ALONE TOGETHER の商品レビュー
人の心の波長を感じ取ることができる特殊能力(代々受け継がれるその能力をこの親子は呪いと呼ぶ)を持った主人公の柳瀬君が、社会に不適合感を感じている若者たちや悩みを抱える人々に向き合い、寄り添いながら自らの心の内にも対峙していく物語。とても感想が難しいお話でしたが、悪魔の合わせ鏡のよ...
人の心の波長を感じ取ることができる特殊能力(代々受け継がれるその能力をこの親子は呪いと呼ぶ)を持った主人公の柳瀬君が、社会に不適合感を感じている若者たちや悩みを抱える人々に向き合い、寄り添いながら自らの心の内にも対峙していく物語。とても感想が難しいお話でしたが、悪魔の合わせ鏡のようなその能力に見つめられたとき、良二くんとその母親や、ミカの父親や渡さんのように、自分の中の醜さや空虚さに嫌でも気が付かされてしまいそうで怖くなる。静かな雰囲気で淡々としたなかにも、心の奥底に鋭く食い込む柳瀬君の言葉が胸に残る。
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本多さんの短編はホントに物凄く大好きだけど、長編はどうも合わないみたい。 この本も印象薄い過ぎて、読んだこと覚えてなくて、いつの間にか三冊も持ってる。自分バカすぎ。 しかも、6割以上読んでも結末が全然思い出せなかった。 本多さんの初期作品は私が読まず嫌いしている村上春樹作品に似て...
本多さんの短編はホントに物凄く大好きだけど、長編はどうも合わないみたい。 この本も印象薄い過ぎて、読んだこと覚えてなくて、いつの間にか三冊も持ってる。自分バカすぎ。 しかも、6割以上読んでも結末が全然思い出せなかった。 本多さんの初期作品は私が読まず嫌いしている村上春樹作品に似ているらしいけど、だったら多分、私、村上春樹も苦手かも。 長編でもチェーンポイズンとか正義のミカタとかは、結構楽しめたけど、これは結局何が言いたいかわからなかった。
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相手の本音を引き出すことが必ずしも良い結果を生み出さない。ナイフのような言葉で真実をえぐり出すと、吹っ切れてタガが外れる。人間というものは絶妙なバランスの元で成り立っている。
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あまり好きなタイプの本ではなかったな。 人物設定にもあまり意味が言い出せない。 みんな愛されたがってる。 でも愛されたい人には愛されない。 そんな悲しい人間の波長を読み取ってしまう主人公。 だからこその無気力さがあるのかな。 ずっと他人の波長を読み取っていると壊れるからだめだ...
あまり好きなタイプの本ではなかったな。 人物設定にもあまり意味が言い出せない。 みんな愛されたがってる。 でも愛されたい人には愛されない。 そんな悲しい人間の波長を読み取ってしまう主人公。 だからこその無気力さがあるのかな。 ずっと他人の波長を読み取っていると壊れるからだめだよと言いたくなる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
本多さんの長編は好きなものが多い。「正義のミカタ」は私の中のベストセラーだし。 本多ワールド全開なところが好き。愛って結局自分のことを愛してるってことですよね。正義って自己満足ですよね、みたいな。でもその中で、その孤独の中で自分は生きていくんだっていう。 最後はほっこりと。めでたしめでたしではもちろんなく、希望が見えるような、これからどうなるんだろうなというような。 何か大きく変わったわけではなく、だけど主人公の心は大きく変わったわけで。 そんな本多作品が大好きです☆彡
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村上春樹の小説の雰囲気に少し似ている。 いろいろな人の出会いは、楽しいこともあるし、嫌なこともある。 でもそこに、この小説のようなストーリーがある。 人生の醍醐味は人と関わっていくこと。これに尽きる。 “「子供は三歳までで、あらかたの親孝行を済ませているという考え方もあるそうで...
