24人のビリー・ミリガン(上) の商品レビュー
主人公のビリー・ミリガンは、幼少期にひどく辛い想いをしたことから、無意識下で自分の心を守るため、その記憶から自分を乖離して別の人格を作り上げるのです。 ビリー・ミリガンは実在の人物。ノンフィクションだけに心にせまります。 ビリー・ミリガンには24の人格が存在していました。 ...
主人公のビリー・ミリガンは、幼少期にひどく辛い想いをしたことから、無意識下で自分の心を守るため、その記憶から自分を乖離して別の人格を作り上げるのです。 ビリー・ミリガンは実在の人物。ノンフィクションだけに心にせまります。 ビリー・ミリガンには24の人格が存在していました。 まず基本人格となる「ビリー」はおどおどと震える気の弱い青年。 憎悪の心を管理する「レイゲン」は並外れた力をもつユーゴスラヴィア人。 イギリス人の「アーサー」は他の人格たちをまとめあげ、管理します。 人物画を描く「アレン」は唯一の喫煙者。 家事が上手なレズビアンの女性「アラダナ」、三歳のイギリス人少女「クリスティーン」。 身体に痛みを感じる時に無理矢理に表に押し出される8歳の「デイヴィット」、 耳の聴こえない「ショーン」は4歳・・・ 男女、年齢、国籍を問わない様々な人格たちが心の中に住んでいて 代わる代わるビリーの表にでてきて、それぞれの行動をとり、才能を伸ばして行きます。 医学の知識を得るもの、身体を鍛え、空手の腕を磨くもの、絵を描くもの。 そして、無邪気な子供もいれば、悪意だけの愚かな人格もいて、それぞれが犯罪をおこすこともある・・・ 最初、ビリーはそれを知らず、どうして自分の記憶がなくなるのかも解らず、戸惑い、目が覚めるたびに悪いことをしたと叱られる自分が嫌で死のうとします。 そして、自分のその人格たちが犯罪を犯し、逮捕されることで多重性人格障害であることが判明し、治療することになりますが、犯罪者ということで、圧力がかかり、治療は思うように進めることができません・・・ この部分は続編の「ビリー・ミリガンと23の棺」により詳しく描かれています。 多重性人格障害という病気は身近ではないですし、その病気をもつ人の苦しみははかりしれません。 でも、このビリー・ミリガンという人間にはとても魅力があり、彼を助けたい、と願う人たちとの出会いで、人格は少しずつ統合されていったり、また分裂したりを繰り返します。 決してハッピーエンドとは言えないし・・・ ビリーの苦しみを想い、読んでいる途中に辛く苦しくなることもありますが、人間の心や脳の不思議さについひきこまれて、一気に読んでしまいました。
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現実こそ不思議なものだと思いました。 「人格」というよりも、本当に1人の人間が存在している様に思えます。 彼らの中のルールや人間関係など、フィクション以上にしっかりしていて驚かされました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一般の人々がいまだ多重人格という障害について知らなかった時代に書かれたノンフィクション。 アメリカに実在する多重人格者ビリー・ミリガンの、お話というより記録という感じ。 分かりやすさやストーリー展開のわくわく感はなく、淡々と書き進められる事実とビリーや彼の中の他の人格たちの心理描写や会話がとても興味深かったです。 人格と人格が会話している、でも肉体として存在する人間は一人。 実際どんな風になってるんだろ!? ビリーに会ってみたい!!
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序盤はめっちゃ眠い。あと外国人名で混乱しそうになるけど ミリガンの多重人格のところは読める。 中の人が24人ってちょ、おま。
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とても興味深かったです。 面白くて、次の展開はどうなるのだろうと一気に読みました。 結構細かく書かれていて読むのが大変ですね;
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興味があったので読んでみた。 内容は面白かったし、新しい情報も得る事ができたけど、文が読みにくかった。 翻訳の関係でしょうか?
