1,800円以上の注文で送料無料

わが悲しき娼婦たちの思い出 の商品レビュー

3.8

51件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    14

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2010/11/11

…話の時代背景、舞台となっている国の情勢がわからなくて、読んでてもイマイチでした…。読み手の知識不足なんでしょうねぇ。

Posted byブクログ

2010/10/24

「満90歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」 これが書き出しの一文だ。おじいちゃんが90の誕生日に女を買いに行って、初めて愛を知る。そしてうら若き処女の愛も得て本当の人生が始まる。最後はハッピーエンドだ。おじいちゃん本人がそう言ってい...

「満90歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」 これが書き出しの一文だ。おじいちゃんが90の誕生日に女を買いに行って、初めて愛を知る。そしてうら若き処女の愛も得て本当の人生が始まる。最後はハッピーエンドだ。おじいちゃん本人がそう言っている。 最後にある訳者の解説にもポジティブ内容だとある。 でもだけどだ、一人称で語られるこの物語にはたくさんの意味論的トリックが散りばめられている。それを鑑みると、その内容が180°回転する。 そこには愛の不在、性の空虚がある。大衆小説とちがってそんな深みのある小説だ。 後から知ったんだけど、ノーベル文学賞をとってる。そして77歳でこの本を上梓している。一体何を思ってこんな本を書いたんだろうか。 女の子ブランドのガルシアマルケスとは関係ないらしい。でもあの犬は作者に似てるような・・・

Posted byブクログ

2010/10/04

恋の力は偉大だ。 決して体を重ねることがないにしても。 ……と30文字以内で感想文書いてみる。 90歳の誕生日を迎えた老人が、狂おしく少女に恋をするお話。変わった方法で少女を愛する老人に起こる変化とは……。 さすがノーベル賞作家さま。じーんと心に響きました。

Posted byブクログ

2010/11/05

 『百年の孤独』につづいて二冊目のガルシア=マルケス。「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」という書き出しが秀逸! 執筆当時のガルシア=マルケスは七十七歳だったそう。  ラテンの血は年をとっても冷めないんですね。わたしも九十になっ...

 『百年の孤独』につづいて二冊目のガルシア=マルケス。「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」という書き出しが秀逸! 執筆当時のガルシア=マルケスは七十七歳だったそう。  ラテンの血は年をとっても冷めないんですね。わたしも九十になって、八十くらいの若造がどうのといってみたいものです。

Posted byブクログ

2011/08/30

冒頭の一行から、心をつかまれ、ヤラれてしまう。 訳がうまいのかな。 「満90歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた。」 90歳の爺様が眠る娼婦をひたすら眺めまわすという、川端康成の「眠れる美女」から発想を得た作品。 淫靡な話ではあるんだけど...

冒頭の一行から、心をつかまれ、ヤラれてしまう。 訳がうまいのかな。 「満90歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた。」 90歳の爺様が眠る娼婦をひたすら眺めまわすという、川端康成の「眠れる美女」から発想を得た作品。 淫靡な話ではあるんだけど、日本の小説のようなウエットさはなく、どこか淡々と乾いたエロスを感じさせてくれる。 現役のジャーナリストであるパワフルな爺様がとても切なくて、愚か。 世界にコミットしようとする力強さに、何だか勇気づけられる。

Posted byブクログ

2010/06/07

90歳になって十代の娼婦に恋をすると男はどう変わるのか…。ボルヘスといい、タブッキといい、残酷すぎる昼下がりの日差しを浴びるようなラテン文学共通の静寂が表れる

Posted byブクログ

2010/05/23

90歳の初恋。プラトニックラヴ。南米の香り。 ガルシア=マルケスは名前は知っていたが、読んだことはなかった。 会話も地の文と同じという初めて読む文体だったが、流れが途切れることなく読みやすかった。 "満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いに...

90歳の初恋。プラトニックラヴ。南米の香り。 ガルシア=マルケスは名前は知っていたが、読んだことはなかった。 会話も地の文と同じという初めて読む文体だったが、流れが途切れることなく読みやすかった。 "満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた。" こんな一文から始まるのに実際は眠っている少女をただ眺めて添い寝するだけ。妄想のなかで一度動いているが最後まで眠ったままの彼女に話しかけたり優しくキスしたりするだけで満足している。恋をしているから。 現役で新聞記者の仕事もすれば恋もする。猫も飼いはじめる。 馬面で不細工とあるけど、カッコいいよな。

Posted byブクログ

2010/02/03

スペイン文学初体験! 「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」 汚いような無垢なようなごちゃごちゃしたテンションで、でもなんか幸せで、不思議な小説。ただ少女側の心理描写が皆無だから、もしかしたらすべては老衰して病床のおじいさんの...

スペイン文学初体験! 「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた」 汚いような無垢なようなごちゃごちゃしたテンションで、でもなんか幸せで、不思議な小説。ただ少女側の心理描写が皆無だから、もしかしたらすべては老衰して病床のおじいさんの妄想かも?という可能性も残しつつ。 年を取った人が、もちろん体は老いているのだけど精神的に自由になって愛を獲得していくなら、その過程すべてが内側で起こっていたとしても不思議じゃないと思う…ていうかこれまで愛を得られなかった老人が、今まで出会って来た女性達に「愛されてた」と錯覚しつつ生涯を終えるなら? この小説を覆う少し滑稽で切ない幸福感はそういう「描かれてない部分」がにじみ出てるところにあるのかも、と思いました。

Posted byブクログ

2009/10/07

no es bueno ni mal. es decir, no es algo especial.

Posted byブクログ

2009/10/04

「すると」と私は言った。「普通ではないのは年齢のほうなんですね」  医者は悲しそうに微笑みかけて、あなたは哲学者ですねと言った。【p17】 歌が自然と口をついて出た。最初は自分のために小さな声でうたっていたが、その後偉大なカルーゾの気取ったうたい方を真似て大声を張り上げながら、...

「すると」と私は言った。「普通ではないのは年齢のほうなんですね」  医者は悲しそうに微笑みかけて、あなたは哲学者ですねと言った。【p17】 歌が自然と口をついて出た。最初は自分のために小さな声でうたっていたが、その後偉大なカルーゾの気取ったうたい方を真似て大声を張り上げながら、雑多な店の並んでいる商店街や狂ったように車が走っている公設市場の間を自転車で走った。人々はそんな私を愉快そうに眺め、大声で話しかけたり、車椅子でコロンビア一周自転車競争に参加したらどうだい、と声をかけてきた。私はそんな彼らに幸せな航海家のように手を振って応えたが、その間も歌をうたい続けた。【p81】 だけど、人は自分の内側から老いを感じるのではなくて、外側にいる人たちがそう見なすだけの話よ。【カシルダ・アルメンタ p108】

Posted byブクログ