プリンシプルのない日本 の商品レビュー
まるで今、生きていて、 今の政治をやっつけているような錯覚に陥る。 それくらい、この国の政治家の体質は変わっていないんだと思う。 こんなふうに、思ったことをズバズバと言いのけてしまうひとが、 いまの政治家の近くにいたら、すべてが変わっていたかもしれない。 すこしくやしい。
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閉塞感で息が詰まりそうな今、一服の清涼剤のような本。 東北電力の会長を勤めた白州が、原発事故後の電力会社の対応をどう評価するだろうか。 終戦後の日本の状況を語った下記の言葉は、そのまま3月11日の大震災後を生きる僕たちへの提言のように思える。 「日本人は盛んに、現実を凝視せ...
閉塞感で息が詰まりそうな今、一服の清涼剤のような本。 東北電力の会長を勤めた白州が、原発事故後の電力会社の対応をどう評価するだろうか。 終戦後の日本の状況を語った下記の言葉は、そのまま3月11日の大震災後を生きる僕たちへの提言のように思える。 「日本人は盛んに、現実を凝視せよ、なんて言うけどね、事実を事実と認めて黙って見ているんじゃいけないんだ。議論をしたければ議論すればいいんだ。ところが、痛烈なことを言うと恨むんだね。人の前で恥をかかしたって、面子々々っていうけど、八月十五日以来、日本人に面子なんてあるかっていうんだ。」
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筋の通った男、素直な男。 まさに、今の日本に必要な発想をしているんじゃないかと思う。 他に流されない、自分の基準を持った男。 この本は、占領とかGHQ当時の話を書いているわけではない、彼の歴史的功績ではなく、その後、本人が文春に寄稿していたものを集めている。彼の功績を知らずとも...
筋の通った男、素直な男。 まさに、今の日本に必要な発想をしているんじゃないかと思う。 他に流されない、自分の基準を持った男。 この本は、占領とかGHQ当時の話を書いているわけではない、彼の歴史的功績ではなく、その後、本人が文春に寄稿していたものを集めている。彼の功績を知らずとも、この本を読めば、いかに彼がまっとうな人間かが垣間見られる。
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2011/3/2 書いてある内容だけ見れば、 東北電力の会長をして、東北地方の電力の 安定供給に努めた人 しっかりした実業家っていう感じ。 でも、こういう情報もある。 プリンシプルのない男『白洲次郎』 < http://home-and-human-navi.bl...
2011/3/2 書いてある内容だけ見れば、 東北電力の会長をして、東北地方の電力の 安定供給に努めた人 しっかりした実業家っていう感じ。 でも、こういう情報もある。 プリンシプルのない男『白洲次郎』 < http://home-and-human-navi.blog.ocn.ne.jp/genki100/2009/03/post_7350.html > 何が本当かわからんけど、両極端だなぁ。
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ブリンシプル(行動のもとになる原料、原則)を持って行動した、白洲次郎さんはとてもカッコ良く、自分も見習いたいと強くおもった。
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図書館の本 内容(「BOOK」データベースより) 「風の男」、そして「占領を背負った男」―戦後史の重要な場面の数々に立ち会いながら、まとまった著作は遺さなかった白洲次郎が、生前、散発的に発表した文章がこの一冊に。「他力本願の乞食根性を捨てよ」「イエス・マンを反省せよ」「八方美人...
図書館の本 内容(「BOOK」データベースより) 「風の男」、そして「占領を背負った男」―戦後史の重要な場面の数々に立ち会いながら、まとまった著作は遺さなかった白洲次郎が、生前、散発的に発表した文章がこの一冊に。「他力本願の乞食根性を捨てよ」「イエス・マンを反省せよ」「八方美人が多すぎる」など、日本人の本質をズバリと突く痛快な叱責は、現代人の耳をも心地良く打つ。その人物像をストレートに伝える、唯一の直言集。 結構期待して読んだのですが、え?普通じゃないの?この意見?と思いつつ読み進めてはたと気がつく。 50年前の意見なのよね、だとしたら現代人はなにをしているのでしょう? 彼の考え方が斬新ではなくなっている今も、50年前の価値観で振り回されて日本が動いているような気がしてきてしまいました。
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戦後GHQの支配下に置かれた日本において、真っ向から米軍に立ち向かった男。 戦後エネルギー事業の立役者。吉田茂の影の宰相。 敗戦から生じる食糧難を戦時中に先読みし、農家になった奇人。 「白洲次郎」。 このような彼に関する伝説は「風の男 白洲次郎 青柳恵介著」に譲る。本書は白洲本人...
