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若者はなぜ3年で辞めるのか? の商品レビュー

3.8

358件のお客様レビュー

  1. 5つ

    69

  2. 4つ

    138

  3. 3つ

    111

  4. 2つ

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2015/05/28

10年近く前に出た本だけど、今も状況は変わってないんだろなと。 現代の若者論ってよりも若者を犠牲にして今も生き延びているリバイアサンすなわち年功序列制度についての批判的な論説。経済が右肩上がりでなくなり、今まで労働者を昭和的価値観のもとレールの上を走らせてうまいこと回ってた世の中...

10年近く前に出た本だけど、今も状況は変わってないんだろなと。 現代の若者論ってよりも若者を犠牲にして今も生き延びているリバイアサンすなわち年功序列制度についての批判的な論説。経済が右肩上がりでなくなり、今まで労働者を昭和的価値観のもとレールの上を走らせてうまいこと回ってた世の中がそうはいかなくなった。レールは途中でぶち切れ、もはやねずみ講のようなもんだと。若者に犠牲を強いるために出生率も低くなって、それが移民をって声になるのもリバイアサンの延命のためってのは鋭い指摘だと思う。

Posted byブクログ

2015/03/31

就活を控えた、いち大学生としてこの本を読んでみた。内容は、年功序列や終身雇用について、それらは経済が拡大している時に作られた制度であり、今日では時代遅れ、などなど詳しく書かれていたと思う。個人的な感想としては、それらの制度は聞いたことはあるものの、よくは理解していない程度だったの...

就活を控えた、いち大学生としてこの本を読んでみた。内容は、年功序列や終身雇用について、それらは経済が拡大している時に作られた制度であり、今日では時代遅れ、などなど詳しく書かれていたと思う。個人的な感想としては、それらの制度は聞いたことはあるものの、よくは理解していない程度だったので、スッと腑に落ちなかった。これは働いてみるとわかることなのかもしれない。最後に、普通に働くだけじゃダメだ、ということを肝に銘じて、忍耐力を持って、仕事に取り組んでいければなあと。

Posted byブクログ

2015/01/05

Thu, 21 Oct 2010 城繁幸氏のベストセラー本. 現代日本の病巣の中核をえぐった,一冊とでも言おうか. 本書は,現在の若者の負担の重さ,年功序列の構造的問題を赤裸々に指摘する. 現代日本の論点は 労使の格差でも,金持ちと貧乏の格差でもない.それは,年寄りと若者の...

Thu, 21 Oct 2010 城繁幸氏のベストセラー本. 現代日本の病巣の中核をえぐった,一冊とでも言おうか. 本書は,現在の若者の負担の重さ,年功序列の構造的問題を赤裸々に指摘する. 現代日本の論点は 労使の格差でも,金持ちと貧乏の格差でもない.それは,年寄りと若者の格差だ. こんなことを言うと, 「いやいや老人にも独居老人とか,いろいろあって大変じゃないか? だいたい老人は弱者だ」 という反論をされる方もおられるだろうが, マクロな構造の話である. 大体,世の中を二つの名詞の対立で議論すること自体,ラフな話なんだ. その議論をする以上,要はマクロで構造の話なんだと諒解いただきたい. 往々にして問題は,固定観念にある. メディアが移す,個別キーワードで僕らの発想はドライブされる事が多いが, 社会保障と言ったときにそのターゲットはどこに向かうか? その多くは,年配層に向かう. 労働者保護と言ったときにそのターゲットはどこに向かうか? すでに正規雇用を受けている人に向かう. 産業活性化,企業の景気対策と言ったときにそのターゲットはどこに向かうのか? それは,すでに株式上場しているような既存勢力にむかう. そこに隠れた構造は,何か? 既に発言力をもった,エスタブリッシュメントの保護であり, 年功序列的システムの保護である. しかし,組織がピラミッド型であるという,前提と, 全員が出世する年功序列の仕組みは,絶対に両立しない. これを成立させる要件は,指数関数的に組織が増大するというバブル的状態だけだ. つまり, 年功序列制度は,安定的な制度ではない. 非常にバブリーな制度なのだ. そのバブリーを支えた需要は, 戦後日本のたぐいまれなる戦後復興という大事業だ. 現在,そのフェーズから,安定な状態にフェーズシフトするなかで, その折れ線部分の前後に位置する世代の考え方,常識,無理解のギャップが 生まれている. それは,自然なことだ. 経済成長のフェーズがシフトすれば,組織の形態はそれにadoptするべきで, それによって,時代を読める人間はなんとか先手を打ってかわすが, それが出来ない人は辛酸をなめることになる. 現在,国民が納税したお金は,相当量,社会の革新のためではなく 現状の構造維持のために使われている気がする, 折れる幹の補強に未だ低木の若い芽が折られて用いられている気がする. これから,この問題は,より激しく議論されていくだろう. ちなみに「若者はなぜ3年でやめるのか?」ってタイトルはちょっと ミスリードにおもえるなぁ.

