フェルマーの最終定理 の商品レビュー
定理の名前を聞いた事ある程度ですが、その内容や人生を狂わす程の底無しの難しさを数学の歴史を通して分かり易く説明してくれます。 ただ、それ以上に 「最終定理は証明出来ていないにせよ、他の数学者に数々の戦略やアプローチを与えた。彼の失敗になんら恥ずべき点は無い」 という言葉に感銘を...
定理の名前を聞いた事ある程度ですが、その内容や人生を狂わす程の底無しの難しさを数学の歴史を通して分かり易く説明してくれます。 ただ、それ以上に 「最終定理は証明出来ていないにせよ、他の数学者に数々の戦略やアプローチを与えた。彼の失敗になんら恥ずべき点は無い」 という言葉に感銘を受け、チャレンジして最後まで徹底してやり切る大切さを学ばせてくれた良作です。
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インドのラマヌジャンの本を読んだ時にも感じたが、数学者は難解な解法に悩みながらも、実はそのテーマは素朴でシンプルな内容の証明だったりする。例えば、本著の事例で言うと、地図は4色で塗り分け可能である事の証明のように。 聞けば単純で面白いと思う話から、どうも理解が難しい証明等、色ん...
インドのラマヌジャンの本を読んだ時にも感じたが、数学者は難解な解法に悩みながらも、実はそのテーマは素朴でシンプルな内容の証明だったりする。例えば、本著の事例で言うと、地図は4色で塗り分け可能である事の証明のように。 聞けば単純で面白いと思う話から、どうも理解が難しい証明等、色んな数学に纏わる物語を紹介しながらも、フェルマーの定理を証明するドラマを追う。 何故だろう、一番印象に残ったのはセミの話。本著では寄生虫の周期と重ならぬように、セミの土の中にいる周期が素数になったとの説が取られるが、他の書では、氷河期を生き抜くために、極力土の中で過ごす事ができる最小公倍数の大きな素数ゼミが生き残ったという説を読んだ覚えがある。どちらも説得力があるが、それよりも、素数の意味を生命に照らして理解する驚くべき事例だ。 数学こそ論理推論の学問であり、これを理解する事が、世の摂理の理解にヒントを与えてくれる。改めて、面白いと思った。
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引っ越すときに新幹線の中で読んだ本。 難解な数学小説かな、と思いきや、天才天才と呼ばれる人たちの素顔を集めたノンフィクション。 定理も分かりやすく解説している。数学の教科書を開きたくなった。 無性に。
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フェルマーの最終定理と題してはいるが、実際のところは数学史全体を紀元前から最終定理の証明までサイモン・シンの軽快な文章で概観できる。高度に数学的な内容は出てこないので、一般人にもおすすめできる。
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今って、ブームなんですかね、数学。NHKでも地上波でパンサー尾形さんを起用して放送したり。ニュース以外はつまらない芸人のトーク番組しか放送していない時間帯に、けっこう新鮮ですよね。
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【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA7715841X
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数学ノンフィクション。 数学も苦手な上、ノンフィクションも普段読まない。しかもこの分厚さ…けっこうなボリュームだなぁと読み始めたが、うーん、面白い! 17世紀にフェルマーが残したフェルマーの最終定理。 xのn乗 + yのn乗 = zのn乗 nが3以上の自然数 (x, y, z...
数学ノンフィクション。 数学も苦手な上、ノンフィクションも普段読まない。しかもこの分厚さ…けっこうなボリュームだなぁと読み始めたが、うーん、面白い! 17世紀にフェルマーが残したフェルマーの最終定理。 xのn乗 + yのn乗 = zのn乗 nが3以上の自然数 (x, y, z) の組が存在しない 「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」 紀元前古代ギリシアの哲学者であり、数学者でもあったピュタゴラスの話から始まり、17世紀にフェルマーがフェルマーの最終定理を残してからというもの、数学者たちが様々な方法で証明を試み、3世紀もの時を費やし、つい数年前、ついに証明されたという壮大でドラマチックな物語。 数学の神秘性、数字の持つ不思議、自然界をも支配している数学。 数学が苦手な私が数学の面白さに魅せられたのだから、理系の人にはもちろん、文系の人にもぜひおすすめしたい。 たとえば、17年地中で過ごすジュウシチネンゼミや13年地中で過ごすジュウサンネンゼミは蝉の天敵である寄生虫とライフサイクルが極力重ならないように素数のライフサイクルになっているという説があるらしい。また、川の直線距離と実際の長さの比はほぼ3.14...つまりπであるらしい。数学って学問だけの話じゃないんだと、面白くて、不思議で、ちょっと鳥肌…。 もちろん自然界の話だけでなく、多くの数学者たちが登場し、それぞれの人生や人間模様も面白い。 時々数学の話で付いていけない話もあったけど(特にケプラーの球体充填問題…)それも気にならないくらい面白かったのでちょっと背伸びの☆5です。
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読み終えてしまうのが勿体ないくらい興奮させてくれた。超難しい数学を平易なことばでイメージさせてくれる。300年余り証明できなかったフェルマーの最終定理を多くの数学者が挑戦しどのようにアプローチし挫折したかの軌跡、日本の谷山豊と志村五郎の功績が深く関わっていること、アンドリュー・ワ...
読み終えてしまうのが勿体ないくらい興奮させてくれた。超難しい数学を平易なことばでイメージさせてくれる。300年余り証明できなかったフェルマーの最終定理を多くの数学者が挑戦しどのようにアプローチし挫折したかの軌跡、日本の谷山豊と志村五郎の功績が深く関わっていること、アンドリュー・ワイルズの8年間の粘り強い飽くなき思考、ピエール・ド・フェルマーの天才さが印象的だ。ワイルズは現代の数学テクニックを使って証明したが、フェルマーはそのような数学テクニックがなかった当時どのように証明したのか?(夢想像がが膨らむロマンだ)
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久しぶりにアカデミックな本を読んだ(笑) 素人には非常に難しい題材にも関わらず、自分が読んでも理解できる内容になっている著者の力量には心底感服した。 この著者の他の作品も読んでみたいと思う。
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読み終えた。 5年前ぐらいに一度挫折した本書だか、この度再戦の末読了した。 数学IIBで終わっている自分にとっては5年経とうが変わらず難しく、正直内容の半分も理解できていない。 それでも、星4をつけたのはタイトルにもある周知の定理の、歴史の一部分を知ることのできた満足感からである...
読み終えた。 5年前ぐらいに一度挫折した本書だか、この度再戦の末読了した。 数学IIBで終わっている自分にとっては5年経とうが変わらず難しく、正直内容の半分も理解できていない。 それでも、星4をつけたのはタイトルにもある周知の定理の、歴史の一部分を知ることのできた満足感からである。 2度と読むことはないだろうけど、本当に読めてよかった。 フェルマーが少し難のある人間で証明を書ききらなかったことで300年以上も解き明かされなかったなんてロマンスの塊だな。
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