戦後GHQの支配下に置かれた日本において、真っ向から米軍に立ち向かった男。 戦後エネルギー事業の立役者。吉田茂の影の宰相。 敗戦から生じる食糧難を戦時中に先読みし、農家になった奇人。 「白洲次郎」。 このような彼に関する伝説は「風の男 白洲次郎 青柳恵介著」に譲る。本書は白洲本人が執筆した実際の著作を読みたいという要望に応えた著作集である。 主に文藝春秋に寄稿した論文やインタビュー、座談会で構成され、戦後の1940年代後半から1970年代までの日本の政治、日本人の道徳観を痛烈に批判、提言している。 過激な内容ににもかかわらず、読後に訪れる爽快感は、白洲の意見が圧倒的な経験値と知識を兼ね備えていること、そして「プリンシプル」を核として秘めていることによるだろう。 題名にもなっている「プリンシプル」。白洲自身も『どう訳せば良いのだろう、「原則」とでもいうのか』と言っているように、厳密な訳は当てられないが、『自分独自の理論』と捉えてほしい。本書では終始、この「プリンシプルのない日本」について考察している。 戦後の急速な工業発展、朝鮮戦争特需による、右肩上がりの経済成長に沸く日本において、冷静にその将来を憂うその姿は、尊敬に値する。 今回は彼の著作からいくつか引用してみよう。 ・現在の日本の復興ぶりなどということは、言わばクリスマスツリーみたいなもので、飾り付けて豆電気がついて、見ると本当に綺麗なものだが、あのクリスマスツリーには根が無い。あの木は育たない、きっと枯れる。本当はツリーでなくてただの枝みたいなものだから。 ・私は大体一院制度を採る。その一院も定員は多くて300人位のものが一番いいと思う。それも可能な範囲の小選挙区で。(ねじれ国会による政治の停滞を憂いての発言、現在の状況にも通じるものがある。) ・終戦直後の真剣な気持ちも朝鮮事件のあぶく銭のおかげですっかり消え失せ(中略)ごまかしごまかしで、いよいよ本格的に立ち直りに踏み出すべく余儀なくされかけたのが現在のほんとの姿ではあるまいか。 ・この儘では死ぬのが請け合いの病人も、ここで一大手術を断行すれば、一命をとり止めるかも知れぬというのが目下の情勢。(中略)こんな良い博打がどこにあるか。はずれて現状もともと、当たれば丸儲けという様なわけではないか。 ・新聞は読者の興味を中心に動くのはちっとも不思議なことではないが、(中略)新聞はもっと冷静に痛烈に事実を批判して欲しかった。 ・世界各国がお互いのことをなるたけ早く、よく、知り合わないと科学の進歩に間に合わなくなるかも知れぬ。もっともっと外国のことを知ろうとする意欲を起こすことだ。殊にその外国人の立場に立ってその外国を知ることだ。 ・農事試験場は所在地の農民と直結して、実験の結果いいと確信することをドンドン農村に進出して二年か三年実演して見せたら、その効果はたちまちあがるのに。 ・占領軍からのお土産品のデモクラシーなり新憲法がほんとに心の底から自分のものになった時において、はじめて「戦後」は終わったとしてもよかろう。 ・日本も、ますます国際社会の一員となり、我々もますます外国人との接触が多くなる。西洋人と付き合うには、全ての言動にプリンシプルがはっきりしていることは、絶対に必要である。 ・国会の先生方の審議拒否とか、牛歩とかさみだれとかいう戦術で政府の国会活動を阻止したり妨害したりなさらなくても、審判は国民がします。 ・政権党は自分の考えてる政策を法制化して実行に移す権限を国民から与えられているのです。それを阻止することが反対党の国民に対する義務だとお考えになる先生方がいるのなら、そういう先生方にあえて申し上げます。国民の良識をなめてはいけませんよと。 現代社会にも通用する示唆に富んだ白洲の言葉を感じ、自分のものにしてみてはいかがかな。
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現在の日本の政治家にも読んでもらいたいかも。 占領下の日本で戦後復興に尽力した白州次郎の文章をまとめた本。政治とはどうあるべきか、政治家は高い志を持とうと説いている。
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ちょっと前まで流行ってた白州次郎の文章を纏めた本。 戦前から生き、戦後活躍した男の本を読んでいつも思うのが、この国の変わらなさである。 悪い意味で。 笑えるくらいにこの本に登場することを今も日本人は繰り返している。 どーにかせにゃならん。
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趣味に関するエッセイ的なものを期待していた僕が、莫迦だったということなのだろう。 エッセイ的なものであることには違いないのだが、これは日々、特に政治や経済に関して常に苛立っている男の文章なのだ。
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