プリンシプルのない日本 の商品レビュー

白洲次郎【著】

2009/10/04

スゴイ男だったんだなあ、と感心。
というより、当時と今と、我々日本人および日本という国のあり方が全く変わっていないことにビックリ。

2009/10/04

「日本人に必要なものはプリンシプルを持つことだ。」ビジネス・外交の場面で特筆すべき日本人の弱点をバッサリ指摘する。

2009/10/04

白州次郎は、ちょっと前にNHKで｢マッカーサーを叱った日本人｣として紹介されてましたが、僕が白州次郎を知ったのは、去年、母が関東に遊びに来た時彼が住んでいた「武相荘」を見学してから。太平洋戦争が始まる3年も前に「日本はアメリカと戦争をする。日本は敗れ、食糧難の時代がくる」と予見し鶴川に隠退して百姓に転身したり、GHQの憲法草案で天皇の立場を「象徴」と訳したなどのエピソードをもち旧知の吉田茂の相談役として戦後の日本の政治に間近で接してきた人物。彼自身は生前に著作は残していないけど、本書はいくつかの雑誌に寄稿した文章をまとめた物。自称、政治嫌いで政治家ではなかったらしいけど、見識と民主主義に対する慧眼は、今の時代にも充分に通用すると思わせるもの。この人が政治家で本気で政治を行っていたら日本の戦後史も違った展開を見せたのではないかと思う。