息子を庇う八重子が反対する。 最終的には“息子の為に”前原が死体を近くの公園に遺棄し、更に一計を案じて息子を守ろうとするが。。。 最初は長編だと思っていたが、どうやら元となった話が短編であり、 本作品もそれに肉付けを行った中篇程度の長さである。 よってかなり簡単に読み終わった。 読後感としては微妙。モヤモヤする。 本作品は前原一家による少女殺人隠蔽が前面にあり、加賀父子の物語が裏に存在するような形を取っている。 最終的に加賀父子の心温まるエピソードで終わるのだが、 もう一方の、前面に出ている前原一家が最悪なのである。 前原昭夫は色々不満に思うばかりで何の努力もせず、結局不満を口に出すこともしないで逃げ出す男。 妻に対しても何の反論も出来ず、年老いた母親の介護からも逃げ出している。 妻・八重子はどんなにダメな息子であろうとそれを庇い、溺愛し、息子を叱ろうとする夫をヒステリックに罵るばかり。 義理の母親とは接触を極力持たないようにし、「いなくなってくれ」という気持ちが強い。 息子はもう最悪。親への尊敬もなければ、自分で何かに責任を持つこともない。 全ては誰かが用意してくれ、悪いことがあれば全て自分以外の責任と感じている。 しまいには幼い命を奪っても罪悪感の欠片も感じず、「親が悪い」とつぶやく… (「こんな前原一家のようなところは存在しない!」と言い切りたいところだが、 どこかに存在しそうなのが怖いところである。) この前原家に関しては上記のようにイライラする要素満載なのだが、 それもある意味東野圭吾の狙い通りなのかもしれない。 「加賀親子」と「前原親子(一家)」を比較させることで真に書きたかった加賀父子の話をより盛り上げている、と。 そういう事ならばすっかり東野圭吾にやられた訳なのだが。 また、“呆けたフリ”をしていた母・政恵の心情を考えるとかなり切ない。 でもちょっとオチが強引な気はする。 何より、加賀恭一郎のエピソードを書く為だけに事件が(しかも凄惨で残忍な事件が)起きたような感もあり、 物語に加賀が関わるというよりかは加賀に付属している物語のような気もするので、ちょっと期待はずれな2.5点。 “家族とは”を反面教師的に学ぶ事は出来る。
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あっという間に引き込まれ あっという間に読み終えました! 政恵おばあちゃんの計画は 出来すぎやけど 加賀恭一郎の推理は相変わらずでした。 加賀父子は最期まで繋がっていたことを 知ってジーンときました
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朝から一気読みした一冊。 冒頭から、事件が起こり、さまざまな思いが交錯していく。その心理描写は見事で、読み手をどんどんこの作品に引き込んでいく。加賀刑事と父親との関係も交えながら話はすすんでいく。 最後には、母親の愛を感じ、そこに唯一の救いを見出した。
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