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永遠も半ばを過ぎて の商品レビュー

3.9

61件のお客様レビュー

  1. 5つ

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いいイライラ。 また…

いいイライラ。 また読もうかなぁと思っているところ。

文庫OFF

面白い!巧い!技巧を…

面白い!巧い!技巧を一切感じさせないほど自然な文章。軽妙洒脱でいてさりげなく深い。ラリった写植屋がとめどなく叩き出す文章の洪水は絶品で「トリップ描写大会」があれば優勝間違いなし。章ごとに一人称「おれ」「僕」「私」を使い分けて三人の主要人物を交互に主役にしていく仕掛けも気が効いてい...

面白い!巧い!技巧を一切感じさせないほど自然な文章。軽妙洒脱でいてさりげなく深い。ラリった写植屋がとめどなく叩き出す文章の洪水は絶品で「トリップ描写大会」があれば優勝間違いなし。章ごとに一人称「おれ」「僕」「私」を使い分けて三人の主要人物を交互に主役にしていく仕掛けも気が効いている。

文庫OFF

映画も見ながら読むと…

映画も見ながら読むといっそう良い。

文庫OFF

2024/08/09

30-35年ほど前の若い頃にたくさん読んだ中島らもさんのたぶん初小説「永遠も半ばを過ぎて」。 「寂しいっていうのはどういうことだ。おれは知らない」 「この人のせいで、私は孤独の意味を今度こそ知るだろう」 この世界観に浸れている時間は心地いい。

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2023/11/27

クスリボリボリしたりベロベロになったりは お馴染みの、らもさん。 ねちっこくないロマンティックな暖かみも 笑いも忘れない。

Posted byブクログ

2023/10/31

ドタバタものかと思いきや、どこか詩的な言葉や表現が現れ、物語の方向性がいきなり変わり、怒涛のように言葉が紡がれる。 まさに中島らもさんらしい作品でした。 一番印象的だったのは、写植を営む波多野が知り合いである詐欺師の相川からもらった薬を口にして、ハイになった状態で仕事にかかる...

ドタバタものかと思いきや、どこか詩的な言葉や表現が現れ、物語の方向性がいきなり変わり、怒涛のように言葉が紡がれる。 まさに中島らもさんらしい作品でした。 一番印象的だったのは、写植を営む波多野が知り合いである詐欺師の相川からもらった薬を口にして、ハイになった状態で仕事にかかる場面。 写植というのはPCによるデザインが普及する前の時代、フィルムや専用の機械などを利用して紙に印字する技術のこと。 波多野の思考と、仕事で打ち込んでいく文字が混ざり合い、意味の通らない言葉の連なりが延々と続いていく。 どういう思考回路をしていたら、こういう文章を書き続けることができるのだろう、とこうして本の感想を文章として書いてる身からすると、不思議だしうらやましくも思いました。でも、そういう文章を書くには、著者である中島らもさんなみの波乱万丈な人生経験と、何かの中毒にならないといけないような気がしますが…… 話としては写植を営む波多野のもとに、詐欺師の相川が転がり込んできて騒動に巻き込まれていくというストーリーになるのだけど、詐欺師の相川のキャラも面白かった。 いきなり波多野のもとに謎のタニシを持ち込んでくるという、めちゃくちゃで自分勝手な人間かと思ったら、詐欺自体は巧妙でリアリティがあり、独自の哲学を持っている。そうした不思議な二面性や、彼の回想から明らかになる、彼自身のどこか憎み切れない愛嬌や情けなさみたいなものが、良かったのだと思います。 あと作品の中盤以降に現れる女性編集者の宇井もいいキャラでした。一昔前のトレンディドラマに出てきそうな、古い男性的な表現をするなら「いい女」といった感じの女性です。 この手の女性キャラは今読むと時代を感じてしまい、冷めてしまうときもあるのですが、この作品に関してはそれがありませんでした。彼女と波多野・相川のやりとりが洒落ていて、単なる古くささを超えた、中島らもさんの女性に対する一種のロマンや理想が現れているように感じました。それが自分の感性にも刺さったのかもしれません。 独特の愛嬌があるキャラクターたちのドタバタ劇に、中島らもさんしかできない表現が合わさり、楽しく笑えながらも、どこかおしゃれで知的な雰囲気も感じます。やはり中島らもさんは唯一無二の作家だったのだと改めて感じました。

Posted byブクログ

2023/09/26

まずこの本の雰囲気がなんか好き。昔読んだ村上龍をちょっと思い出した。結局何が言いたいのがよく分からない本なんだけど、なぜだかスッキリする本。

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2023/05/16

以前に写植業に携わっていました。なかなか陽の目を見ない職種でこの作品を原作とした映画が公開されたときは変な嬉しさを感じたような思い出があります。 20QナールEツメ、本文ゴナUの記述には『大丈夫か?』と思いましたがあの頃の雑誌を含めた出版物のデザインは文字組をはじめ、全て今より...

以前に写植業に携わっていました。なかなか陽の目を見ない職種でこの作品を原作とした映画が公開されたときは変な嬉しさを感じたような思い出があります。 20QナールEツメ、本文ゴナUの記述には『大丈夫か?』と思いましたがあの頃の雑誌を含めた出版物のデザインは文字組をはじめ、全て今よりも洗練されたものだったと感じてしまいます。

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2023/05/11

拗らせている自分にとっては村上春樹以来の衝撃の出会い。 少なくとも20代に読んだ最も印象深い作品の一つにはなると思う。

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2023/04/02

 永遠も半ばを過ぎて。まずこのタイトルがいい。永遠と言ってるのにその半分も過ぎたというのはどういうことだろうと、まず考えてしまった。これも一つの術なのだろうか。  内容についていうと、前半部は読ませるが中盤からは読みやすいところと読みにくいところがある。筆者の知識が溢れているとこ...

 永遠も半ばを過ぎて。まずこのタイトルがいい。永遠と言ってるのにその半分も過ぎたというのはどういうことだろうと、まず考えてしまった。これも一つの術なのだろうか。  内容についていうと、前半部は読ませるが中盤からは読みやすいところと読みにくいところがある。筆者の知識が溢れているところでついていけなくなる。流れが途切れずに最後まで読み切れたなら、これはと思っている作品だと思う。

Posted byブクログ