しずかな日々 の商品レビュー
人との出会いによって人生はガラリと変わる事はある。でも、それを否定も肯定もせずに、「今の自分というのは、これまでの過去を全部ひっくるめた結果なのだ。」という一文に救われる。
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母子家庭で育った小5の少年が母の都合で田舎の祖父と暮らした楽しかった友達との生活が目に浮かぶような文章に引き込まれて少年が成人になってもその時に戻れる。最後の文章に色んな事がありこれからもあるだろうけど、どんなことがあっても静かに受け入れていくのが僕の人生の日常だ。人生は劇的では...
母子家庭で育った小5の少年が母の都合で田舎の祖父と暮らした楽しかった友達との生活が目に浮かぶような文章に引き込まれて少年が成人になってもその時に戻れる。最後の文章に色んな事がありこれからもあるだろうけど、どんなことがあっても静かに受け入れていくのが僕の人生の日常だ。人生は劇的ではない。僕はこれからも生きていく。と題のしずかな日々。まさしくそうだ。
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「誰かと一緒にいるっていうのは、 こんなに楽しいって知ってしまったのに、 ひとりぼっちに戻るのは大変な事なんじゃ ないのだろうか。」 大人しくていつもひとりぼっちだった少年 光煇だか、5年生になった初日にクラスメイトの 押野少年に声をかけられる 「野球しようぜ」 その日から孤...
「誰かと一緒にいるっていうのは、 こんなに楽しいって知ってしまったのに、 ひとりぼっちに戻るのは大変な事なんじゃ ないのだろうか。」 大人しくていつもひとりぼっちだった少年 光煇だか、5年生になった初日にクラスメイトの 押野少年に声をかけられる 「野球しようぜ」 その日から孤独だった光煇の日常が変わる。 しかし、母親の仕事の都合で引っ越しを迫られる 光煇だったが、どうしても彼らと別れたくない。 その気持ちを察した担任の椎野先生が 光煇の母親を説得し、昔一度だけ会った事の ある祖父の家(母親の実家)に住む事に。 光煇と押野少年、そしてじゃらしやヤマとの 友情、おじいさんとの優しい時間が 詰まった一年間の思い出。 最後まで暖かい気持ちで読めた、最高のストーリー でした。
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誰かとの出会いで、 人生が劇的に変わる。 友人にしろ、先生にしろ、家族にしろ、 小学生の頃にそうした貴重な出会いがあった主人公は 幸せだよなぁとしみじみ思う。 だって、大人になると、たくさんの人に会いすぎる。
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誰しもが哀愁を込めて胸にしまってある少年時代の感受性が語られている。 とても心地よい、自分の少年時代に重ね合わせて共感できる作品であった。 が、人は置かれた状況によって求めるものが違うのだろうと思う。 今私が読みたいのはこういう児童文学的な者ではないのだと気がついた。 湯本 香樹...
誰しもが哀愁を込めて胸にしまってある少年時代の感受性が語られている。 とても心地よい、自分の少年時代に重ね合わせて共感できる作品であった。 が、人は置かれた状況によって求めるものが違うのだろうと思う。 今私が読みたいのはこういう児童文学的な者ではないのだと気がついた。 湯本 香樹実さんの描く少年、少女目線の作品が大好きであるにもかかわらず。 だからきっと、湯本 香樹実作品であっても今この瞬間には物足りない作品なのだろう。 このままでは作者に失礼だと思う。 心のコンディションが良い時に読み返してみよう。
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友達のいなかった光輝に友達が出来た小5の夏、母は突然引越しをすると言った。 転校をしたくないと言った光輝は、祖父の家で一緒に暮らすことになる。 少年の多感な時のひと夏の物語。 親の都合で子が振り回されることは多々あると思います。 そんな中、光輝はおじいさんと暮らせるようになっ...
友達のいなかった光輝に友達が出来た小5の夏、母は突然引越しをすると言った。 転校をしたくないと言った光輝は、祖父の家で一緒に暮らすことになる。 少年の多感な時のひと夏の物語。 親の都合で子が振り回されることは多々あると思います。 そんな中、光輝はおじいさんと暮らせるようになったことで、その悲劇から回避出来たのだと思いました。 あのまま転校することになっていたら、母のその後の様子から、彼の人生はきっと違ったものになっていたはず。 彼にとって正しい選択をしてくれた母に、そこだけは、他人ながら感謝したい。 友達の押野がいいですね。 そして、じゃらしとヤマも良い子。 あの年頃のとても素直で魅力的な少年たちが眩しい作品でした。
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引っ込み思案の小学5年生の男の子が、おじいちゃんの家で夏休みを過ごし、大人になっていく物語。 タイトル通り、ある少年の成長を描いた穏やかな日々の記録でストーリーとしては単純なのだが、 夏の匂いや自分が小さかった頃の記憶を思い起こされて、 私も小学生に戻って、彼らと一緒に日々を懸...
引っ込み思案の小学5年生の男の子が、おじいちゃんの家で夏休みを過ごし、大人になっていく物語。 タイトル通り、ある少年の成長を描いた穏やかな日々の記録でストーリーとしては単純なのだが、 夏の匂いや自分が小さかった頃の記憶を思い起こされて、 私も小学生に戻って、彼らと一緒に日々を懸命に、しかし健やかに過ごした気分になった。
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忘れていたこと、忘れたふりをしてふたをした記憶の中にそっと入り込み、こどもだったことの悲しみを思い出させてくれるそんな小説。児童文学の中の魅力的な大人の存在が生きている。おじいさんと椎野先生、そしてぼくより少し上の半分大人の押野のお姉さん。こどもをこんな風に描けるなんてすごい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学校5年生の一年。なんて素晴らしい作品なんだろう。読み終わりたくなくて、まだこの静かさの中にいたくて、わざと手を止めてしまった。人生を左右する出来事が起こっているのに、それを感じさせない。丁寧に生きてきたおじいさんの心強さが凄い。なぜお母さんは少し違う風になってしまったんだろう。この一年の後もえだいち、はおじいさんと静かに暮らしていく。でもお母さんの事を思うと波乱万丈だったに違いない。押野くんに出会えて良かった。感想に文字数をかければその分うるさく思えてしまう。彼のしずかな日々を私の文章で壊したくない。
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懐かしい。只々、五千石の家を想い出した。あの頃の経験が今の自分を創り上げている。それを維持できているのは幸せだ。
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