豊かさとは何か の商品レビュー
物的な豊かさではなく心的な豊かさを追求した内容。モノやカネに恵まれている現代だからこそ、忘れてはいけない豊かな心。西ドイツの教育環境や北欧の福祉事情を具体的なエピソードとデータで紹介。日本の現状と比較する。気候や地形の関係もあるので真似をすれば良いという安直な考えではないが、諸国...
物的な豊かさではなく心的な豊かさを追求した内容。モノやカネに恵まれている現代だからこそ、忘れてはいけない豊かな心。西ドイツの教育環境や北欧の福祉事情を具体的なエピソードとデータで紹介。日本の現状と比較する。気候や地形の関係もあるので真似をすれば良いという安直な考えではないが、諸国政府の考え方から日本の私達も学べるところはたくさんあると思う。豊かさとは、「その国に、その社会に住む万物が健康に快適に生活できること」。
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私がロンドンに住み始めたころ、5人家族だった実家に4台のテレビがあることが非常に驚かれた。一人一台車があることも。日本の生活水準は、思っているよりずっと高い。つねに欲しい物がいくつもあるし、お金を出せば大抵のものが簡単に手に入る。 一方ロンドンでは、欲しい物があまりない。あって...
私がロンドンに住み始めたころ、5人家族だった実家に4台のテレビがあることが非常に驚かれた。一人一台車があることも。日本の生活水準は、思っているよりずっと高い。つねに欲しい物がいくつもあるし、お金を出せば大抵のものが簡単に手に入る。 一方ロンドンでは、欲しい物があまりない。あっても探すのに一苦労だったりする。それなのにここに住む人は満ち足りた生活を送っており、日常生活をそれなりに楽しんで、心がすさんでしまうこともない。 本書は筆者が西ドイツに住んだ体験を元に日本の豊かさとは何かについて論じる。間違った豊かさを追い掛けてしまった日本に警告を発し、将来を憂慮する。最新機器で生活を固めているのに、なぜか切ない気持ちがする現代の心の漂流者にうってつけ
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日本人は何故仕事を一生懸命しても幸せになれないのか?社会はどうあるべきか?をテーマにしてあります。初版が89年とバブル崩壊直後に出版され、現在も株式バブルが起こりつつある状況において重大な提案を投げかけている本です。しかし分かりにくかった。同じようなデータを出してきて、同じような...
日本人は何故仕事を一生懸命しても幸せになれないのか?社会はどうあるべきか?をテーマにしてあります。初版が89年とバブル崩壊直後に出版され、現在も株式バブルが起こりつつある状況において重大な提案を投げかけている本です。しかし分かりにくかった。同じようなデータを出してきて、同じような問題を何回も問いかける必要があったのか?と疑問に思います。日本は先進国の中でも特に福祉が充実していない(そのため社会不安が大きい)国として西ドイツ(当時)と比較しています。しかしベルリンの壁崩壊以前だったために「不景気による社会不安は福祉が充実した国でも起こる」という問題についての説明が示されていません。続編の「豊かさの条件」を読まないことには、なんとも評価しがたい本です。
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学生らしくこんな本でも。 実は受験生の時に受験のために読んだ本なのだが、考えさせられた。基本的に新書は流し読みだったが、これは真面目に読んだ。
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