墨攻 の商品レビュー
墨攻は映画を観て、むちゃくちゃツボにはまっちゃって、 次に漫画を読んで、さらに深くはまっちゃって、 小説も読んだら、ラストがいちばんよくて、ものすごく 気に入りました。 最近の作家で好きな人っていなかったんだけど、酒見賢一氏の 作品はこれからいろいろ読みたいと思ってい...
墨攻は映画を観て、むちゃくちゃツボにはまっちゃって、 次に漫画を読んで、さらに深くはまっちゃって、 小説も読んだら、ラストがいちばんよくて、ものすごく 気に入りました。 最近の作家で好きな人っていなかったんだけど、酒見賢一氏の 作品はこれからいろいろ読みたいと思っています。 映画とか漫画で墨攻を知ってる人は、立ち読みでもいいから、 ラストだけでも触れてほしいです。 このリアリティはほんとにすごい。 ぜんぜん劇的じゃなくて、戦国時代にはありふれた 風景なんだけど、だから映画の劇的さより、ずっと 「こうなんだなあ」と感じるんです。 酒見氏、可能なら一度お会いしてお酒でも飲みたい人です。
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最初とっつきにくいかと思ったけど、とてもおもしろくあっという間に読めてしまいました。いろいろな意味で勉強になった作品。
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本当に薄い本で、短い話なのに、読み終わったあとこんなに充実感が残るのはやっぱりすごい。 どうでもいいけど、この本は文庫本として一番美しいページ数だと思う。
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そこまで込み入った政治的な話もないし、簡潔な文章でさらっと読める。 墨子の思想は、自分の主義主張とよく合致するw でも、実在は疑われてるらしいですね...残念。
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「任侠」に重きをおく墨子は、非攻を掲げながら、一方では戦争のプロ集団を組織する一見矛盾したような思想家です。墨子の教えを代々守って、この教団は細々と続いてきたのですが、大国秦の台頭とともに消失しまったそうです。この小説はその不思議な教団の職業軍人、革離が主人公。戦闘のプロが徹底し...
「任侠」に重きをおく墨子は、非攻を掲げながら、一方では戦争のプロ集団を組織する一見矛盾したような思想家です。墨子の教えを代々守って、この教団は細々と続いてきたのですが、大国秦の台頭とともに消失しまったそうです。この小説はその不思議な教団の職業軍人、革離が主人公。戦闘のプロが徹底した守城戦をくりひろげます。 延々守城戦の話ですが、革離の指揮の見事さにあっという間にページ数が残り少なくなり、勢いで読める本です。非戦・非攻を唱える集団が、ここまで見事な守城戦を繰り広げるとは・・・。緻密に研究、練り上げられた作戦と兵器。革離の肝の据わりっぷり。すごいです。集団をまとめあげるのもまた驚き。恐怖と規律で民衆の心をつかみ、造反者を出しません。兵器がどれだけ優れていても、扱う人の心が一番重要なんだもんね。ああ難しきは人心掌握かな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中国戦国時代に兼愛(博愛)・非戦などの思想を説いた墨子が築いた墨家集団という集団があった。 三代目の指導者・田襄子ともなると当初の思想が徐々に変化し権力と結びつく事を模索していた。 そんな中、、趙の大軍に攻め込まれようとしている小国の城主からの援軍の依頼が入るが、指導者は動こうとしない。 墨子本来の非戦思想を貫こうとする主人公・革離は指導者の命に背いて単身小城を守りに入る。 非戦と言っても戦わないのではなく卓越した軍事技術で攻撃を撃退し城を守り抜く事が目的。 墨家の協力が得られないまま、革離はたった一人で村人をまとめあげ、百戦錬磨の将軍率いる趙軍を相手に獅子奮迅の働きで徹底的に城を守る。 小説と言うより短編と言う感じの150頁程のお話。 大変面白かったです。 このお話自体はもちろんフィクションですが、実在した墨家集団はどういう組織だったのか大変興味深い。 墨子の書物は一部が散逸してしまっているとの事ですが、現存する資料の分析も未だ十分では無いとの事です。
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酒見さんの作品、二つめ。 ごく薄い本なんですよ。 しかし、この物語の厚さといったら。内容に無駄がないのか、表現に無駄がないのか… とても面白かった。
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一人で城を守りきるっていう物語です。 主人公が相当優秀でほんとに守ってしまいます。 最近、映画にもなった話題作です。 漫画もでてます。 しかし、全部一人で工作するのは大変ですよね(笑) ヤマ
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実際に戦国時代の中国で暗躍した「戦闘宗教集団」、墨子。 その短くも鮮烈な生き様を描いた物語。 著者の巧みな描写力のおかげで、遠い昔の異国を容易に想像できる。 また、中国の歴史を裏で牛耳っていた墨子の治世術も興味深い。 寡兵で多兵を破るには。新参者が指揮を執るには。 ...
実際に戦国時代の中国で暗躍した「戦闘宗教集団」、墨子。 その短くも鮮烈な生き様を描いた物語。 著者の巧みな描写力のおかげで、遠い昔の異国を容易に想像できる。 また、中国の歴史を裏で牛耳っていた墨子の治世術も興味深い。 寡兵で多兵を破るには。新参者が指揮を執るには。 短い小説だけど、ボリュームは十分。 映画化、漫画化もされてるから見てみたい。
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墨子は好きな思想の一つです。 やっぱ面白い。 酒見さんの小説はもっと長くていい。 読み手を飽きさせないウマさは、活字好きからすると物足りない。
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