村上春樹の小説の雰囲気に少し似ている。 いろいろな人の出会いは、楽しいこともあるし、嫌なこともある。 でもそこに、この小説のようなストーリーがある。 人生の醍醐味は人と関わっていくこと。これに尽きる。 “「子供は三歳までで、あらかたの親孝行を済ませているという考え方もあるそうです」 「つまり?」 「つまり、三つまでの可愛さで、親は十分に喜びを得ている。だから、その後、どんなに子供に苦労をさせられても、その記憶を頼りに子供を愛することができる」”
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本多さんの初期の長編小説ですね。 3年前に医大を辞め、今は落ちこぼれを集めた塾で講師をする柳瀬が主人公。 また、彼には他者と波長を合わせる事ができるという異能があり、 気づく人には不思議がられていたりもして。 そんな彼が医大の教授に依頼を受ける。 「自分が殺した女性の娘を守っ...
本多さんの初期の長編小説ですね。 3年前に医大を辞め、今は落ちこぼれを集めた塾で講師をする柳瀬が主人公。 また、彼には他者と波長を合わせる事ができるという異能があり、 気づく人には不思議がられていたりもして。 そんな彼が医大の教授に依頼を受ける。 「自分が殺した女性の娘を守ってほしい」と。 その依頼を受けることにし、まずはそのコの友達に会おうとしたのだが・・・ うーん、はっきり言って期待はずれ。 初期本多作品ってこんなに読みにくかったのか。 不思議さとか要らん描写とか多すぎ。 村○○樹かよ!って感じだな。 結局この話を通して何が言いたかったのか、全然分からなかったなぁ。
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現代の病気なんだろうね。中学生が暴走する。 幸福そうに見えた夫婦を殺す。 ちょうど結婚35周年。中学生の犯行だった。 連続とうり魔事件 犯人は、中学生。 中学生は、マイノリティであり、 そして、そのルールに従わなくてはいけない。 問題は、自分が、大人になってしまうこと。 立花サ...
現代の病気なんだろうね。中学生が暴走する。 幸福そうに見えた夫婦を殺す。 ちょうど結婚35周年。中学生の犯行だった。 連続とうり魔事件 犯人は、中学生。 中学生は、マイノリティであり、 そして、そのルールに従わなくてはいけない。 問題は、自分が、大人になってしまうこと。 立花サクラ;母親は、ピアニストだった。 指揮者との間に子供ができるが、それとは違う人と結婚する。 自分の子供でないということをわかりながら、家庭生活をする。 家庭は、知らない間に崩れていく。 ミズタニさんという存在。 青井ミカ;いい学校に行き、いい会社に勤める。 親父は、銀行員ところが、リストラにあい、 知らない間に、自暴自棄の状態。母親は逃げ出してしまう。 柳瀬という特殊な能力を持っている。 父親もその能力を持っていた。 母親は、末期ガンであることが発見された。 そのときにシンクロしたこと 「愛しているならば、殺してほしい。」 ホンネがわかることによって、自分自身が納得し、 その真実に向き合って、結局は、自分自身に驚く。 医者になろうと努力するが、「呪う」ということの意味。 「決して呪ってはいけない。」と父親はいって死んでいった。 脳波、そして波長が合う。 あわせることによって、本音を言うことができる。 小説仕立てとしては、以外と簡単な手法かもしれない。 純真な目で見た世界がどう移っているのか? 平凡であることの意味をどう見るのか? 日本の歪み。バブル崩壊が、いかに人にダメージを与えるのか? バブルで浮ついていたが故によけい与える精神的ダメージは大きい。 フリーライターが登場するが、 その存在によって、状況を説明する。 過去を明らかにする。 文章は、ごつごつしていて、 読みにくいが、いまの話題をうまくとらえている。 何か、言葉によくひかかった。 「許す」ということの意味。 ずるい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
話は収束せずむしろ散大しておわったが、爽快感が残る。 ところどころでひょっとしたら作品名が示しているところのものはこれかなと気づく。 たくさんあって、結局はぼやけた印象を受けるが。 自分ひとりでいても、自分がつくりだした想像の産物がつねにつきまとってくるということなのだろうか? ”猫”は何を象徴していたのだろう。 やっぱりもう1人の自分?
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本多さんの作品は基本的に好きなんだけど、これはちょっと自分と合わなかったなぁ。 作品の雰囲気自体は好きなんだけど、後からどんな話か思い出せない小説。もう一度読んだら感じが変わるかも。再読しようと思いました。
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