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墨攻 の商品レビュー

3.9

105件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

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2012/03/21

この人のは初。 中国戦国時代の思想家集団墨家を扱った作品。非攻を説きながら、戦闘集団でもある彼らのうちの一人の墨者に焦点を当てる。 絶対的な規律を設定するも、自身が一番に働き、民衆の指示を得る。論功行賞も極めて公平。 それでも納得のできないものは現れる。人の心は教科書どおり...

この人のは初。 中国戦国時代の思想家集団墨家を扱った作品。非攻を説きながら、戦闘集団でもある彼らのうちの一人の墨者に焦点を当てる。 絶対的な規律を設定するも、自身が一番に働き、民衆の指示を得る。論功行賞も極めて公平。 それでも納得のできないものは現れる。人の心は教科書どおりにはいかない。それがラストにつながるのだろう。 とにもかくにもさくっと読み終わったし、この著者、古代中国関係のものを書いているようなので、他のも読んでみようかな。

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2012/02/16

20年前に読んだ本。 そのときは守城という設定と墨子の思想をストイックなまでに体現する主人公・革離のキャラに惹かれた。 あらためて読み直すと、この人の文体が好きだったんだと思う。決して猛々しい文章ではなく、乾いた文体で、ストイックな革離のキャラにピタリとはまっている。 この...

20年前に読んだ本。 そのときは守城という設定と墨子の思想をストイックなまでに体現する主人公・革離のキャラに惹かれた。 あらためて読み直すと、この人の文体が好きだったんだと思う。決して猛々しい文章ではなく、乾いた文体で、ストイックな革離のキャラにピタリとはまっている。 この小説を原作として、コミック版、映画版、さらには映画版のノベライズまである。随分と内容が変わっているが、それはこの小説が想像力を掻き立てるからなのかもしれない。 とにかくおもしろい。

Posted byブクログ

2011/12/03

三国志とか読んでいると、この話も良くあるパターンの話だなぁと思うかも。 短編にしておいて良かったって感じの作品ですね。 主人公の最後の独白が印象的でした。 あとがき、解説はちょっと書き過ぎって気がしました。

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2011/11/07

墨子という思想家、その思想を信奉する墨家という学派。 まだまだ研究途上で謎に包まれていて、そこがまた興味を惹かれる。。 小説はほんのひとエピソードって感じで短く、サラッと終わってしまうが、 墨家の空気は感じられた気がする。

Posted byブクログ

2011/10/16

以前映画を観て面白かったので読みたいと思ったのだが、どうやら本は絶版のようで、書店で手に入らず、探し回ってようやく手に入れました。 内容は、映画よりも数倍面白く、こんなに薄い本で、こんなに面白おかしく簡潔に書けるものかと、作者の力量に感服しました。 主人公・革離の墨者としてのすば...

以前映画を観て面白かったので読みたいと思ったのだが、どうやら本は絶版のようで、書店で手に入らず、探し回ってようやく手に入れました。 内容は、映画よりも数倍面白く、こんなに薄い本で、こんなに面白おかしく簡潔に書けるものかと、作者の力量に感服しました。 主人公・革離の墨者としてのすばらしい能力、冷静な判断力、キャラクターとしての魅力、読む側をグイグイと引き込みます。 そして、あっ!と驚くラストは、映画とはまったく違うラストで、私個人としては、こちらのラストの方が清々しく好きでした。

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2017/08/15

「墨守」という言葉があることをはじめて知りました。薄い本なのにとても面白いです。専守防衛が隊是の自衛隊の方々には大変参考になるのではないでしょうか。

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2011/08/21

同映画の予告から気になって購入。 墨子家の思想、軍略が分かりやすく纏められている。 短いながら濃い内容で、個人的に手元に置いて読み返したい良作。 結局映画も観たけど、ラストに納得がいかず本の方が好き。

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2011/08/07

再読。仕方ないとは言え、幕切れを知っているとなあ。でも、この人の文の魅力はまた別なとこにあるんでなあ。

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2011/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『瞭姫を殺したことはこの場合誤りだったのだ。何事も教科書通りにはいかぬ』 革離は一つ学んで、にやりと笑った。革離は墨子教団に属し、天志のもとに生きる男であったから死を恐れる必要はなかった。 ・「守」に徹する。できなくば死ぬくらいの信念。 ・「守」はメンタルだ。全員が同じビジョンを共有することだ。その維持のためには正当な信賞必罰。仲間でも斬る。 ・さらに重要なポイントは、それだけでは駄目だということ。

Posted byブクログ

2011/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館から借りました  歴史小説。中国古代もの。  始皇帝以前の物語。  戦闘にたけた、謎の墨子教団から派遣されたたった一人の男が小さな城を守ろうとする。  中身は150ページに満たない。  読みやすい。さらさら読める。  墨者の革離という男は合理主義で勤勉で、融通がきかなくて、プライドの高い戦争職人。  女遊びしか考えないダメ城主、墨者を嫌うその息子、戦の素人である民。  それらを短期間で躾なおして、強大な敵と戦う。  素人の民衆にとって、革離は軍神だった。小柄で、さして若々しくもなく、おそらくは普通の男であったけれど。彼は短期間でその城の柱となりおおせた。  結果として、城主の息子が自分の女を処刑された(敵に情報を漏らしたため)恨みで、革離を殺してしまうと、途端にくずおれてしまう。  死にさいしてもいさぎよい。 「ああ、あそこで彼女を殺すのは間違いだったのか」と、思う。  だがそれは後悔ではなく。  答案に間違った答えを書き、正しい答えをみつけて、ああわかったという感想でしかなかった。  戦闘の仕方が書かれていて、攻城、籠城の戦い方がわかりやすい。  参考になった。

Posted byブクログ