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読後感想を書こうとしてあらすじを探して、記念碑的という表現は不謹慎だなと思った、そんな一冊。どちらかと言えば教訓。 ビリー・ミリガンという実在する人物のインタビューや証言、裁判記録などを元に作り出された、多重人格――解離性同一性障害(DID)について扱ったノンフィクション小説。 ...
読後感想を書こうとしてあらすじを探して、記念碑的という表現は不謹慎だなと思った、そんな一冊。どちらかと言えば教訓。 ビリー・ミリガンという実在する人物のインタビューや証言、裁判記録などを元に作り出された、多重人格――解離性同一性障害(DID)について扱ったノンフィクション小説。 著書にもなっているビリー・ミリガンは強盗・強姦の加害者であると同時に、あらゆる意味で被害者でもあるのだと考えさせられる一冊でした。他の多重人格を扱ったフィクションに比べればドラマ性には欠けますが、だからこそ真実味があり、内容が重い。 本書に書かれている事の多くは現在ではDIDにおける基本事項となっている事ですが、当時はそれらの知識がまったく存在しなかったわけで、社会の混乱と反発ぶりも容易に想像出来ました。 余談ですが、多重人格に惹かれる人は心理学的にナルシズムの傾向が強いそうです。
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バキという格闘マンガに二重人格の人が出てくる。その解説にビリーミリガンという人物のが使われていたので、興味を持ってしまい、読んだ本。 レイプ事件を発端にタイ━━━━||Φ|(|゚|∀|゚|)|Φ||━━━━ホ!!されたビリーミリガンの裁判と、精神病院での生活記録。 上巻は...
バキという格闘マンガに二重人格の人が出てくる。その解説にビリーミリガンという人物のが使われていたので、興味を持ってしまい、読んだ本。 レイプ事件を発端にタイ━━━━||Φ|(|゚|∀|゚|)|Φ||━━━━ホ!!されたビリーミリガンの裁判と、精神病院での生活記録。 上巻は主にビリー・ミリガンの裁判記録。後半は彼の小さいときからの現在に至るまでの回想。 24人もの人格を持っている一人の人間。人格は、男性、女性、様々な国籍、年齢を持つ。(国籍によっては、訛りも違う。アーサはイギリス訛り、レイヴンはスラブ訛り)一つの肉体に、24個に区切られた一つの心を持つ人間。人格によって様々な特殊技能があり、それがどれも卓越している。 人格同士の心の中でのやりとりも面白い。 読んでみることをおすすめします。
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まさに事実は小説より奇なり。でも実話なわけです。読んでるうち、読んでいる側も現実との境目を失いそうになる。
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んー多重人格者の話はおもしろい。 親は気持ち悪いっていうけど。 まぁおもしろいっていうのも語弊があるかもしれないけど。 でも確かにこの本の多重人格者は他のとは違うかも。 出身地やなまりまで人格がもつのは初耳だった。 レズビアンとか、あと人格同士が初めてお互いを認識するときとか。 ...
んー多重人格者の話はおもしろい。 親は気持ち悪いっていうけど。 まぁおもしろいっていうのも語弊があるかもしれないけど。 でも確かにこの本の多重人格者は他のとは違うかも。 出身地やなまりまで人格がもつのは初耳だった。 レズビアンとか、あと人格同士が初めてお互いを認識するときとか。 ある人格によって二度と意識にのぼれないようになるとか。 本当は全部1人の人間のはずなのに目をつぶると人が変ったようになる。 あと、挿絵をみたけど人格によって本当に絵が違って、 特に3歳児の絵とかはほんとうに3歳児だった。 でも本人は21歳なのに。 どうして突然人格が統合されたのかよくわからなかったし、 最初のほうはカタカナの名前ばっかでてきてよくわからなかった。 虐待の悲惨さによって抑圧は強固なものになり、 さらには意識の分裂までおきた。 そのある人格が犯罪を犯すが、それによって無罪になったとき、 被害者やその家族を思うと、複雑だ。
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