レインツリーの国 の商品レビュー
2021/03/11読了 #有川浩作品 1冊の本で繋がった聴覚障害者と 健聴者の恋愛小説。 かなり激しい言葉でぶつかりながらも 一つ一つの言葉・文章が丁寧で重く 愛に溢れている。 すごく感動できた。
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久々に恋愛小説を読みました。 みっちみちの、青春菌(本書より)満載の、ある小説か縁で繋がった二人の物語。 どちらにも、人には理解してもらうのが難しい苦悩があり、それをどう受け止め、向き合い、自分のものにしていくのか、人への共感と諦観につなげていくのか、読みながら考えさせられました...
久々に恋愛小説を読みました。 みっちみちの、青春菌(本書より)満載の、ある小説か縁で繋がった二人の物語。 どちらにも、人には理解してもらうのが難しい苦悩があり、それをどう受け止め、向き合い、自分のものにしていくのか、人への共感と諦観につなげていくのか、読みながら考えさせられました。 途中で泣くのを堪えているときの、喉がちょっと痛くなった台詞に遭遇。 「それでもやっぱりわたしは、恥じなくていいはずの障害で恥ずかしい思いや嫌な思いをいっぱいしたし、私は伸さんの悪意を疑ってるんじゃなくて、世の中を信じることが恐いんです。」p93 私自身も、似た経験があり、自分の中に消化しきれず残っているんだなと。 恥じなくていいはずのことを恥じるのは、辛い。 希望を持って、悲観と楽観をどちらも抱きつつ歩もうとする二人に、勇気をもらえました。
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コテコテの恋愛小説。たまにはこういうものもいいねと思います。恋愛は人と人との心の交流なので、そこが面白いですね。主人公たちが共感できる人たちなので、読んでいて応援したくなります。
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読み終えたのは3回目。 この作品はとても大好きです。 メールでのやりとりもあるけど、お互いの気持ちをぶつけ合えるところが羨ましく思います。 若いからできることかもしれないけど、今の僕にはあんな風に自分の気持ちを言えるなんて、とてもできないです。 特に伸行の真っ直ぐさがね。ホント、...
読み終えたのは3回目。 この作品はとても大好きです。 メールでのやりとりもあるけど、お互いの気持ちをぶつけ合えるところが羨ましく思います。 若いからできることかもしれないけど、今の僕にはあんな風に自分の気持ちを言えるなんて、とてもできないです。 特に伸行の真っ直ぐさがね。ホント、羨ましいです。 また相手を思う気持ち、それと抑えきれない自分の気持ち、そこからくる自分自身の葛藤とかもね。 本当の二人の最後はどうなるのかはわからないけど、二人が幸せそうに終わったので、僕も気持ち良く読み終える事ができました。
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これは「普通」の恋愛モノ。 『図書館内乱』に出て来る小説が、実際に本になっている。『図書館戦争』シリーズのファン向けと言ってもいいが、それ以上に普遍的な問いを抱えている。 伸行がネットで見つけた一冊の本の感想。同じようにその一冊に大きな影響を受けている「ひとみ」にコンタクトを取ると、相手も応じてきて気の合ったやり取りを交わす。ところが、実際に会うことを提案すると「ひとみ」は渋り、ようやく会った彼女は――。 彼女は聴覚に障害を持っていて、というのはもうよく知られているかもしれない。では、聴覚障害を持った女性と、健聴者の男性との恋愛モノか、そういえばそうだが、案外そこはポイントではないと思った。自分がかわいい、自分の不幸を相手にわかってほしい、でもかわいそうとは思われたくない、という誰でも持っている弱い部分をどう扱うか、という恋愛モノである。 障害を持つ人は、聖人君子ではない。障害を持つ人は、常に努力し、障害を「克服」し、周囲に感動を与えてくれる人なだけではない。なんとなくハッピーエンドを望んでしまうからこそ、誰かの属性を単純化して、気持ちのいい物語に結びつけてしまう。パラリンピックを控えていて、その危険性とおこがましさは、肝に銘じなくてはいけない。 「ひとみ」も、かわいくて守りたいだけの女性ではない。めんどくさいところがある。でも、それは、障害を持つからのめんどくささやかわいさではない。 もっとフラットに。言うのは簡単だが、行うのは難しく、二人が出会うきっかけとなった『フェアリーゲーム』の結論に対する、ちょっとした解釈のズレのように、二人が今後も一緒に歩んでいくかはまったくわからない。それはそれで当然である。すべての物語が簡単にハッピーエンドにはなれない。どんなに望んでいても、それは自分の望みでしかない。 自分はハッピーになりたい、だから誰かを蹴落としたり、誰かを見下したり、自分の不幸自慢をしたりする。そういう弱さを、普遍的なものとして気付き、そしてそこからどれだけ相手のことを見つめ、許し、努力していけるかが、誰かと生きるためには必要だろう。 ミサコのキャラクターが、さわやかであり、痛快。あと、関西弁のパワーがもはや万能の域に達しているのが面白い。
