ワイルド・ソウル(下) の商品レビュー
上巻と比べると、事態が目まぐるしく動く。 かなりのボリュームであったが、飽きずに読めたのはそのためかもしれない。 終わり方としては上手いこと収めたな、という印象が強い。 安心して読めるハードボイルドものというと語弊があるような気もするが、そんな表現が真っ先に浮かんだ。
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海外移住者の多くが大変なご苦労されたことは紛れもない事実だ。それに焦点を当てたこの小説は大変に読み応えがあり、また人を殺めないなかでストーリーを完結させたこともとても共感できた。自分にとっての大ヒット作
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上巻に続き、下巻はよりハラハラ、ドキドキの連続でした。復讐というエネルギーから発せられるもので、3人の男たちがそれぞれの役割を果たしていきます。そして、その後は、生き抜いていこうとするもの、すべてに別れをつげるもの、それぞれが自分で選択した道を選んでいきます。 また、日本政府へ...
上巻に続き、下巻はよりハラハラ、ドキドキの連続でした。復讐というエネルギーから発せられるもので、3人の男たちがそれぞれの役割を果たしていきます。そして、その後は、生き抜いていこうとするもの、すべてに別れをつげるもの、それぞれが自分で選択した道を選んでいきます。 また、日本政府への復讐を目的とした犯行の計画の最後には、これに携わった4名の男たちが、それぞれの心の奥深くにしまいこんでいた思いを解き放ち、本当の意味で開放されていきます。 読後の率直な感想は、4人の男たちが、計画的な犯行を行ったにもかかわらず、悪者と呼ぶことができませんでした。逆にこの4名の犯行、言動、感情などに爽快感さえ感じてしまいました。日本政府の事件後の会見の最後の一言を読んだ瞬間「よし!やった!」と一緒に思ってしまったくらいでした。 移民問題は様々な国が抱える問題のひとつだと思います。メディアから流れてくる情報は水面に浮いてきたものだけの場合も多くあると思います。この作品を通して事実と真実を学ぶことができたのではないかと思いました。
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南米移民政策の事など全く知らなかった。授業で事実だけを教えられても、真実は分からない。勉強になりました。 ブラジルって、面白い国。 山本さんが、切なかった。
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上では、移民政策の実態に関することが中心であったが、下では「人としての生き方」みたいな部分がメインに感じた。 出世の事ばかり考え、保身に走る官僚や、 ドンバルガスの支配下から逃れられない松尾の生き方 ↕︎ ケイの生き方 という対比。他人想いで、裏表...
上では、移民政策の実態に関することが中心であったが、下では「人としての生き方」みたいな部分がメインに感じた。 出世の事ばかり考え、保身に走る官僚や、 ドンバルガスの支配下から逃れられない松尾の生き方 ↕︎ ケイの生き方 という対比。他人想いで、裏表がなく、物事を割り切って考えるケイの言動に、読者としてちょっとイラついてしまう部分がある。しかし、それは日本人としての感覚が根付いてしまっているからこそなのかなって思った。 人の根源に近いのはケイの方である。 祝、100冊読了!
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上巻ですでに物語の終盤がみえたような気がして、面白いながらも下巻では1冊も必要?と思ってしまったけれど。 しけし蓋を開ければ上巻以上に面白く、いい意味で期待を裏切られる展開に一気に読んでしまいました。日本警察とブラジル移民2世の戦い。不思議な縁で繋がった仲間、友情、家族、そして新...
上巻ですでに物語の終盤がみえたような気がして、面白いながらも下巻では1冊も必要?と思ってしまったけれど。 しけし蓋を開ければ上巻以上に面白く、いい意味で期待を裏切られる展開に一気に読んでしまいました。日本警察とブラジル移民2世の戦い。不思議な縁で繋がった仲間、友情、家族、そして新たな愛情。五感を揺さぶられ、ドキドキハラハラだけではおさまらないです。深い背景描写であるのに、不要なものは一切なく必要なものしか描かれていません。 生と死が常に隣り合わせであることを感じさせるストーリーなのに、不思議と重苦しいシリアスではなく未来を感じさせてくれます。読み終わった後の清々しい気持ちは未だかつてないほどでした。沢山の人に勧めたい!
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歴史に消された日系南米移民。 上巻から続き、日本政府外務省、旧移民局への復讐。 だが... 上巻から雰囲気は様変わり。爽やかさすら漂う。 黒く塗られた歴史があったことは事実だ。 だが、南米の人々が持つ気質。陽気さ。そこに救われる。反面、日本人の持つ、右倣えの悪い気質へは痛烈だ。...
歴史に消された日系南米移民。 上巻から続き、日本政府外務省、旧移民局への復讐。 だが... 上巻から雰囲気は様変わり。爽やかさすら漂う。 黒く塗られた歴史があったことは事実だ。 だが、南米の人々が持つ気質。陽気さ。そこに救われる。反面、日本人の持つ、右倣えの悪い気質へは痛烈だ。 小難しく考えるな。楽しく生きろ。 秀逸な作品でした。
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『大誘拐』のような位置へきれいにまとまった作品 日本と地球の裏側南米の比較という主題があまりうまくいっていないが エンタメとしては充分な内容
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作者は垣根涼介氏。 戦後の外務省のブラジル移民政策を題材にして書かれた一冊。 スピード感のあふれる素晴らしい小説でした。 この著者の本は今回初めて読みましたが、次回また別の著書も読んでみようと思います。
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最後に来て、それまでで1番のめり込む事になった。『こういう展開かぁ』って感じ。久しぶりに『コレは、読んでよかった』と思えた。また、時間をあけて読んでみたい。
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