Posted byブクログ

2014/12/21

自分も新卒後就職した会社をわずか2ヶ月で退職した身として、 この本にはとても興味を持っていた。 若者が早々に退職する理由は、 本当に人それぞれであって退職を決意するに至るまでも、 ものすごい葛藤とかがあったと思う、みんな。 それをうまく枠に合わせてこうだからなんじゃ...

自分も新卒後就職した会社をわずか2ヶ月で退職した身として、 この本にはとても興味を持っていた。 若者が早々に退職する理由は、 本当に人それぞれであって退職を決意するに至るまでも、 ものすごい葛藤とかがあったと思う、みんな。 それをうまく枠に合わせてこうだからなんじゃないか、 とかあれこれ外野が言ってもいまいちピンとこない。 もちろん合っている部分とか共感できる部分もあったとけど、 結局のところ真髄の部分と言うか、 根本的な部分は当事者本人じゃないと分からんとと思う。 『3年以内で辞めた若者』である自分としては、 世間ではこんな風に思われてるのかー、とか、 うちらはこう分析されてるのかー、 と客観的に自分の身を知れたので、 その点が一番読み応えもあり、面白かった。 あともっとバッシングされているんだろうな、と思っていたら、 意外にも筆者が否定的な意見ばかりではないことに驚いた。 若者が3年で辞める理由、というよりも、 会社の年功序列・終身雇用の崩壊について深く書かれていたような。 それが間接的に若者が辞める理由にも繋がっているんだろうけど、 正直今の私にはその点がまだしっくりこなかった。 20071002

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2014/09/22

元富士通人事の城さんは、確か前著で現在世の中に蔓延している中途半端な成果主義の問題点を指摘し、正しい成果主義は年功序列制度と共存出来ると主張していたはず。 本書では、年功序列を否定している訳ではないと言いながら、結局は年功序列を否定している様に思う。 一人一人がみんなしっかり...

元富士通人事の城さんは、確か前著で現在世の中に蔓延している中途半端な成果主義の問題点を指摘し、正しい成果主義は年功序列制度と共存出来ると主張していたはず。 本書では、年功序列を否定している訳ではないと言いながら、結局は年功序列を否定している様に思う。 一人一人がみんなしっかりした考えを持って自分の道を進んでいけるような強い人ばかりなら良いが、日本人は白黒つけずもたれ合いながら組織として最大の成果を出してきた点が良いところではないのだろうか。 そのインフラとしての年功序列制度の果たす意義は大きいのだと思うのだが、こう考える私自身がどっぷり「昭和的価値観」に浸かってしまって救いようが無いということかな。

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2014/07/24

著者が言うところの「昭和的価値観」の説明書。 社会人5年目で転職した私からすると、そうだよね〜、と思う内容の繰り返し。 まあ、ひと昔前の本なので、いまの若者が読んでもそこまでぐっと来ないだろうな。いわゆる昭和的価値観にまだ囚われている管理職やボードメンバーには一読に値すると思いま...

著者が言うところの「昭和的価値観」の説明書。 社会人5年目で転職した私からすると、そうだよね〜、と思う内容の繰り返し。 まあ、ひと昔前の本なので、いまの若者が読んでもそこまでぐっと来ないだろうな。いわゆる昭和的価値観にまだ囚われている管理職やボードメンバーには一読に値すると思います。

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2014/07/24

八年ぶりの読み返し。なぜ高2の時にこれを読んだのか。 概ねここに書かれた通りの現実であり、捉え方も主流なように感じるが、それは俺の読むメディアに偏りがあるからだろうか。反論も特になく。単線型のキャリアパスとあやふやな職務分担、それから職場の人員構成が原因で、解決策は複数の価値体系...

八年ぶりの読み返し。なぜ高2の時にこれを読んだのか。 概ねここに書かれた通りの現実であり、捉え方も主流なように感じるが、それは俺の読むメディアに偏りがあるからだろうか。反論も特になく。単線型のキャリアパスとあやふやな職務分担、それから職場の人員構成が原因で、解決策は複数の価値体系よるピラミッド(技術職の道、技術職でありながら営業でやる道、間接部門などなど)を並列させることだろうけど。あと単純作業のアウトソースだろうけど。結局、年寄りが全部死ぬか価値観を入れ替えないと変わらんわな。