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聞くと聴くの違い。 先読みとか推測も駆使して、多分こう言ってるんだろうな、ってのが限界。 これ言ったら怒られた。 アホがいた。 想像力が権力を奪う。
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きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。 あなたを想う。 心が揺れる。 でも、会うことはできません。 ごめんなさい。 かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。 (アマゾンより引用) この女の子、好きじゃないです
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高校生の時に初めて読んでからずっと信行が大好きです。 結婚してほしいマジで。 今まで読んできたどの小説のヒーローよりもかっこいいと思っています。心がイケメン過ぎる。ドラマ『ビューティフルライフ』じゃないけど、心のバリアフリーです。 ひとみさんは後半自分の弱さを見つめて、その弱さを信行と一緒に乗り越えていくところは好感が持てます。しかし、第三章でのメール、「傷つけた埋め合わせに自信持たせてやろうなんて親切で優しくてありがとう。」このメールが来た時点で私なら切ります。(あっ、こいつややこしい)って思ってしまいます。 そんなややこしい人への信行の切り返し方。「仲直りするためにきちんとケンカしようや」 もう信行…ほんと…お前どんだけイケメンなんだよ…。 信行は絶対にひとみさんの攻撃に反応したりはしません。 これ、意外に出来る人はそんなにいません。ちなみに私は出来ません。言葉の攻撃を食らうと反撃の言葉を用意するか、ダメージを受けてしまうかのどちらかです。 しかし、信行はそんなことはしません。ひとみさんの暴言なら許せた、むしろひとみさんが心配だと言っています。 これは本当に心の器がでかい人しか無理です。 信行が五十代とかで成熟しきっているダンディーなおじさまならともかく、二十代でそれが出来ているのは本当に凄いし、それが可能な理由として父親の死を経験していて乗り切っているというのも物語としての説得力があります。 他にも信行は自分が無知であることを認めた上で、当事者に色々尋ねる素直さ、そしてそれを吸収する賢さ、自分よりもひとみさんを優先する気遣い、もうほんっっっとうに信行が好きです。 信行という人物を生み出してくれた有川先生に感謝しかない。
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泣ける話。中途失聴者が主人公の一人。図書館戦争で出てきた小説は、てっきりファンタジーだと思っていたが、現代の話だった。 図書館戦争シリーズと、この本のおかげで中途失聴、難聴、聾、聾唖の違いを知った。それぞれにアイデンティティがあることも、手話が日本語の補助言語でなく、ひとつの言...
泣ける話。中途失聴者が主人公の一人。図書館戦争で出てきた小説は、てっきりファンタジーだと思っていたが、現代の話だった。 図書館戦争シリーズと、この本のおかげで中途失聴、難聴、聾、聾唖の違いを知った。それぞれにアイデンティティがあることも、手話が日本語の補助言語でなく、ひとつの言語文化であることも初めて知った。
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図書館戦争シリーズ第2巻「図書館内乱」に登場する本「レインツリーの国」が実現。 1.直接会うのが駄目やったら、せめて電話だけでもどうかな。 2.「……重量オーバーだったんですね」 3.傷つけた埋め合わせに自信持たせてやろうなんて本当に親切で優しくてありがとう 4.「ごめ...
図書館戦争シリーズ第2巻「図書館内乱」に登場する本「レインツリーの国」が実現。 1.直接会うのが駄目やったら、せめて電話だけでもどうかな。 2.「……重量オーバーだったんですね」 3.傷つけた埋め合わせに自信持たせてやろうなんて本当に親切で優しくてありがとう 4.「ごめんな、君が泣いてくれて気持ちがええわ」 5.歓喜の国 10代に読んだ「フェアリーゲーム」という本を通じてネットで知り合った向坂伸行とひとみ。 聴覚障害者のひとみと健聴者の伸が、ぎこちなく、本音をぶつけあいながら紡ぎ出す「言葉」による青春恋愛ストーリー。 図書館戦争シリーズが読みたくなりました。
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