Posted byブクログ

2014/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2006年の本。 若者とあるけれど、主題になっているのは、本著を上梓した著者とほぼ同年代の30代のこと、かなと感じる。いささか感情論に流れているきらいもある。 バブル世代こそが入社したのに年功序列神話が崩壊して割りを食っているというが、そもそも、その正社員にすらなれずに昇給もない非正規雇用にされたままの氷河期世代以降からすれば、不可解に感じる。 分析には鋭い部分もあるので、まあ読んでいて損はない。上の世代への不満をするあたり、「高学歴ワーキングプア」と同じ匂いを感じるけども。その中高年ですらもリストラによって、「一部の残留組」のための年功序列の被害者だと説く。 年金問題や非正規雇用、少子化、若者の採用抑制など、現在問題視されている諸々のテーマに触れている。いささか論点がぼやけた印象はあるが。 最終章は読んで価値あり。 大企業を辞めてしまった著者が自分を正当化するために旧来の年功序列企業を叩いているように思えたのだが、安易に転職はしない、と促すあたり、けっきょく自分も年功序列意識に囚われていると独白している。 若者パッシングの本ではなく、むしろバブル世代に運良く就職できたが、終身雇用崩壊の煽りで転職の危機に晒されている中高年が読んでもよい内容。年功序列を批判してはいるが、だからといって、能力主義がいいとは限らない。 残業代ゼロ法案で年収が頭打ちになることが見えている正社員に未来は明るくない。

Posted byブクログ

2014/05/02

若者はなぜ3年でやめるのか 初めこのタイトルだけ見ると先入観で若者を卑下するような内容なのではないかと思っていた。 昨今、若者は「我慢出来ない」「ワガママ」などという風潮が取り巻いてるからだ。 そしてこの本もそんな流れを汲むようなありきたりな若者批判の本なのではないかと。 しかし...

若者はなぜ3年でやめるのか 初めこのタイトルだけ見ると先入観で若者を卑下するような内容なのではないかと思っていた。 昨今、若者は「我慢出来ない」「ワガママ」などという風潮が取り巻いてるからだ。 そしてこの本もそんな流れを汲むようなありきたりな若者批判の本なのではないかと。 しかし、確かに冒頭部分ではそんな風潮にも少し触れていたのだが、大部分は違った。 本書において辞める1番の原因は若者自身ではなく、企業、更には社会的構造にあると指摘していたのだ。 本書の内容は少し考えれば誰にでも理解出来る問題である。年功序列制において、中高年層の権利は保持したままにすると高齢化社会の日本で、そのしわ寄せが若年層に来るというのは至極当然な話しだ。 確かに今の若者はワガママだし忍耐力も足らないのかもしれない。 ただ昔よりも、希望の職につける確立も、理想の給料を貰える可能性も少ない。むしろいつ解雇されるかもわからない恐怖に怯え、又はそれを想像しながら就活をしてる若者が沢山いる現状で、時代は変わったにも関わらず、自分達の価値観をそのまま形骸化したように押し付けるのは無理があるだろう。 今のように企業の売上が伸び悩む一方で、上に立つ人間が自分達の権利だけは守ろうとするのでは、若者は上がいなくなり少ないパイを手にするまで永遠に我慢しなければならなくなる。 逆に言えば、これは自分達世代のワガママを下の世代に押し付けているだけではないのか。 確かに終身雇用制度は、安定を求める日本人の性質にマッチしてるかもしれない、が実情はそれは上の一部の人間にしか作用してなく、さらには安定とは程遠いものとなっているとしたら、雇用制度というものをもう一度抜本から見直す必要性があるようにこの本を読んで感じた。

Posted byブクログ

2014/04/09

 昔からよく、アルバイトは3日、3か月、3年が節目だと言われる。つまり、その時期に辞めてしまうという話だ。最初にこの本のタイトルを見たとき、そういう話の延長ではないかと思った。  そういう私も、辞めてしまうことはないものの、3年ごとに職場を動いている。最初の学校は5年、その後3...

 昔からよく、アルバイトは3日、3か月、3年が節目だと言われる。つまり、その時期に辞めてしまうという話だ。最初にこの本のタイトルを見たとき、そういう話の延長ではないかと思った。  そういう私も、辞めてしまうことはないものの、3年ごとに職場を動いている。最初の学校は5年、その後3年、3年、3年と、偶然でも3校続くと不思議なものだ。  一般的に言って、3年は短いと思う。最初の1年はほとんど思い通りの仕事ができない。2年目になってやっと慣れて、3年目でさあこれからという感じだ。異動してしまえば、また0からやり直しである。もっとも、私は3年の異動がちょうどいいように感じている。飽きてしまう前に、新鮮な気持ちで0からというのも悪いことばかりではない。  もっとも、この本はそういう話ではない。私が一番印象に残っているのは、年功序列はネズミ講であるというフレーズである。公務員の私ですら背中が寒くなるような一撃だ。でも、本当は今までの社会が異常で、格差社会と言われるこれからが正常なのかも、と思わせてくれるだけの説得力がある。私は既に40なので、このままのレールを行きたい気もするが、就職活動がまだこれからという若い世代の方には、ぜひ一読をお薦めしたい。

Posted byブクログ